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Yell note :Page37 朗読劇「あの星に願いを アフターイベント 第3部」感想

「青春を取り戻せましたか?」

ということで8月19日に開催された朗読劇『あの星に願いを』のアフターイベントに行ってきましたよ~。
舞台とか朗読劇の本編後にやるアフタートークは結構見たことあるんですけど、単独のイベントとして開催されるのは何だか珍しい気がしますね。それだけお客さんの反響が大きかったということでしょうか。ちなみに5月に開催された朗読劇本公演の感想記事も書いてますのでよかったらこちらもどうぞ。

※相変わらずのガバ記憶力なので出演者の発言など実際と異なる部分があるかもしれないことをご了承ください。

1.参加イベント概要

・イベント名
eeo Stage reading 朗読劇『あの星に願いを アフターイベント 第3部』
・開催日時
2023-8-19(土)  18:30~20:30頃
・開催場所
Mixalive TOKYO B2F Hall Mixa(東京都)
・出演者(順不同、敬称略)
吉岡茉祐、田邊俊喜(演出)、狩野翔、汐谷文康、今井文也、伊藤彩沙、入江麻衣子、美藤大樹、野本侑歩、荒井瑠里、祐花、Sachi、南早紀
・syuの位置
1列目下手側指定席
・備考
演出の田邊さんってあんな若い人だったんですね…。勝手に年配の人なんじゃないかと想像してました。

2.本編感想

①キャスト登場

第3部はアンサンブルキャストも勢ぞろいということで13人出演の大所帯。
皆さん舞台衣装だったので当時の記憶が一気に蘇ってきました。
ちなみに脚本担当でもある吉岡さんは3ヶ月前の本公演では見れなかったのでようやくのご対面です。ていうかまゆしぃ見たの2014年のWUGイベント(幕張のやつ)以来だぞ!!久しぶりだな!!

②質問回答コーナー

次は事前に寄せられたお客さんからの質問に答えようというコーナー。
さっそく吉岡さんが最初の質問を読み上げます。

『モーションアクターの皆さんに質問です。口の動きを合わせるため担当した役の台詞は全て覚えていたと思うのですが……』
「ふむふむ……。って、俺が書いた質問じゃん!」

そんなわけでしょっぱなから質問が採用されました。こういう時ってイベントによっては投稿者が挙手を促されたりするのでどうしようかなと思っていたのですが、特に振られることもなかったのでちょっと拍子抜け。
そして田邊さんが気を利かせてくれて質問をSachiさんにも向けてくれました。ありがたや。

美藤さん「星羅の幻影に対し『助けてほしいって言えよ!』と叫ぶシーン」
荒井さん「みんなで缶ジュースを飲むシーンで誤って缶を落としてしまい声が出そうになった」
祐花さん「健吾と言い争うシーン」
野本さん「小松先生とのアドリブシーン」
sashiさん「星羅の最期のシーンは踊りながら思わず泣きそうになった」

といった感じの回答をいただけました。そして印象的だったのは声は出していなくても声を殺した状態、いわゆる「無声」状態で台詞を言っていたらしく、それがかけ合いの臨場感につながっていたんだなと納得しました。
そしてやはり台詞を全て覚えるのは大変だったようで。そりゃ田邊さんに文句のひとつも出ますよね。基本的にメインの4人が出ずっぱりでしたし。

他の質問は「嘘にまつわるシーンで印象的な場面は?」「10年後の自分に手紙を書くとしたらどんな内容?」といった話だったと思います。
このへんの話題では座組の皆さんの和気あいあいとした雰囲気が伝わってきて、メタ的な意味で「青春」ぽさを強く感じた時間でしたね。

③朗読コーナー

ここからはショートストーリーの朗読コーナー。配役も本公演とは異なるということでそちらについてもお楽しみ要素です。

・プロポーズ?
(風太役:今井さん、莉緒役:入江さん)

