【散文詩】聖なる朝
朝━━初夏のよく晴れた朝。私は窓を開けて、朝の空気を部屋の中に誘い込む。少しずつ、澄んだ空気が部屋中に満ちてゆく。
私の部屋は、まるで礼拝堂のように神聖で、清澄な空間となった。澄んだ空気がぴいんと張りつめていて、朝の日差しはそれを照らしていた。何と美しく、聖らかなのだろう。私の心は嬉しさに弾んで、祈りたい気持になった。この敬虔な、あたたかい気持を形にして、いつまでも眺めていたくなって、私はまっすぐな心で詩を書いた。一心不乱に、万年筆を走らせた。
朝━━初夏のよく晴れた朝。私は聖らかな気持をひとつの詩として残すことが出来た。朝の澄んだ空気が部屋中に、朝の日差しをまっすぐに受けて爛々と光り輝いている。
(2024.5.10)
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