春風亭昇咲(落語家)

落語家。春風亭昇太一門。 公益社団法人落語芸術協会所属。

春風亭昇咲(落語家)

落語家。春風亭昇太一門。 公益社団法人落語芸術協会所属。

最近の記事

【毎日更新15】最近すごく腹が立っていること

2024年5月21日(火) ある都心のターミナル駅のデパートの中に、私が今まで見て来た中で1番短い、日本一短いであろうエスカレーターがあります。 横の階段にして、10段ないくらい。 乗って、ギュイーンって上がって、すぐギュイーンって降り場になる、普通のエスカレーターの中間の部分が全くないやつです。 そこに、いつ行っても「長蛇の列」が出来ているのです。 しかも、私より明らかに若い、10代20代の若者まで全員がスマホを見ながらゆっくり並んでいるのです。 その光景を見る

    • 【毎日更新14】ある師匠に言われた言葉

      2024年5月21日(月) ホクロの数が人よりも少し多いです。 昔からそれをイジられて来たし、私自身全然嫌ではなかったので、学生時代の授業中ヒマな時は、こんなゲームをしていました。 太めのボールペンで二の腕に「黒い点」を書き、隣の席の友達に当ててもらう… 『どれが偽のホクロでしょうゲーム』です。 そんな中、前座修行中「笑点メンバー」のある師匠にこんな事を言われました。 「昇咲のその口元のホクロは、間違っても取ったりするなよ。口元に大きいホクロがある人は、お金に困る

      • 【毎日更新13】こんな高校時代でした

        2024年5月19日(日) 高校。 中学校を卒業し、まず私立高校に入学。 その後、都立の高校に転校しました。 ヤンキーの方が男女問わず、結構な数いらっしゃる高校でした。 髪の毛を脱色し過ぎて、不自然な緑になっている奴もいれば、バイトのピザ屋のデリバリーのバイクで通学している奴もいました。 特によく覚えているのが、プールの授業。 男子の我々がプールサイドにいくと、何やら違和感。 プールの水が、底が見えないくらいに白濁に濁っているのです。 家族旅行で行った「草津温泉」

        • 【毎日更新12】大切な女性との別れ

          別れは突然やって来た。 仕事から帰ると彼女は、人知れず泣いていた。 彼女はいつも活発で、よく楽しそうに踊り出す。 そんな、天真爛漫なやつだった。 正直、そんな彼女を見るのは初めてだった。 ただ、聞いたこともないような悲痛な叫びと共に、ガタガタと辛そうに震えるばかり。 見た事のない、彼女の苦しむ姿。 もしかしたらその段階で、逃れられない「別れ」をもうじき迎えるであろう事を、私は心のどこかで覚悟していたのかもしれない。 専門の医者に来てもらい、身体の具合を診てもらう。

        【毎日更新15】最近すごく腹が立っていること

          【毎日更新11】若き昇咲、50m走に命をかける。

          2024年5月17日(金) 深く後悔していることがあります。 小学1年生、6歳の段階で人間としての人格形成が早くも全て完成された私は、「12歳あたりまでは、足が速い奴が1番モテる」と誰よりも早く気づきました。 その日から、体育の授業で測る「50m走のタイム」に人生の全てを注ぎ込む毎日が始まります。 タイムを計測する日は、まわりのクラスメイトを威圧するところから始まります。 「ハッ!ハッ!ハーッ!」などと強く短い声を出して「俺に近づくな」オーラを醸し出し、授業のウォー

          【毎日更新11】若き昇咲、50m走に命をかける。

          【毎日更新10】深夜のフルーツお化けの正体

          2024年5月16日(木) きっかけは、セブンイレブンの『冷凍パイナップル』だった。 深夜の稽古中の夜食に、「フルーツだったらまだ許されるのでは」と考えた私は、初めて『冷凍パイナップル』を購入した。 これが大当たり。今までの人生で『冷凍パイナップル』を知らずに生きて来た、自らの無知を強く恥じた。 それから、毎日仕事帰りには必ずセブンイレブンで『冷凍パイナップル』を買った。 連続パイナップル生活も5日目を過ぎた頃、ふと思った。 「このままだと、セブンのバイトの奴らにあ

          【毎日更新10】深夜のフルーツお化けの正体

          【毎日更新9】肩から一本の長い毛が生えた

          2024年5月15日(水) 2週間ほど前、肩から一本の長い毛が生えた。 落語会の開演前、着替えている時にそれに気づきみんなに見てもらっていると、スタッフの女性の方が飛んできた。 「ちょっと、まってぇー!抜かないでー!それは、『幸運の毛』よ!」 肩から生えた一本の毛は、『幸運の毛』だった。 聞いたところによると、それは「福毛」と呼ばれ、とても珍しく、素晴らしい出来事を次々と呼び込んでくれる『幸運の毛』らしい。 しかし、「福毛」は抜けた瞬間に、ご利益は無くなってしまう

          【毎日更新9】肩から一本の長い毛が生えた

          【毎日更新8】バイト時代の黒歴史と友人の結婚式

          私は、笑顔が苦手だ。 落語家になって、8年。 職業柄、宣材写真など写真を撮って頂く事もしばしば。 そこで、必ずといっていいほど言われるのが。 「昇咲さん、少し笑いましょう」 「昇咲さんだけ、ちょっとスマイルプラスでお願いします」 「昇咲さん、何か最近嫌な事でもあったんですか?」 などの文言である。 こちらは満面の笑顔をしているつもりで、それを言われるから厄介だ。 先日、学生時代の同じバイトの友人から「結婚するから式に来て」との連絡があった。 私は大学時代、都内の

