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転職相談

某日。出張でたまたまハノイにきた10年来の友人から会食することになった。

最後に会ったのは日本にいた頃で2年ほど前になるが、共通の知人の話やお互いの近況報告に華が咲く。

1時間ほどすると『実は転職考えてていくつか面接までいってるんだよね』という。
2年ほど前に会った時も同じことを言っていたので、まあコロナもあったし仕方ないかと思ったが、では『なぜ転職したいのか?』を聞いてみた。

彼は前職から大手メーカーに転職して10年ほど経っている。
課長職としてManagementの経験も積んでいて、40歳、年収約1,000万円ほど、家族は子供2人の4人家族で郊外に1軒家を購入していて、典型的順風満帆な一般家庭ヨロシク、といった印象である。

ではなぜ転職なのか?という問いに彼は『簡潔にいうと上司を含めた人間関係が良くないから』だという。給与や待遇には特に不満はないようだが、この人間関係という数値化できない謎なモヤモヤから解放されたい、という気持ちが彼の心を支配しているようだ。

『次の会社に行ったって人間関係がパーフェクトなことはないと思うし、それだけだと会社も絞れないんじゃないかな、本当にドライな関係でいいのなら、外資も含めて考えてるの?』というと『外資はすぐ切られそうだからイヤだ、海外でも働いてみたいなぁ』とワガママ中年全開である。

単純に自分のスキルやサバイバル能力には自信がないが、いまの環境に不満があるから転職したい、ということらしい。

まあ人の人生なので100歩譲ってそれでも良いかとも思ったが、『もう少しよく考えたら?自分で変えられる事もあるだろうし』と的を射ているのかどうなのかよく分からない回答をしておいた。

私自身も転職経験はあるし、確かに彼の思うところや気持ちは理解できる部分もある。
世の中、転職市場が盛り上がっているし、大手から怪しいものまで有象無象の転職エージェントが成果という名のコミッション欲しさに渦巻いていて、スキルアップ!だとかあなただけの特別オファー!だとか煽っている部分もあるかと思うが、あんまり難しいことを考えずにとりあえず転職したいなら気軽にしてみるのがいいのでは?と思う。

人生は選択肢の連続だ。
進学、就職、恋愛、結婚と人生にはたくさんのmilestoneがあってその度に選択を強いられる。

そもそも選択肢は2択ではないし、全ての選択に完全な正解するのは不可能だ。
その時その時が正解だと思ってみんな生きている。
ダメなら次の選択肢を探せばいい。

チャレンジしない事が失敗で、チャレンジしたらもう80%くらいは成功なんじゃないかな。


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