今井さんの第一声を聴いた瞬間に「このクソひねくれた態度こそ風太だわ!(褒めてる)」と本公演の記憶を取り戻させてくれました。本公演で見た礒部さんの莉緒は女性のしたたかさが強調されていたように思うのですが、入江さんの莉緒は少しマイルドになってより優しさを感じさせてくれました。
それにしても吉岡さんの脚本ってキャラの台詞回しというかリズム感がすごい独特なんだよなあ。

・きらいだった人
(小松役:汐谷さん、弘美役:伊藤さん、健吾役:狩野さん)

トークコーナーでも吉岡さんが言ってましたけど弘美って脚本家と演出家の意図が強く反映されたキャラクターだと思っていて、本公演を観た当時は「新劇場版エヴァのマリみたいなキャラだなあ」と思っていたんですよ。
で、伊藤さんの弘美って真意を濁したような態度がすごく上手で、バンドリで「かすみぃ~!」って言ってるイメージを大胆に裏切ってくれたと思います。

・雲雀ケ丘高校体育祭
(裕介役:美藤さん、健吾役:野本さん、莉緒役:祐花さん、星羅役:荒井さん)
(裕介役:狩野さん、健吾役:今井さん、莉緒役:伊藤さん、星羅役:南さん)

このストーリーは2回まわしで、最初はアンサンブルキャスト、次に田邊さんやSachiさんによるダンス(?)も加えた朗読劇となりました。
まずは1回目。本公演の時も思ってましたけど容姿や仕草についてはモーションアクターさんたちによる印象がとても強かったので声を初めて聴いたのに驚くほど違和感がなかったです。
とはいえ演じている本人とっては本来の声役がその場にいたこともあり相当緊張もあったようで。特に荒井さんについては台本を持つ手の甲の血色が真っ白になるほど腕に力が入っていて、それがかえって裕介に対して素直になれない星羅の心境を表しているようでもありました。台詞だけじゃなくてモノローグというか地の文も多かったですしね。朗読が終わったあとのホッとした安堵の笑顔がすごく印象的でした。

で、2回目。
カオスが極まる!!………って感じだったので感想いらなくね?!いらなくね?イラナクネ?…(セルフエコー)
Sachiさんのダンスをまた見れたのは素直に嬉しかったですよマジで。

・裕介の思い出
(裕介役:汐谷さん、星羅役:南さん、星羅父役:今井さん)

ある意味で物語の根幹を成す「裕介と星羅の思い出の場所」にまつわる少年期のお話。
この話をアフターイベントのオーラスに持ってきたというのがなかなかスパイスが効いているというか。星羅のお父さんへの印象が変わるわけではないですけど、それでもやはり人間には色々と抱えているものがあるよねと再認識させられました。

3.まとめ

個人的な嗜好を言うと、実は作品に対して後から製作者が「このシーンにはこんな意図を込めました!」みたいな解説をするのが好きじゃないんですよ。だってそうなると現代文のテストみたいに「作者の気持ちを答えよ」っっていうスタンスで作品を観なきゃいけなくなるじゃないですか。
なので今回のアフターイベントも実はちょっと二の足を踏んでいたんですが、吉岡さんも田邊さんもその辺はうまい塩梅でお話ししてくれていたんじゃないかと思います。もしかしたら1部とか2部でネタバラシがあったかもしれないですけどね。

あとはさすがに13人がそろうとそれぞれ喋る時間が短くなってしまってたのがちょっと残念だったかなと。それでも予定の90分を大幅に超える120分公演になってしまってましたが…(おかげで次の予定に余裕で遅れました!!待たせてすまぬ!!)

いい作品だったので吉岡さんへもサイドストーリーやらスピンオフの期待がたくさん伝わっていると思いますが、まずは本公演の中でやり切ることが前提でそこに足していくことって(元々の設定だとしても)逆に興冷めというか、多くを語らないからこその価値みたいなのもあると思うので。そこはうまいことやってほしいなと思いますね。

ではでは。これにて朗読あの星のグランドフィナーレです。祭りの跡の余韻、皆さんは楽しめましたか?

(3ヶ月前はつらくてつらくてまともに見ることができなかった制服姿もようやく直視できるようになったので自分の中でもやっと消化できたみたいです)

距離が近いんですよね色んな意味で…

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