舌は忘れない:ソパ・デ・リマ(Sopa de Lima/Mexico)
結婚当初から、『うちは国際結婚だから!笑』と夫から言われるほど、我が家の普段のゴハンは洋に偏りがち(特にイタリアン)。そして、いざ外食となると、メキシカンかスパニッシュがTOP2です。イタリアンとスパニッシュはとても似ておりますが、意外と違うのですよ~。どちらかと言うと、スパニッシュの方が好きかもしれません。毎日でも大丈夫な味。特に、生ハムはイタリア産よりもスペイン産の方が好き。
そしてメキシカンは、さすがに毎日続くのは難しいけれど(食べるのは大丈夫だが、作る&用意するのがねー)、『何か美味しいものを食べに行きたい!』となった時、真っ先に浮かぶレストランの筆頭なのです(もちろん、ご贔屓店があります!)。メキシコという国には一度しか行ったことがないのですが、何を食べても美味しかった記憶しかないほど!トマトにアボカドにチーズにカカオ、大好きな食材がたーんと使われているメニューばかりだったからだと思います。
その中でも一番気に入ったのは、爽やかだけど優しい味のスープ、ソパ・デ・リマ(Sopa de Lima)。文字通り、『ライムのスープ』というだけあって、暖かいチキンスープにたっぷりのライムを絞った一品。ライム独特の爽やかな風味が、長旅で疲れが溜まってきた身体に染みわたる、幸せ感たっぷりのスープ。脂っこい味、強い味が多い中で、胃腸にも優しい一皿です。
お店によって入る具材は多少違いますが、基本は鶏から取ったクリアなスープに、小さく切ったトマトなどの野菜、細切りのトルティーヤ(ソフトな方)が入っている感じ。炭水化物も入っているので、これひとつでちょっとしたゴハン代わりになりますね。現地のサイズは大きいしね。
超保守的な舌を持つ我が夫でさえ、このスープにはハマりましたから。大抵の日本人の舌には合う味のはず。帰国後しばらくは、幾度か我が家の食卓にも上がったものです。ただ、ライム(特に無農薬系)が高いのですよね、日本だと。フレッシュな果汁をたっぷり絞るのがポイントなので、ケチってはダメなので、材料費的にはご馳走の部類に入るかも。かと言って、レモンでの代替は無理なのです。ライムあってこそ、のスープ。
このライムのスープ、都内のメキシカン料理屋ではメニューに無い場合も多いのです。ソパ・デ・アホ(にんにくのスープ)推しのお店の方が多い様な?名前が強烈だからでしょうか?こちらはこちらで美味しいけれど、ライムのあの爽やかさは、他にはない味なので。
メキシコ滞在中、いくつかのレストランで食べてみて、どのお店もそれぞれ美味しかったのですが、一番はカンクン中心地のレストラン。そもそもこのスープは、ユカタン半島エリアのローカル料理、マヤ料理なんだそう。やはり地元が一番強し。
カンクンのあるユカタン半島は、マヤ族の人々が多く暮らしているエリア。マヤの人々は体格が日本人に近く(日本人よりも、ひと回り小柄な感じでしょうか?)、目も髪も黒いので、違う人種でありながら、妙な親近感を感じるのですよね。私が出会ったマヤの人たちのなかには、私の親友のひとり(DNA100%日本人)に瓜二つな人がいて、現地ですごく驚いたことを覚えています。
これを書いていて、久しぶりにソパ・デ・リマを作ってみたくなりました。今年の夏も相当暑くなる見通しの様ですし、ライムの爽やかスープで乗り切るのが良さそうかと。+BEER、が基本セットですかね。
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