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報酬があった方がいい仕事、ない方がいい仕事

キングコング西野さんがVoicyで「この場合、報酬がある方がいいのか、それとも無い方がいいのか?」というお話をされていました。

『バンドザウルス』は、公式インスタグラムの写真をお客さんが毎日AIで作ってくださっていて、そして、お客さんが毎日NFTを作って、毎日1点ずつオークションに出してくださっている「お客さんが運営しているバンド」なのですが、ここに「報酬」は無いんです。
 
皆、ボランティアでやってくださっているんです。
 
ここに『フィナンシェ』を絡めたら、バンドザウルスのインスタグラムの写真を作ってくださった方や、バンドザウルスのNFTを作ってくださった方に、報酬として「トークン」をお渡しする…という選択肢も生まれるわけで、

(中略)

「働きに対して、本当に報酬があった方がいいのか問題」です。
焚き火で薪をくべた時に「御礼です」とか言って500円渡されたら困りません?
なんなら、次から薪をくべにくくなる。

被災地支援に行って、地元の人が「1日頑張ってくれたから」と言って、1万円を渡してきたら、「いやいや、それはチョット」となりません?

「お金を貰う為にやったわけじゃないのに、お金を貰う為にやったことにされる違和感」、ってあると思っていて、ことバンドザウルスにおいて「トークン」という形で報酬を設計するのはどうなんだろう?と思っています。

この「どうなんだろう?」は否定の意味がこもった「どうなんだろう?」ではなくて、本当に純粋な疑問として「報酬があった方がいいのか、無い方がいいのか、どっちなんだろう?」という意味です。

これに関しては「報酬が無いパターン」しか試していないので、まだ答えが出ていないです。

https://chimney.town/11453/

この話を聞いたとき、飛騨市が関係人口創出のために行なっている「ヒダスケ!」というプログラムのことが頭に浮かびました。
今日はヒダスケを例に西野さんの問いを考えてきたいと思います。




1.ヒダスケとは

ヒダスケは地域の困りごとを解決するプログラムです。

プログラムに参加すると「オカエシ」として地域通過500円分や特産品がもらえます。

ですが、おそらくオカエシを目当てに参加している人はあまりいなくて、地域が好きで何かしたいという気持ちや、面白そう!という気持ちで参加している人が多いです。

ただ「オカエシ」があると、他の人も誘いやすいし、家族に話すときも説明しやすいという気持ちがあります。

ボランティアをしているというと少し小っ恥ずかしかったり、偽善っぽくみられることもあるので、参加する側の言い訳にもなっていいなと思っています。


2.報酬の有無は動機と前提による

何か働きをするときに、どういった動機で参加するかによって、報酬の有無は決めるのがいいなじゃないかと思います。

西野さんのやられているバンドザウルスは「何かおもしろうそう」「最先端のAI技術を試したい」「コミュニティ内で認知されたい」など、報酬を働きの動機にしていない人が多いので、現状のままなしがいいんじゃないかなと思います。

もう1つは始める前に決めておき、変更しないという考えです。
ヒダスケも動機は地域のために何かしたい、その地域が好きという気持ちから始まっています。報酬目当ての人はほとんどいません。ただ、今から報酬をなしにすることはできないですし、特産品を渡すことで地域のいいものを知ってもらうという意図もあります。

報酬なしから報酬ありに変更した場合も、「もっと欲しい」と思う人が増えてくる可能性が高くなると思います。

まあ報酬なしのやりがい搾取のような仕事は論外ですが、動機がポジティブなものなら、なしからありに変更しても良い結果が生まれる気はします!


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