Tetsuya Morimoto

I like Programming!

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  • forest mook

    マイクロ法人を経営している。企業活動を通しての雑感を書く。どちらかというと、ビジネス寄り。

最近の記事

ひとり会社を起業したときにわからなかったこと

ひとり会社を経営してこの4月から第6期になる。期間として次の12月で創業5年になる。先日、その5年近くの経営の中での失敗からのふりかえりについて書いたところ、多くの人たちに読んでいただいたので嬉しい。 この記事で引用した次の経理の書籍についても多くの人たちが読んでくれているようにみえる。それ自体は素直に嬉しいものの、約4年前の記事であるため、当時の私が起業に関して無知だったり、よくわかっていなかった内容もいくつかある。そこで現時点でのアップデートを含め、いま私が起業するなら

    • 引き受けないお仕事の基準

      たまたまお仕事の断り方という記事を読んだ。ひとり会社を経営してもうすぐ5年が経とうとしている。うちの会社では過去に1度、大きな失敗を経験してふりかえりを行った。その際に引き受けないお仕事の基準というものを社内で作成した。その失敗に至った原因の1つとして、本来引き受けるべきではないお仕事を受けてしまったと後になって反省した。 時代の流れや人手不足もあり、システム開発やプログラミングのお仕事はまだまだ好況にみえる。うちのような零細企業でも、実際に引き受けられるお仕事より依頼の方

      • 「絶対無理」なんて「絶対」ない!

        たまたま マネーの虎 に出演されていた社長たちのその後について取り上げていた動画をみた。私は当時リアルタイムでみていた世代なので懐かしくてついついみてしまった。 あんなに偉そうにしていた社長たちの何人かがその後に破産しているのを知ると、番組の演出もあるとはいえ、思うところはいくつかある。 ビジネスの成否は運や時勢に依るところもある 一時的に成功しても慢心してはいけない 他人に横柄な態度や傲慢な振る舞いをしていると勘違いする おそらく社長たちにとって、あの番組そのもの

        • 能―650年続いた仕掛けとは―

          カフーツの伊藤さん に 身体感覚で「芭蕉」を読みなおす。 という本を教えてもらった。その本の著者は本書と同じ、安田登氏である。伊藤さんから著者は能楽師で云々、、、と聞いて、この本を読む前に能についてなにも知らない自分では理解できないのではないかと考え、本書のような入門本を先に読んでおこうと思った次第だ。 私が学生の頃に論文の書き方についての講義を受講した。 講師が話した内容のうち、なぜか私はこの言葉をずっと覚えている。いま働いていて論文を書くことはないが、なにかしらまとま

        ひとり会社を起業したときにわからなかったこと

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        • forest mook
          13本

        記事

          フリーランス、40歳の壁――自由業者は、どうして40歳から仕事が減るのか?

          はらさんがお奨めされていたので読んでみた。 読む前に私が想定していた内容とはちょっと違う主旨の本だった。私とは異なる生き方であるためにあまり理解できないところも多々あった。私はサラリーマンを20年近くやってきて、脱サラして1人会社 (マイクロ法人) を経営しているわけだが、会社勤めせずにフリーランスだけでやってきた人たちと比べると、異なる人生のステージがあることは容易に想像できる。 一方でフリーランスとは、なるべくして、なってしまうものという言葉に共感しているところもある

          フリーランス、40歳の壁――自由業者は、どうして40歳から仕事が減るのか?

          父が1度目に亡くなった日

          通夜のお教を終えた後、住職はこのようなお話しをされた。 出典が誰なのか知らないが、ググると検索結果にみつかる言葉なので有名な言葉であるようにみえる。私自身、何度か同じ法話を聞いたことがある。 3年前、父の主治医と話したときの所感について記事を書いた。 当時の記事を振り返ると、主治医は次のように話された。 統計はやはり偉大で父は寝たきりの状態で6年を経て息を引き取った。2022年の男性の平均寿命は81.47歳らしい。父は77歳を数日後に控えて亡くなった。私は10月中旬に

          父が1度目に亡くなった日

          もてなしだけではもう食えない -ホテル経営学の本質と実践-

          宿泊業のシステム開発のお手伝いをしているので業界研究の1つとして購入した。経営のプラクティスやノウハウを小説風に物語として学べるように書かれている。その是非は読者にとって様々だろうが、多くの人に読んでもらいやすいように創意工夫している姿勢そのものは評価されるものだと思う。私自身、最初の1-2章は登場人物の背景や設定の理解など、なまじリアリティがある分、こんな仕事できそうにない人が改革プロジェクトのリーダーに抜擢されるわけないなぁとか思いながら読んでいた。一方で読み進めているう

