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障がい者グループホー厶運営の全国大手「恵」が指定取り消しに

 昨年から時々、報道されていましたが、いよいよ株式会社「恵」(東京都港区芝5-3-2 +SHIFT MITA6階)の運営する障がい者のグループホームに処分が下されたようです。
 愛知県は「恵」の経営する障害者向けグループホームの一部に対し、「指定取り消し」を行う方針を決めたとのことです。

 愛知県によりますと・・・

  • 利用者にホーム内で提供する食事の材料費を「水増し」して請求していた。

  • 過大徴収の額は、愛知県内のホームだけで約2億1800万円にのぼる。

  • 実際には働いていない職員が働いていたように装った。

  • 実態のない利用実績を、あるように装った。

  • 不正に障害福祉サービスの報酬を請求していた。

 (株)「恵」は愛知県内で27、全国で約100の事業所を抱える、障害者向けグループホームの運営大手だといいます。

 「恵」グループのホームページによると「恵」グループは障がい者関係の事業を各地で展開しています。
 ⇒ 宮城県(1)福岡県(3)愛知県(67)千葉県(18)埼玉県(19)静岡県(12)神奈川県(7)岐阜県(2)群馬県(6)東京都(2)栃木県(8)茨城県(8)

 厚生労働省は同社が全国各地のGHでも組織的に「経済的虐待(事業者の不当利得)」を続けていた疑いがあるとして、特別監査を進めているといいます。(朝日新聞デジタル2023年10月24日)

 同社では法人本部が毎月、利用者から食材費として定額徴収した後、各GHに分配する仕組みを設けていた。徴収額は各GHごとに異なっていたが、配られた金額は定額徴収額の3分の1程度だった。
 愛知県岡崎市のGHの事例では、利用者25人から月額計約60万円(1人あたり2万4千円)を徴収したが、GHに配られたのは計約20万円(同8千円)。差額は法人本部で管理されていることも確認され、利用者から不当に財産上の利益を得ていた疑いが判明した。

朝日新聞デジタル 2023年10月24日

 ある意味、この「恵」グループは、障がい者を喰いものにしたビジネスモデルで全国展開しているのかもしれません。
 記事にあった食材費などの収奪的な徴収・分配システムを考えたのはもちろん経営陣なのでしょう。しかし、この収奪的ビジネスモデルは食材費の徴収・分配システムだけではなく、組織全体を倫理的に麻痺させるある種の仕組み、構造があるのではないでしょうか?
 貧素過ぎる食事を見た職員たちは何を感じていたのでしょうか?行政に通報した人もいたかもしれません。仕事を失いたくなくて黙っていたかもしれません。いずれにしても苦しい思いをいたことは確かだと思います。
 
 私は、この倫理感を麻痺させる仕組み、構造について知りたいと思います。

「恵」グループのホームページのトップには『障がい者の未来をもっと自由に』との文言が虚しく踊っています。


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