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江戸時代から「罰ゲーム=丸坊主」だった? 僧侶が解説! 落語が楽しくなる仏教の話【多田修の落語寺 vol.3】
【其の一】墓で酒を飲む「墓見」で出会った狐と……? 演題 安兵衛狐(やすべえぎつね) 自他とも認める変わり者の源げん助。近所の人から萩見物に誘われましたがそれを断り、「墓見(はかみ)」に出かけます。
お寺に着いて、ある女性のお墓の前に座り、お墓に話しかけながら酒盛りしています。ふと横を見ると塔婆(とうば)が倒れていて、人の骨がのぞいています。源助はそれに酒をかけて供養しました。
その晩、源
土用の丑の日の前に知っておきたい名作落語【多田修の落語寺・後生鰻】
ある隠居さんは信心深く、殺生を嫌っています。
その隠居さんが鰻屋の前を通ると、主人が鰻をさばこうとしているところ。隠居さんが「それは殺生だ」と止めようとすると、主人は商売だと説明します。隠居さんはその鰻を買い取って川に放し、「いい功徳(くどく)を積んだ」。
これが何日も続き、店はこの隠居さんのおかげでかなり稼げるようになりました。ところがある日、隠居さんが来ても店に鰻がありません。そこで
「娑婆」の本当の意味がわかれば、何倍も面白い名作落語【多田修の落語寺・辰巳の辻占】
ある店の若旦那、お気に入りの芸者に会いに、辰巳にやってきます。店で芸者を待つ間、辻占菓子(今で言うフォーチュンクッキー)の占いを見ています。
若旦那は芸者に会うと、「大金を使い込んでしまった。もう死ぬしかない」と、心中を持ちかけます。実は、これは芸者の本気度を試すためのウソです。芸者も心中する気はありません。店から出ると夜で、少し離れるとお互い見えません。それをいいことに、2人とも大きな石を