見出し画像

ジャルジャル単独ライブ「でも、可愛いですよ。」感想

2024年5月4日、ジャルジャルの単独ライブを観に行ってきました。@よみうり大手町ホール

非常にりんぐりなポスター

大学時代にジャルジャルワールドに魅了され、それから6年間、全ての単独ライブを観に行ってきた私が2024年SS「でも、可愛いですよ。」を観て思ったことを語りまくります。

てか、お笑いの世界で"SPRING SUMMUR"って使うのジャルジャルくらいでしょ。笑
"2024年SS"はもうアパレル業界。
年に2回も高クオリティの単独ライブを開催してくれて本当にありがとうの気持ち。
当たり前に全部新ネタなの、本当に本当にすごいことだからね?

一応言っておきますが、これが初noteです。
温かい目でご覧ください。

(⚠️以下、ネタバレです。)
本当に全てを語ります。
コントの内容とか、オチももちろん全て説明するので、これから配信等で見る可能性が1%でもある人は絶対に見ない方がいいです。よろしくお願いします。

公演内容(全11コント)

1.オープニングコント「ハトのフン」

ジャルジャルお得意の、後ろ向いて発する言葉は私たち観客にしか届かない設定を使ったコント。そこが一番おもしろい。
やること全てが裏目に出て、自分のせいでハトのフンが服に付きまくって最悪な気分の相手に対し、考え(後ろ向いて発する言葉)とは裏腹に発した言葉

「でも、可愛いですよ。」

ちゃんとハトのフンがハートの形になってて、タイトルの字面の「♡」も回収。
ここから単独ライブがスタート!!!ワクワクが止まらない!!!

ハトのフンが服に付くところ、初見だと普通にマジックみたいだった。
あと女装した福徳さんは本当に存在してるだけでおもしろいからずるい。

2.「父違い」

結婚相手の両親への挨拶前に寄った和菓子屋さんの店主と異常なスピードで異常に仲良くなり、
それが結婚相手の父親と発覚したので、その場のノリで家族へのドッキリとしてふざけまくる準備して挨拶向かうも、結局父親は全くの別人だった
という恐ろしい内容。

結局、30歳上なのに「お前」とか言って仲良くふざけまくってた人が赤の他人だったのやばすぎる。
普通にどんだけ気が合ってもそうはならないって。
終始ツッコミ不在のジャルジャルらしいコント。

父親が別人と分かった後の後藤さんの動きがずっと面白かったなぁ。
あの独特の動きは本当に誰にも真似できないかも。

私は勝手に
おじさんは実は同一人物で、和菓子屋さんでのノリを一切出さない女子バレー部の試合に呼ばれた男子みたいなオチかと思ったら
本当に違う人だった。おもろすぎ。
この機会にまたこの本気ネタが見たくなったので載せておこう。↓

そういえばタイトルが「〜な奴」じゃなくなったし、キャラクター1人が舞台に残り続けるスタイルでもなくなってた。
前回(多分)の、暗転して「〜な奴」のタイトルと共に停止したキャラがスポットライト浴びる終わり方も好きだったな。
毎回いろんな形を見せてくれるの嬉しい。

3.「また恋をした」

まさかのシリーズもの。
恋愛体質な教師、クスノキ先生。

あの顔と声で発する「それはそれは不倫関係」とかいう良くない日本語おもろすぎ。
恋愛体質すぎるしそれが先生なの嫌すぎる。

名言を言うような顔で「100年の恋が覚めた。でも彼女の顔を見たら"また恋をした"」とか言うの、普通にやめてほしい。不快すぎる。ありがとう。

ジャルジャルって、「気まずい」とか「なんか不快」みたいな感覚をコントに落とし込んで笑いに変えるのがうますぎると思う。笑

4.「うっかりパパとねっとりパパ」

ちょっと良いお家に住むスカした"ねっとりパパ"と、人のお家でうんこして流し忘れる"うっかりパパ"の話。

人んちでうんこはしにくいしして欲しくないあるある。

うんこしたことを隠した過ぎて空回ってブツを流し忘れ、時間差で流しに行くアホムーブ面白すぎる。
うっかりパパの焦りっぷりが全力で伝わってきて最高だった。
トイレ近くて…とか、忘れ物して…みたいにすればいいものを、無言で流すだけして戻ってきちゃうのもうっかりさんだなぁ。

