木曜日の朝に。 43朝
「おはようございます。」
もそもそと起き出して、ぴこんと跳ねた金色の寝ぐせ頭で、ひとつまみの塩を入れ、白湯をすする。雨に濡れたウッドデッキの手すりが小窓から見えて、「今日も雨だね」と言ったけれど、答えたのは足元にまとわりつく猫だけで、それだって、
「ナァー…(ごはんは?)」なのだ。
次女も三女も、鏡の前で前髪を作るのに忙しい。度々「30分だよー」とか「32分だよー」とか、分刻みに声をかけないといけない。
バーッ、とか、ザーッ、とか朝ごはんを慌ただしく食べているうちに、帰り