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「サポート品質No.1」までの軌跡【SaaSビジネス経験談 #4】

シナジーマーケティングのプロダクト「Synergy!❐」に関わる様々な職種のメンバーが、自身の経験を元に、ビジネスに役立つ情報をお送りします。 今回の筆者は、お客様から高い評価をいただいているSynergy!カスタマーサポートの運営担当者です。


 

Synergy!のカスタマーサポートでは、2022年よりITreview メールマーケティング部門にて「サポート品質No.1」を獲得しましたが、元々No.1だったわけではありません。
約10年間試行錯誤をしながら、「サポート品質No.1」を獲得するまでの軌跡を紹介します。


1.サポートの評価について

前述したITreviewの結果も参考にしていますが、サポート品質を計るため、毎年お客様向けに満足度調査のアンケートをおこなっています。近年は、高い水準をキープできており、2022年度に実施した満足度評価は90.5%でした。

2022年度 顧客満足度調査(Synergy!カスタマーサポート)

毎回、アンケートでいただいた評価やコメントに対しては、振り返り、改善を実施しています。10年以上も前から継続してきた積み重ねが現在の基盤になっていると思います。

2.満足度の低迷期

私の入社当初より、カスタマーサポートの満足度は80%台をキープする状態ではありましたが、2013年に新人を2名追加したところ、その年は64%と大きく下がりました

「解決までの時間」「説明のわかりやすさ」が前年比で20%減少し、不慣れな対応と電話の保留や折り返しなどがお客様の不満につながったと思われます。

当時はたたき上げで各自学習していくことが慣例となっており、お問い合わせ対応デビューまでの準備不足やIT知識の欠如を補う教育が組織として体系立てて実施できていなかったことが原因でした。また、Synergy!の機能は非常に多く、既存メンバーも毎月の機能改善リリースに伴う知識のアップデートやサポートページの変更対応に日々追われている状況でした。

3.課題への取り組みと結果

各自の成長に任せるのではなく、組織として教育をしていくことで課題を解決しようと、新人教育ではお問い合わせ対応のデビュー前にしっかりと基礎をたたき込める体制を作り、全体では知識共有の仕組みや定着について取り組み始めました。

翌年からは毎年のようにロープレの導入、電話対応の相互モニタリングの開始、eラーニング(クイズの作成)など徐々に新たな取り組みを追加し、それに伴い、満足度調査の結果も83%、88%と80%台で上下を繰り返しながら2018年に初めて90%を超えることができました。

そして、2021年には完全オンライン勤務で新人を同時に2名追加したのですが、満足度は下がることなく、90%台をキープすることができています。

4.課題から用意した仕組み

実施した教育施策の中でも特に効果的だった取り組みをご紹介します。いずれも弊社サービス「Synergy!」を活用しており、現在も実施しているものになります。


・教育用課題や教育スケジュールの拡充
過去の教育実績を元に経験者、新卒、産休・育休からの復職者用のテンプレートを作成し、月ごとの即答率平均やスキル習得の進捗データと比較しながら教育を進めるようにしました。教育用のテキスト内容も見直し、想定されるお客様運用を元に一人で活用法を考え、一通りの機能を学べるようにしました。テーマごとの最終テストをもって教育担当者とフィードバックの機会を設けています。

・ロールプレイング
毎月メンバー持ち回りで出題者役となり、お互いの知識定着と対応方法を学んでいます。時にはお客様役になりきることで、お客様の気持ちを考える力を身に付けます。

・モニタリング
毎月お互いの電話対応をピックアップしてモニタリングしています。「質問の理解度」「ヒアリングレベル」「101点だと感じた発言や対応(※)」などについて客観的な視点からのフィードバックを実施し、自身の対応について振り返りの機会を設けています。
※私たちはお客様からのご期待を超える「+1点の驚きや喜び」を提供し続ける、ということを私たちの文化として大切にしています。

・eラーニング(クイズ)
サービスの仕様やIT知識を楽しく学べるように、レベル別にWeb版のクイズを用意しています。難易度や回答スピードが測定される仕組みになっており、ランキング上位に自分の名前が出るよう毎月競い合っています。

・即答できなかった内容の共有
毎週、各個人が即答できなかった内容を全員で振り返り、知識を共有します。また、直近の各サポート指標(即答率など)の状況と課題を共有し、全員で同じ目的と課題意識を持って取り組んでいます。

・社内向けサイトの作成
各自でマニュアルを持つことをやめ、社内向けのサイトを用意しました。
各メンバーの知識をすべて共有することで、より多くの情報から回答を導き出せるようになりました。また、各自が習得したナレッジを社内に共有する体制も作ることができました。


以上の取り組みから派生して、現在はコンテンツを取りまとめたものを営業メンバーなどに向けた社内勉強会として発信しています。

5.社内勉強会への取り組み

質の高いサポートのご提供にはサービスの理解が必要と考えています。
メンバーのサービスへの理解が深まることで、お客様に最適な機能のご案内ができると感じ、メンバー向けの勉強会を企画した際に、それは社内全体にとっても言える事だと考えました。そこから、営業メンバーなどSynergy!に関わる社内メンバーに積極的に自社サービスへの理解を深めてもらう活動として「社内勉強会」を開催しています。勉強会では、意欲的に参加してもらえるように心掛けています。以下は開催に際し、工夫している点です。


テーマに焦点を当てる:
勉強会のテーマをサービスの特定の機能に絞り、参加者の関心を引くようにします。これにより、テーマごとの知識を得ることができます。 

インタラクティブな形式を採用する:
テキストやプレゼンテーションのみではなく、ワークショップも取り入れ、参加者が積極的に参加できる形式としています。

スケジュールの柔軟性を確保する:
参加者のスケジュールを考慮し、半日など長時間にわたる勉強会ではなく、短いセッションとして、参加者の負担を軽減します。

リソースの活用:
学習ツールやチャットツールを活用し、資料やコミュニケーションの手段をまとめ、参加者が積極的に発言できるようにします。これはリモート中心となっていることから、取り入れました。

フィードバックと評価:
参加者からのフィードバックを開催の都度収集し、改善点を検討します。また、ミニテストなどで参加者の理解度を評価し、必要な場合には前述のチャットツールで個別のフォローアップをおこないます。


以上のアプローチを重ねることで、効果的に勉強会を実施し、私たち自身も理解を深めるよう心掛けています。

6.お客様に届けたい価値と今後

弊社では、会社全体のミッションとして「Create Synergy with FAN」という言葉を掲げています。ご契約者様とそのお客様がお互いにファンと言い合えるような関係創りのご支援をする、というものです。ご契約者様がデジタルマーケティングサービスを利用し、顧客コミュニケーションを実現するにあたって、実現したい事のイメージや手順がつかめないケースは多くあります。そのような際に寄り添い、共に創り出していく姿勢をお伝えできればと考えています。

そのための環境づくりとして、カスタマーサポートでは
ご契約者様のお困り事を未然に防ぐ
ことを意識し行動しています。

日々の努力を怠らず、常にお客様のそばに寄り添い、お困りごとを一緒に解決していけるような存在であり続けたいと思っています。

 

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