あと、ファミリー同士で遊んでて、パパだけが残されて気まずくなる感じもリアルすぎた笑
もしかして体験談?笑

トータルして、(さっきも言ったけど)「気まずさ」を表現するのうますぎるって。

あと、他人のうんこが自分の家に数分間放置されてる状態ふつうに無理すぎる。

5.「誕生日>漫才」

これめちゃくちゃ好き。
若手漫才師がオーディション形式の漫才バトルに出る3年間の話。

まずなにより、演出が良すぎる。
出番前の舞台裏で、前の出番の漫才師の盛り上がり方とか合否結果の音が聞こえてくる感じと、出囃子が流れてステージに出て行く時とか、ものすごくリアルで本当にその瞬間を目撃してるようでめちゃくちゃ良かった。

早く売れたくて焦ってる30歳と、対照的に能天気な20歳のコンビ。
年齢を言った瞬間から会場中が察して笑いが起きたの良かったな。2人の纏う雰囲気が完全にそれで、演技力凄いなってなった。

30歳はこの日に人生をかけて挑むテンションなのに、20歳はこの日が相方の誕生日であることに気がいっていて、本番の漫才中にサプライズで誕生日のお祝いをしてぶち壊すという最悪すぎる最高のシチュエーション。

全く悪気なく、本気で相方の誕生日を祝いたいアホっぷりが最高だった。

1年後、同じ日付の同じオーディション。
同じように舞台裏でフリにフリまくって、2回目も漫才中に同じケーキ持って現れた時はもう大爆笑。

あーーー、今年も終わった。当たり前に結果は不合格。
でも、1年前は衝撃と絶望感で何もできなかった30歳が、ちょっと抵抗しようとしてたのがおもろすぎた。

そしてまた1年後。
さすがに今年は祝われまいとするんだけど、やっぱりサプライズが始まってしまって、
あちゃー、まただめだ。どういう結末なんだろうと思ってたら、

漫才中にケーキを持ってお祝いする相方に対する自然なツッコミから笑いが生まれて、互いに素の状態の掛け合いが上手くいって会場大ウケで合格を掴み取るという超絶ハッピーエンドなラスト。
めちゃくちゃ気持ち良かった。

天性のアホと努力型のツッコミがばっちり噛み合った瞬間、正直脳汁出てたかも。ハッピーエンドって良いね。

6.茶パンチ

強烈すぎるネタ。
ピンヒールに黒タイツにショーパンの福徳さん現れた瞬間会場大爆笑。そんなんずるいって。

好きな人に振られてやけになり、「パンチパーマにしたい😡」と美容院で暴れまくる激ヤバ女のコント。
「パンチにせえ!」×10で暴れたけど、美容師が可愛くなって相手を後悔させようって言ってくれて、本当に可愛くなったんだけど、
鏡で自分の姿を見て発した「え~~🥹♡」がおもろすぎて無理だった。テキストじゃ表現できない面白さが多すぎてもどかしい。

でも、結局そのあとも暴れて茶色いパンチヘア("茶パンチ")を要求するんだけど、
「そんな頭にしたら、そういう(イカつい?)振る舞いと声になっちゃいますよ〜」という美容師の盛大なフリの後、
大仏みたいな茶パンチヘアが完成したら
本当に人が変わって激ヤバ人間が爆誕してしまって大爆笑で終わりました。
強烈すぎるって。

7.投げないで

カブトムシだよと見せてもらったものがクワガタだったとかいうギャップを感じると、それを窓から投げてしまう人の話。(文字にした今も意味がわからなすぎて笑ってしまう)
投げた後の対空時間エグくて、最後に「キラリーーーン」って鳴っちゃうくらい遠くに飛ばすんだよ。すごすぎるって。

【彼が投げたもの(と、ギャップの内容)】
・クワガタ(カブトムシ)
・サインボール(選手違い)
・GUCCIの財布(ルイヴィトンの財布)
・おばさん(おじさん)
・スマホ(ガラケー)←投げたものを位置情報で探しに行くため

おばさんが出てきた時はさすがにこれは、、、と思ってたら当たり前に投げられてめちゃくちゃだった。
でも他の物投げる時より、おばさんが抵抗したのかちょっと投げにくそうだったのおもろすぎた。

投げた後いちいち窓と鍵を同じリズムで閉めるんだけど、その時の福徳さんの顔がほんっっっとにおもろすぎてずっとツボってた。
このライブ中の最大瞬間風速ここかも。一番ゲラゲラ笑った。

