櫻坂46 8th single backs live!!を見て思ったこと『櫻坂の組織としての強さとメンバーに求める属人性のバランス』

5月9日,10日の2日間、櫻坂46 8th single backs live!!が行われた。
一応バックスライブについて説明すると、櫻坂46におけるバックスメンバー(シングルで表題曲に参加していないメンバー)が参加するライブで、今回は1期生2名、2期生4名、3期生6名、計12名のメンバー構成で開催され、千葉・幕張イベントホールに二日間で約2万人(多分)のbuddies(櫻坂ファン)が集まる一大イベントとなった。


私は今回、二日間とも配信でライブを視聴した。
正直、こんな楽しくて大丈夫...?とずっと思ってしまうくらいには最高のセトリと舞台演出、現地buddiesの熱狂ぶりを見ることが出来て本当に満足している。(リピート配信も楽しみ)

センターを務めたメンバーにフォーカスしつつ、全曲振り返りをこのnoteで1万字程度のレビューを行いたいくらいなのだが、流石に書く側としても煩雑な内容になりそうだし、読む人が最後まで辿り着けない気しかしない。

なので今回は特に印象的だった2曲を、それぞれセンターを務めたメンバーに着目しつつ振り返り、その2曲を中心にライブを通して感じた『櫻坂の組織としての強さ』と『メンバーの属人性にどこまで頼るべきか』という2点について詳しく書いていこうと思う。

この下に目次もつけるので、気になった部分だけでも読んでもらえるととても喜びます。noteアカウントが無くてもいいねは押せるので、少しでもいいな〜という部分があればいいねをもらえると私のやる気と更新頻度が上がります。

大沼晶保センター 
「無念」について

・無念に対するバクラ前の印象

今回のライブで最も色々な感情が湧いたのはあきぽがセンターを務めた「無念」のパフォーマンスを見た時だった。

5th singleのバックス曲としてリリースされて、発表当時は色々な意見が飛び交っていた印象があるし、聴くたび、パフォーマンスを見るたびに様々な気持ちになるんだけれども、一旦、今回のあきぽセンターでの無念を見る前にTwitterでポストした私の無念に対する印象を引用する。

無念、バックス曲らしいと言えばそうなのかもしれないけど、それより櫻坂らしさを全面に感じるからそこがすごく好き

SPY×FAMILYの遠藤先生が櫻坂のことを「陰と陽のバランスの取れた前向きさ」と表してたけど、歌詞と曲調とメンバーの表情から、無念が一番それに当てはまる曲だなと個人的には思ってる

私の5月4日のポストより引用

以前インタビューでSPY×FAMILYの遠藤先生が答えていた内容を持って来ながら無念の印象をこの時はポストした。

メンバーによって歌詞が解釈されて、歌詞の解釈を踏まえたパフォーマンスを見て、それを受け取ることしか出来ない私にとってはこのような印象が非常に強く、正直バックス曲としての悲壮感をあまり感じずに最近は受け取っていたように思う。


・あきぽの無念を見て

そのような感覚をこの曲に持った中で、あきぽセンターの無念を見て、また、FFの方の無念に関する投稿やスペースでのお話を聞くと、バックス曲としての側面も感じざるを得ないし、あきぽからすると「自分の置かれている立場や状況を踏まえて今出来る最高の表現」を無念にぶつけたんだろうなと思わされた。

引用したポストのような「櫻坂らしさ」は今でも感じているけれど、それはbacksメンバー自身が相当心と身体を消耗した上で表現したものなんだという前提をもう一度深く考えた上で捉える必要があるなというのが今回の無念を見て抱いた感想である。



どれだけ櫻坂のメンバーの属人性に頼るべきかというところでも触れるが、これだけの深い意味を持たせた歌詞をメンバーに与える以上は、周りのスタッフさんやさらに上の立場からのケアが必須だと思う。活動に対して真剣であるのはすごく良いことだと思うけど、必要以上に深刻さを持たせるようなことはあまりして欲しくないなと個人的には感じてしまう。


あきぽがセンターで披露してくれたからこそここまで色々な考えが頭の中を巡ったし、櫻坂から受け取る表現全般の捉え方を見直すべきかもなと思わされるほど私にとっても重要なパフォーマンスとなった。
あきぽありがとう...!

遠藤光莉センター 
「隙間風よ」について

・この曲への個人的な思い

光莉ちゃんセンターの隙間風よ、沁みましたよねえ...

私は由依ちゃん推しなので特にこの曲に対して思い入れが強いところがあって、今回の披露を見る前にも「誰がセンターをやるのかはわからないけど、歌い継がれていく曲になって欲しいな」とは常々思っていた。
理佐センターの「無言の宇宙」や「僕のジレンマ」がそうであるように、櫻坂の曲は全て、メンバーが入れ替わったとしても誰かの心を救う曲である事には変わりがないから、可能な限り全曲歌われ続けるべきだよなと感じている。

・揺さぶられる感情

そのような個人的な思いがあった上で、隙間風よのイントロが流れて、光莉ちゃんがセンターだとわかった瞬間の感情の昂りは、由依ちゃん卒コン以降一番だったように思える。

光莉ちゃんが持っている表現力への信頼感と、由依ちゃんセンターの隙間風よとどう違うんだろう?という期待感に私の心は埋め尽くされていたのだ。


正直、あんまり言葉にしたくないくらい最高だった。光莉ちゃんがセンターで良かった...と心から思ったし、3期生まで含めたバックスメンバー全員で心の内側を表現した隙間風よをパフォーマンスすることの意義の大きさを感じさせるステージで、その中心にいるのは光莉ちゃんじゃないと行けなかったんだとはっきりわからされた。

