マガジンのカバー画像

文章

14
食の体験などの文章を記録したもの
運営しているクリエイター

記事一覧

#0-はじめに-

私はひとりで食事をすることを好ましいと思う。お店に入り、人の目を気にせず食べたいと思うも…

シュニチ
6か月前
16

#1『味のタテハラ』のコロッケ、揚げたてをあなたに(食べるふたり第2回)

アヤモさん 最初のお手紙くださりありがとうございます。 好きなお店がなくなってしまうこと…

シュニチ
6か月前
17

#2 『香来 中央市場店』 のしじみラーメン、1日の始まりの一杯(食べるふたり第4回…

アヤモさん 外に出ると肌に当たる空気が冷たく冬の訪れを感じる時期になりました。こういった…

シュニチ
5か月前
18

#3『洋食の辰五郎』のハンバーグとカニクリームコロッケ、いつでも食べたい味(食べる…

アヤモさん 2024年に変わり一月が経ち、寒さが増してくる季節になりました。 寒い日が続き外…

シュニチ
3か月前
20

遅くにきた青春〜追憶の尾道〜

まだ、学生服を身に纏っていた頃、実家の尾道市向島町から渡船を渡り山中にある尾道市栗原町の…

シュニチ
1年前
35

リバーサイドラン運河と小川を抜けて-京都-

京都のまちにはいくつか大きな川が流れている。東は鴨川、山科川、西は桂川、南は宇治川、、、…

シュニチ
2年前
19

京都五條楽園のグランドレベル

京都市内には、五條楽園という名前のエリアがある。2010年代前半まで、花街として栄えお茶屋や旅館が林立していた場所だ。ちらほらとだが、webサイトのブログでは花街の文脈でこの土地について語られている。確かに、このエリア一帯の住宅は、大正から昭和にかけて建てれたため、住宅の外観のタイルや丸窓、洋風の装飾が目に留まる。かつての煌びやかな雰囲気はそのような記号になった物から見えてくる。 寂しい時や座っていることに疲れた時や気持ちを切り替えたい時、外に出てこのエリアを歩く。そうする

朽ちゆく住まいに花束を

母親の親戚の家は、車で約1時間ほど先の田舎にあった。そこには年に一回松茸を収穫することを…

シュニチ
3年前
8

早朝ランのつづき

「見せたい場所がある。」なんと素敵な言葉だろうか。率直に言葉を発せられることは素敵だ。画…

シュニチ
3年前
8

塔から紡ぐ祈りへ

漫画『ドラゴンボール』に登場する妖怪ウーロンは、ドランゴンボールを7つ集めると出てくる願…

シュニチ
3年前
6

『不滅のあなたへ』ー痛みの先にあるもの

『不滅のあなたへ』(原作:大今良時,2016〜)は、主人公のフシが世界のあらゆる事物を記録する…

シュニチ
3年前
5

茶、時々、湯。

 去年の12月頃、近所の銭湯に訪れた。言ってしまえば何の変哲もない、脱衣所や風呂場の空間…

シュニチ
3年前
8

レンズと画面の先の風景を楽しむ

 旅先や、まちを歩く時カメラを持って出ていくことは多い。カメラを持って歩き写真を撮ること…

シュニチ
3年前
9

「状態としてのひとり」のメイキング

『ひとり空間の都市論』では、都市において人々の生活が飲食店や宿泊施設といった場所に外部化され、匿名性を帯びたひとりの状態を生む空間を「ひとり空間」として捉えている。そして、戦後から現代において生成され続けた「ひとり空間」の変遷とこれからを分析している本だ。著者の南後由和さんは、社会学と建築学の知見から、都市について分析を行なっている研究者だ。そして、空間の存在と成り立ちという両方向の視点から分析をおこなうことで、現代における日本都市の性質の一端を炙り出そうとしている。 本書