投げた後またあの顔が来るってワクワクして待って、あの顔来て、大爆笑。の流れ。一生続いて欲しかった。

あの顔を写真に収めて疲れた時に眺めたいな。

8.「酒と泪と息子と演歌」

さびれた様子のスーパーの一角で、一昔前に売れたものの今は人気のない演歌歌手が
唯一の観客として席に座った青年と、お酒を飲みながら歌ったり話したりするんだけど、
最終的に、その青年は演歌歌手の実の息子であることが発覚するほっこり感動コント。

演歌独特のビブラートを誇張しまくって歌う後藤さん、本当におもろすぎたな。
普通のビブラートは出せないけど、演歌のビブラートなら誇張したらなんか再現できそう、みたいな気持ちちょっと分かる。笑

演歌歌う時はめちゃくちゃ上手いのに、普通に話す時全然言葉聞き取れないの、ずっと面白かった。

南くんとか、本番だけ滑舌悪い奴とか、言葉聞き取れない系のネタめちゃくちゃすき。
聞き取れない絶妙な言葉発するの上手すぎるし、聞き取れない話し方のバリエーションも多すぎる。
聞き取れないことは聞き取れないのに、話し方の雰囲気がキャラによって全然違うの。
伝われ。ジャルジャルの技術。
これもまた観たくなったので載せておく↓

9.「いっせ〜の、屁」

舞台転換して明かりが付いた瞬間、オフィスにスーツを着たツヤッツヤロングヘアの男が現れた。

あー、こいつヤバい奴だ。

ジャルジャルの登場キャラはカツラでヤバい奴が確定するのが定番なんだけど、
なんともう1人も全く同じ頭で登場してきて、
ヤバい奴×2が確定して大爆笑。

さて、こいつらは何をしでかすんだ?というワクワクが止まらなくて最高だった。

結局始まったのは屁のコント。
出たよ屁。もう彼らのコントには欠かせませんね。

お互いにお尻を合わせて、同じタイミングで同じ大きさの屁を出し合ったら何が起きるのか見たいというわけ分からんコント。
こんな内容説明させてないで欲しい。

今回なんて、口で屁の音出してること隠す気ゼロだもん。
本当に好きなんだね。屁。
できてよかったね。

10.「ゆうべのぬくもり 日陰の優しさ ロンドン支社とミラノ支社 御社はどこなの we&bee」

もう、タイトルだけ見ると意味不明だよね。
でも大丈夫。コントを見ても意味不明だから。
完全に語感のみで選ばれたであろうワードたち。

「はい、パイプ椅子」とかいう意味不明な名前(?)から始まる漫才師の練習風景のコント。

そのネタ中に登場するギャグ
「ゆうべのぬくもり
 ロンドン支社に
 ホールドウィー!」

いやもう「ウィー!」の語感好きすぎでしょ。

なんか聞いたことある音だなぁと思ったらこれ。
「ウチ、グッバイね、カスタットほい、うぃー!」
リズム感良いだけの意味不明ギャグ。
理由は分からないけど何故か大好きなネタのタネの一つです。
気になる方は是非↓ 最初の10秒で満足できます。

あとあれね、「最終日にウィー‼︎って言う奴」。
本人たちが笑いすぎてTAKE3まで公開された伝説のネタのタネ。
せっかくなので1番私が気に入っているTAKE2を載せておきます↓

いや、「ウィー!」の話はどうでもよくて。
このコントはオチが本当に死ぬほど面白い。

ネタ作った側は、
この意味わからんギャグ(しかもめちゃくちゃ細かい振り付き)を「何がおかしいの?なんで覚えられないの?ネタ作ってないんだから文句言うな!」とイライラ。
それに対して相方は
「単語同士の関連も、振り付けの関連もなさすぎる。意味がわからなすぎて覚えられない。」と観客全員思ってたことを嘆きながらも、一生懸命練習してた。

一生懸命練習してたら、日が暮れて隣にいた相方(ネタ作った側)も寝ちゃってて、
練習してようやくできるようになったと披露したギャグが、コントタイトルにもなっているこれ。

「ゆうべのぬくもり 日陰の優しさ ロンドン支社とミラノ支社 御社はどこなの we&beeー!!!!」

あれ!?さっきまで観客側だった奴が、、、!
そんで練習しすぎて、フレーズも動きも意味不明加減がめちゃくちゃパワーアップしてる!!!!!