          【毎日更新8】バイト時代の黒歴史と友人の結婚式

          【毎日更新7】家の間取り遍歴

          2024年5月13日(月) 初めて一人暮らしをした家は、5.5畳の直角三角形の部屋だった。 一番長い辺に縦にベットを置くと、他のすべての場所がデッドスペースになる部屋だった。 次に住んだ家は、コンクリート打ちっぱなしのマンションの4階。ロフト付き。狭め。 コンクリート打ちっぱなしは電波を通しづらいのか、リモート会議をすると「昇咲さん、今海の中にいますか?」と毎回馬鹿にされる家だった。 夏は命の危険を感じるくらい暑く、冬は凍てつくように寒かった。 今住んでいる家は、夜2

          【毎日更新7】家の間取り遍歴

          【毎日更新6】注文するのが恥ずかしい商品

          2024年5月12日(日) スタバで「ベンティ」サイズが頼めない。 最近、うちの近くにスターバックスが出来て、気分の良い時は良くマイブームである『チャイティ』を買いに行く。 さらに調子のいい日は、「今日こそ一番大きい『ベンティ』サイズ頼んじゃおっかなぁー」なんて意気揚々とお店に向かうけど、いざ注文の時になると『べんてぃぃー』という言葉が自分の口から発せられることが恥ずかしくて言えない。 落語家になってすぐの頃、『冗談言っちゃあ…いけねぇ』というセリフに強い恥じらいを感

          【毎日更新6】注文するのが恥ずかしい商品

          【毎日更新5】センスの良い差し入れ

          2024年5月11日(土) 老いがすぐそこまで迫っている。 30才を過ぎて、そう感じることの多くなった私は、よく分からない成分のクリームを毎日6種類塗って寝ている。 たぶん、6種類も塗ったら逆に良くないことは薄々気づいている。 そんな話を方々の高座でしていることもあってか、最近お客様から「美容系の差し入れ」を頂くことが多くなった。 先日、不適な笑みを浮かべたお客様から「とにかくつけてみてください。驚きますよ」という文言とともに、謎の小瓶に入った『怪しい液体』を落語会終

          【毎日更新5】センスの良い差し入れ

          【毎日更新4】映画鑑賞は危険と隣り合わせ

          人よりも良く映画を見る方だと思う。 しかも、出来るだけ映画館で。 たまに「何で映画館で観るのぉー?ちょっと待てばサブスクで観れるじゃーん」と言う人がいるが、それを言われた瞬間「確かにそうだよね」と相槌を打ちながら、スッと心の扉を閉める。中から2個鍵も閉める。 でも、映画館で映画を鑑賞するうえで、一つだけ問題がある。「お尻」だ。 私は、生まれつき身体が貧相で、特にお尻にお肉が全くない。 その為、決まって映画が2時間を過ぎるとお尻が悲鳴を上げちゃおっかなと少しずつ主張を始め

          【毎日更新4】映画鑑賞は危険と隣り合わせ

          【毎日更新3】自宅に潜む悪魔

          2024年5月9日(木) 自宅にある消耗品の管理が苦手。 外出中、何か足りなかった気がするがそれはティッシュだったか、洗濯洗剤だったか、はたまた醤油だったか海苔だったか。 何か無くなったのは分かっているけど、それが何だったか分からなくなる。 こうしているうちにも、随分前からみりんもない気がしてくる。 先日も帰宅途中、何となくトイレットペーパーがもうない気がして買ったら、家に予備が2ダースあった。 現在の我が家のトイレットペーパー合計35ロールくらい。 今トイレの中

          【毎日更新3】自宅に潜む悪魔

          【毎日更新2】新作落語のタネ「師匠巨大化」

          2024年5月8日(水) 365日24時間、何か新作落語のタネとなる小さなアイデアはないかどうか探しながら生きています。 今作っている新作落語のタイトルは、「師匠巨大化」。 心から尊敬する人は、たとえ姿を変えて自分の前に現れたとしても、今と変わらず尊敬することができるのか。 師匠がもし、スクリーンで暴れる怪獣のような大きさになっていまい、口から火を吹いて街を破壊していたら。 師匠がゾンビとなって助けを求めてきたら。 街中で突如現れた黒い虎が「信じられないかもしれない

          【毎日更新2】新作落語のタネ「師匠巨大化」

          【毎日更新1】回転寿司での知られざる裏技

          2024年5月7日(火) 私は、サーモンがすごい好き。 回転寿司に行ったら、本当はサーモンだけを食べたい。 でも、友人や恋人と一緒に行った時に、大の大人がサーモンばかりを頼んでいたら、今まで通りの関係性ではいられなくなってしまう。 そんな悩める「世の中の隠れサーモン喰い」の皆さんのために、私が日々実践している『回転寿司での知られざる裏技』をご紹介します。 ①「様々な種類のサーモン」を頼むことで、ツレの意識を逸らす これは、サーモン好きなら誰しもが思いつく、初歩的な対

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