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私の頭の中のからあげ

今日、僕は唐揚げ定食を前に唖然としていた。

僕は割と普段から物忘れが多い人間だ。朝は玄関と部屋を行ったり来たりすることが多い。少し前には、玄関を出て鍵をかけたあとに忘れ物に気づき、もう一回鍵を空けて家に戻るのだが、その時鍵を挿しっぱなしにしたままにしており、再度家を出るときにそれをすっかり忘れてでかけてしまったことがある。先に帰宅した妻が、玄関に刺さったままの鍵を見て呆れてしまい、インスタのストーリーに晒されて恥をかいた。

そんな僕だが、今日はランチで出された唐揚げ定食を見てため息をついていた。なぜなら昨晩の夕ご飯が唐揚げだったから。妻が作る唐揚げはなかなか美味で、胸肉しか使わないから脂は少なめなのにジューシーで何個でもいける。昨日もビールを片手に、もうしばらく食べたくないなと思うほど食べた。満足もした。


それなのに、今日はランチを食べるために入った居酒屋でメニューを見ながら悩み、悩んだ挙げ句に自分が今食べたいものが何かを脳内会議して決まったのが唐揚げ定食(ご飯大盛り)。昨晩のことなど全く記憶から抜け落ちていた。定食が運ばれてハッとしたときには時既に遅し。まさかここまで綺麗サッパリ忘れてしまうとは…

また、昨日の夕食のメニューは唐揚げにごぼうサラダときゅうりの漬物だったが、運ばれた唐揚げ定食には、小学生のげんこつほどのゴロゴロ唐揚げに、ごぼうサラダとキュウリの漬物(笑)あまりにも一致していて流石に笑ってしまった。

そのうちもっと大事なことを忘れてしまわないといいなあ
と思いながら、大きな唐揚げと大盛りにしたことをちょっと後悔したごはんを交互に口に詰め込むのであった。(美味かった)

おわり

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