それを見た相方(ネタ作った側)はオロオロしだして、今度は立場が逆転して新たなフレーズを練習するというおもろすぎるオチ。

しかもタイトルにすると"we&bee"の綴りなの何のこだわり??
「ウィーアンビーーー!」って意味のない単語叫んでるのかと思ってたら意味不明な英語だった。なんでだよ。

正直このコント、めちゃくちゃ好き。
あー、もう一回見たいなー!!!!

私の大好きなコント「めっちゃ練習する奴」にちょっと似てる気がする。
10分間という長すぎるフリに耐えた者だけが味わえる、あの最高のオチの数秒間。腹ちぎれまくり。
これも名作だから載せておきます↓

11.エンディングコント「演歌歌手ライブ」

やって参りました、伏線を回収しまくる最高のお時間です。

ステージからめちゃくちゃ臭いスモークが放出されて、キラッキラの激ヤバ衣装を纏った演歌歌手(コント8本目の奴)が登場。
息子のひょんな一言から、SNSでバズり若者の間で爆流行りし、久しぶりのライブをしてくれた。

SNSでのバズり動画が流れたけど結構リアルでおもろかった。「#でもかわ」、良すぎる。

あとめちゃくちゃどうでもいい話なんだけど、
街頭インタビュー動画に出てたおじさん、マユリカ単独のクソおもろいドッキリ動画で仕掛け人として激ヤバおじさん演じてたおそらく吉本の役者さんで、個人的に沸いた。そして私以外にも数人沸いてる人いて笑った。

「でも、可愛いですよ。」の出来事から恋が始まり、
一度は茶パンチにしてしまうほど狂った恋だったし、
両親への結婚挨拶も大失敗した。
でもそれを乗り越えて結婚したら、
ちょっと嫌なねっとりパパになってしまったけど、
疎遠になっていた息子に出会えたことをきっかけに、家族の愛の形が戻ってくるという幸せなラスト。

時系列が明らかになって全てのストーリーが繋がっていく瞬間、めちゃくちゃ気持ち良い。

最後、遠くからものすごいスピードでクワガタとサインボールとGUCCIの財布とおばさんとスマホが順番に飛んできたの、おもろかったなぁ。
7本目のネタ「投げないで」でものを投げた時からずっと空を飛んでたと思うとめちゃくちゃ良い。

もういいよ、ってくらい伏線回収していったの凄かった。
こんなのジャルジャルチームにしかできないよ。
最高の時間を本当にありがとうございました。
あらためて天才すぎる!!!大好き!!!

最後に

東阪ツアー過去最大の10日間15公演。
「何公演も申し込んだのに外れた😢」が発生しないの本当にありがたい。行きたい公演に行けないほど悲しいことはないからね。

私はお笑いライブに行く際は、寄席よりも単独ライブを好む人間ですが、他の芸人とは比べるものじゃないでしょ、と思うくらい別物を観てる感覚。
舞台としてのレベルが高すぎるし、そのくらい一つの単独ライブにジャルジャル自身も力を入れてると思う。

だからこそ、ジャルジャルにそれほど興味がない人にも、自信を持ってオススメできる単独ライブだと思ってます。
これまでも色々な友達を誘って単独ライブへ行き、ジャルジャルの良さを宣伝してきました。
このnoteもその一助になればいいなと思いながら、ほぼ自己満ですが、書いてみた次第です。

お笑いライブを観に行っても、「面白かった!」という記憶しか残らずどんな内容だったかを忘れてしまうことって誰しもあるよね(?)
ジャルジャル単独ライブなんて特に、あんなに手の込んだ舞台なのに…と勿体無い気持ちになるので、これを読んでもう一度楽しめたら嬉しいな。
好きなものは反芻してとことん味わおう。

それにしても今回の単独ライブは私が追ってきた6年間で1番と言っていいほど好きだったかもしれない。
だからこれだけ熱量を持って書けるわけですね…。
こんなに文章を書いたのは久しぶり。

引き続き、ジャルジャルの良さを大きな声で叫びながら、ジャルジャルワールドにビッタビタに浸かっていきたいと思います!!!
次の単独も楽しみすぎる!!!

こんなとこまで読んでいただきありがとうございました。

りんぐり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?