二日間で別の表現をお伝えできたら、と光莉ちゃん自身はブログで発言していたし、確かに明らかな変化はあったように思うけど、二日間を通して感じた由依ちゃんと光莉ちゃんの隙間風よの違いについて、個人的に解釈した内容を書いてこのテーマを終わりたい。

・由依ちゃんと光莉ちゃんの違い

由依ちゃんの隙間風よは、歌詞についての表現が由依ちゃんの表情やダンスでビシビシと伝わってくるんだけど、どこかその奥にまだ秘めている本当の感情があるような気がして、それを開示し切らないところに由依ちゃんらしさを勝手に感じていた。

光莉ちゃんの隙間風よは、由依ちゃんとは対照的に全部感情を吐き出すものの、隙間風よの物語の、僕以外の大人や誰かに対する”諦め”を上手く目線や目力で表現している気がして、ゾクゾクする瞬間が多かった。

以上が完全なる個人的解釈ではあるが、とにかく隙間風よの物語を由依ちゃんと光莉ちゃんが主役として演じた事実だけで、私はしばらく勇気をもらい続けると思う。そのくらいこの2人がセンターを務めた隙間風よが大切でたまらない。
2人ともありがとう!!!

櫻坂の組織としての強さ

今回のbacks live!!で強く感じたのは、櫻坂の組織としての強さである。
backs メンバーと括られているとは言え、1〜3期生までそれぞれのグループでの立ち位置は異なるし、そのなかで自分がどういう動きを取るのが一番なのかを意識した上での行動(特に座長のちゅけや1期生の2人)が多かったんだろうなとライブ中のMCやメンバーのブログから感じられた。

無理に利他的でいようとしているというより、自分が理想とするライブを作るために必要な動きを考えた結果の行動なのかなと思うし、それによって自分の成長につながることを理解していたように感じる。
それでいて誰かに合わせて歩みを止めるわけでもなく、歩調を合わせながらもどんどん大股で進んでいくようなところがロックだなと思ってしまう。
伝わりますかね...。

もちろんこれはbacks メンバーの限った話ではなく、櫻坂のグループ全体としての特徴に思える。
こんな素敵なグループに出会えて本当に良かったな...

関連した内容のポストを以前にしていたので一応載せてこのテーマの終わりにします。

当然って思う人もいそうだし、メンバーはそう思っている気がするけど、櫻坂ってメンバー同士のことを誰1人として舐めてないのが本当にすごいと思う

それぞれ進み方や輝くタイミングが違くても、必要のない焦りや悲壮感を感じずに応援できるのはそういう理由もあるはず

自分より歩くスピードが遅い人を見たら普通はどこか安心しちゃうはずなのに、そういう空気を作らない緊張感があって、なおかつ一緒に進んでいく空気をみんなで作ってるのかな〜と妄想して涙が出ちゃう

5月10日の私のポストより

メンバーの属人性にどこまで頼るべきか

無念のところで触れた内容とも重なるが、現状の櫻坂はメンバーに曲、歌詞に対する解釈をゆだねられている部分が結構あるんだろうなと、インタビューやラジオなどで語っている内容を聞くと感じる時が多い。
もちろん、そのように個人の裁量が大きいからこそメンバー自身の感情が強く乗って、こちらの感情も大きく揺さぶられるステージやMVを見られるんだろうなという部分もあるのだが、個人的に若干の憂いを感じてしまう。

あきぽが無念で見せたように、悩んで悩んで解釈して、その結果素晴らしいパフォーマンスで吐き出すパターンになればいいと思うのだが、じゃあそれが出来ずに悩みが溜まったままになったらどうするのか?ということをどうしても考えてしまう。

色々な外野からの声からアイドルが守られるべきなのと同じように、曲と向き合い続けなければいけない事実からメンバーを守るべき場面もあると思う。
櫻坂の曲が持つメッセージ性の強さがメンバーに過度なプレッシャーを与えることは起きて欲しくないよなと。

由依ちゃん卒コンの「偶然の答え」で、玲ちゃんが曲の世界観についてTAKAHIRO先生からアドバイスをもらったお話があったけど、このような曲の解釈に関するサポートも必要な時にはちゃんと受けられるチーム櫻坂を私は見ていたい。

以前に、”メンバーから、(恐らく)その人にとってはマイナスな出来事を経験したからこその優しさの様なものを受け取ってしまうと何とも言えない気持ちになる。
別にその優しさを獲得する経験は必要じゃなかったはずなのに、その優しさによって感動させられている部分が絶対にあるよなとよく思う。”

という内容をTwitterでポストしたことがあったけど、メンバーによる曲の解釈に触れる時も同じような感情に至る場合が多い。

これだけの表現を見せるに至るにはどれだけの努力と苦労があったのか、その全てを美化してしまっても良いのかなど、正直メンバーからすると余計なところまで考えが巡ってしまうのだが、とにかくメンバーみんなが健康で少しでも長く活動を続けてくれるのが最大の願いなので、必要以上に表現することで消耗してほしくはないよな〜というのが一番に思う部分である。

若干暗めの終わり方になってしまって申し訳ないんですが、今回はバクラの感想と、考えさせられたことを2点書かせてもらいました。
noteだからこそここまで詳しく書けたなと思うので、結構満足してます。

表現が微妙なところも多いですが、これから先もっと色々なことを書いて、読んだ人にとってもプラスになる内容が書ければなと思っています。
属人性というキーワードをフックにして違う角度から描きたいなとも思っているので、次がそのテーマかは微妙ですがいつか絶対書きます。
では!


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