          もてなしだけではもう食えない -ホテル経営学の本質と実践-

          GIG MINDSET ギグ・マインドセット

          先日、ギグエコノミーについて調べようと思ったときに一緒に購入した。「ギグ・エコノミー襲来」はギグという働き方と社会の変化、ギグワーカーとして働く上での押さえておくべき要項などをまとめて、ギグエコノミーと呼ばれる経済活動全般について説いた書籍だった。 私が知りたかった内容や興味をもった箇所などを次にまとめた。ギグエコノミーとは?が知りたい方はまずこちらから読むとよい。 「ギグ・マインドセット」は、実際にギグエコノミーを活用してビジネスをしている実践者によるプラクティスをまとめ

          GIG MINDSET ギグ・マインドセット

          ギグ・エコノミー襲来

          調べものをしていたとき、ふと「ギグ(gig)」というキーワードをみかけた。 ギグという言葉の語呂がよかったことから興味をもち、事前知識なく読み始めてみたところ、思いの外、私の経験や働き方、身の周りの働き方の変化とあっているように感じた。 本書は米国におけるギグエコノミーについて説明しているので、日本においては事情が異なることもある。一方で日本でも、今後こういった経済活動をする人たちが増えていくのかな?と考えながら読み進めるのもおもしろいと思う。 (2021-09-16

          ギグ・エコノミー襲来

          メタ認知で〈学ぶ力〉を高める:認知心理学が解き明かす効果的学習法

          実践知 では、実践知 (エキスパートがもつ知性) を支えるスキルとして次の4つのスキルについて説明されている。 1. テクニカルスキル: 専門的能力 2. ヒューマンスキル: 対人関係能力 3. コンセプチュアルスキル: 概念化能力 4. メタ認知スキル これらのうち、最初の3つはすぐに頭の中でイメージできたが、最後のメタ認知スキルというのが、次のような説明を読んでもあまりよく理解できなかった。 通常の知識よりも一段高いメタ水準から知識をコントロールする そこでメタ認

          メタ認知で〈学ぶ力〉を高める:認知心理学が解き明かす効果的学習法

          リモートワークと相談相手

          1年以上フルリモートワークで働いてきて、それまでのオフィスワークとの違いがわかるようになってきた。コロナ禍によるリモートワークの普及は、人間の適応能力を超える速さで日々の生活の変化を強制していったように思う。 リモートワークがうまくいかない組織や人の記事は、探せばいくつもみつかる。私はそういった記事を読んだとき、その要因として、もともと業務の役割分担やタスク分割がうまくできていなかったのだろうと勝手に推量していた。しかし、自分でもリモートワークを続けてきて、それだけでもなさ

          リモートワークと相談相手

          伝わる・揺さぶる! 文章を書く

          個人がブログを書き始めた頃、あるいは私が新人で働き始めた頃、ある知人からお薦めされて購入した。 出版社のページから発売日をみると2001年11月15日とある。オンライン書店やECサイトで本書を検索すると、まだ新品を購入できる。約20年前に書かれた本が未だに流通しているということがどのぐらいすごいことなのか、私には想像がつかない。本書に書かれている内容がこれだけの時間を経ても劣化していないことの証左と言えるのではないだろうか。 私が本書を初めて読んだのは2005年。過去に購

          伝わる・揺さぶる! 文章を書く

          貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

          貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する 本書は2009年に出版された。およそ10年ほど前で、本書の文庫版の発売日が2011年でその2年間に変わった内容には注釈が入っている。2009年時点で起こっていた現実の事件として、エンロン・ショックやリーマン・ショックの事例からの反省や教訓、日本の話題として新銀行東京の沿革も出てくる。 私が本書を購入したのは2020年6月で、何度か読もうとして途中で挫折した経緯がある。当時、私は起業したばかりでもあったのでより実践

          貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

          ひとり社長の経理の基本

          2019年12月に自分の会社を設立した。 なんの考えもなく意味なく3月決算にしてしまい、4ヶ月弱で決算を迎え、2ヶ月以内に法人税を納める必要があるので5月に入ってから法人決算を行った。そのときに役立った本の紹介と実際に法人決算をやってみた経験談 (失敗談) を書いておく。 (2024-05-05 追記) 本稿の続編として時間が経ってからわかったことなどをまとめました。 法人設立のきっかけ仕事を辞めようと思ったとき、次にやりたいことはとくになかったし、40歳を超えて年齢的

          ひとり社長の経理の基本

          親の死に向き合うという非日常

          先日、医師と面談してきて入院中の父の現状や今後の治療の方針などについて打ち合わせをしてきた。 父は3年前に交通事故にあい、脳内出血で緊急手術をうけ一命を取りとめたものの、意識は曖昧な状態で半身不随という後遺症が残った。手術を終えた当時は意識が戻るかどうかもわからない状態であった。術後、1ヶ月ぐらい経過してリハビリを通してスタッフの指示に反応したり、「顔を拭くから目をつむって」といった言葉に反応して目をつむるなど、なんとなく意思疎通が取れていることから意識は戻っているのだろう

          親の死に向き合うという非日常