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220510 マルセイユにて。Ⅵ ~この旅最初にして最大のトラブル、真後ろの乗客は迷惑客⁈~

“Ⅴ” はこちらから↓



 大通りを抜け、坂道を上ると、何やら不自然な場所に門が。「これは只者じゃないぞ」と思い、とりあえず写真に収める。

Porte d'Aix

 それにしても、何とも言えない酷い画角。
 後から知ったことだが、こちらの門は、戦没者慰霊碑として建てられた所謂「凱旋門」で、エクス=アン=プロヴァンスへと続くルート上にあることが「エクス門」という呼び名の由来となっているという。やはり、只者ではなかった。

 サン・シャルル駅に到着し、列車のチケットを購入。

大きい...な?

 写真では伝わりづらいが、これが本当に大きかった。縦7~8cm、横25cm。(目測)
 日本やパリのメトロのそれ程度のサイズだと勝手に思い込んでいた私、券売機を前に思わず「デカっ」と呟く。

 無事に列車に乗り込み、あとは最寄駅まで揺られるだけ... と思いきや、この旅行で最初にして最大のトラブルが発生。
 列車がサン・シャルル駅を発ってから10分ほどした頃、真後ろの席に座っていた男性が、私の肩をトントンと叩き、続けて何かを訴えかけてくる。しかし、フランス語のフの字も知らない私にどれだけ一生懸命フランス語で話しかけられても、理解などできるはずがない。“I'm sorry, but I don't speak French.” と伝えるものの、相手には英語が通じず、フランス語で話す口を止めない。아 좀 답답하네?? 無論、相手も同じ気持ちだったことだろう。
 そんな不毛な攻防戦を繰り広げること数分。不思議なことに、相手が望むことが何となく分かる気がしてくる。どうやら、誰かに電話をかけるために私のスマホを使わせてほしいようだ。うーん... でも、インターネットには「財布だけではなく、スマホを狙った手口にも注意が必要」と書いてあったし、何かあったら困るから、流石に貸せないな... 悩んだ末、翻訳機の力を借りて「私は日本から来た短期旅行者で、私のスマホのSIMではフランスに電話をかけられないんです泣」とか何とか上手いことフランス語で伝え、諦めてもらうことに成功。私が断った後、わざわざ席を立って他の乗客たちに手当たり次第に同様のお願いをするも、誰からも取り合ってもらえない様子に、若干の後ろめたさを感じた。
 しかし、話はここで終わらない。最寄駅まで残り1駅となった頃だっただろうか。ものすごい近くから、ものすごい煙たさを感じる。シンプルに臭い。恐る恐る後ろを振り返ると、あの男性が煙草を吸っている。はぁぁぁぁぁぁぁ。前に視線を戻すと、禁煙マークが目に入る。そりゃそうだ。
 「下手に動けば変な絡み方をされるのでは」と、列車が前駅を出発して最寄駅に到着するまで、本当に気が気ではなかった。フランスに来てから3週間、これほど時の流れが遅く感じられたことがあっただろうか。

 最寄駅に到着してからは、逃げるように駅舎を後に。

 途中、夕食の材料を購入しようとスーパーに寄ったものの、疲れて頭は働かないわ、浮腫んで脚は痛いわ、久々に全身で疲労を感じる。
 それもそのはず...

たくさん歩いた。



 これにて私のマルセイユ日帰り旅行、完。

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