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創作大賞2023応募作品(連載小説)

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私が書くのは1万字以内の短編が多いんですが、これからは中・長編や連作短編にも挑戦したいと思います。 「ノクターンによせて」(note創作大賞2023最終候補作品) 「シネマのよ… もっと読む
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記事一覧

ノクターンによせて 第5話(最終話)|連載小説

【第4話はこちら】  帰宅すると、夫が機械の図面や電気配線図などを見ながらウンウンと唸っ…

トガシテツヤ
10か月前
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ノクターンによせて 第4話|連載小説

【第3話はこちら】  コミュニティセンターの施設利用状況には「多目的室 13:00~16:00 ピア…

トガシテツヤ
10か月前
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ノクターンによせて 第3話|連載小説

【第2話はこちら】  インターネットの検索欄に「深町実」と入力する。 『4歳からクラシック…

トガシテツヤ
10か月前
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ノクターンによせて 第2話|連載小説

【第1話はこちら】  コミュニティセンターから出て、皆川さんからのメールを確認する。 『…

トガシテツヤ
10か月前
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ノクターンによせて 第1話|連載小説

【創作大賞2023 最終候補作】 *** 「次のレッスンは来週ね」 「ありがとうございました。…

トガシテツヤ
11か月前
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シネマのように 第5話(最終話)|連載小説

【第4話はこちら】 「妙子?」  メディカルセンターの売店の前で、後ろから声をかけられた…

トガシテツヤ
11か月前
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シネマのように 第4話|連載小説

【第3話はこちら】  目を開けると、予想通り夜明け前だった。のそのそとベッドから起き上がって窓を開けると、11月の冷えた空気と風が部屋に侵入して来た。西の空から少しずつオレンジ色が広がっている。もう少しで太陽が昇るだろう。最近の中ではよく眠れた方だ。  ふと、風に混じって電車の音が聞こえた。敏明にプロポーズされた、あの夜と同じだ。ただ、あの時は私に幸せを運んで来てくれる福音に思えた電車の音が、今は地獄からの出迎えのように感じる。  ――いっそ私をどこかへ連れて行け。ここじ

シネマのように 第3話|連載小説

【第2話はこちら】  カーテンの隙間から、うっすらと月明かりが差し込んでいる。空が漆黒か…

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シネマのように 第2話|連載小説

【第1話はこちら】 「そのくらいにしておけば? そりゃ緊張するのは分かるけどさ」  2杯目…

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シネマのように 第1話|連載小説

【第1回Solispia文学賞 最終候補作】 *** 「大丈夫よ。私だって最初は上手くできなくて、…

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