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腸内フローラ移植臨床研究会 第7回学術大会

腸内フローラ移植臨床研究会 第7回学術大会

私は腸内フローラ移植臨床研究会に入会していて、9月17日に開催された学術大会に参加してきました。

本研究会はヒトの医者の先生方が主体で、獣医師の私は賛助会員として参加させていただいています。

腸内フローラ移植(糞便微生物移植:FMT)は今世界中で研究されている先進医療なのですが、本研究会での方法は従来法で一般的に用いられる抗生剤を使用せず、また菌液を内視鏡ではなく注腸で投与するため"患者さんへ

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細菌は本当に悪者なのか? ~冤罪だったらタダでは済まんぞ~

細菌は本当に悪者なのか? ~冤罪だったらタダでは済まんぞ~

先日の腸内フローラ移植臨床研究会のセミナーで、とても興味深いトピックがあがった。
それは歯周病(と大腸癌)のフソバクテリウムや、胃潰瘍のピロリ菌は本当に原因菌なのかという議題。
《歯周病菌》や《ピロリ菌除菌》といった用語は十二分に世間一般に浸透していて、もはや常識の域に達している時代に、医者や研究者が改めて議題に上げる温故知新は本当にワクワクします。

原因菌とその特定法

原因菌とは『食中毒や感

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【腸内細菌】大坂の陣に学ぶ、腸粘液層の重要性

【腸内細菌】大坂の陣に学ぶ、腸粘液層の重要性

X(Twitter)で少し前に投稿したポストに思った以上の反響をいただいたので少しばかり深掘りしたい。

引用元はシンバイオシス研究所(@shinbiosis)さんのポストで、
「Akkermansia muciniphilaは食物繊維欠乏マウスにおいて食物アレルギーを悪化させる」ことをグラフデータを添付して、腸内細菌と食物アレルギーの関連性について投稿されています。

犬猫にも食物アレルギーはあ

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ディスバイオーシスを熱く語りたい

ディスバイオーシスを熱く語りたい

noteを始めてからここまで、テーマがそれだから仕方ないのかもしれないが『ディスバイオーシス』という用語が何度も登場していました。一般の方には聞きなれない専門用語の濫用、申し訳ありません。
私にとっては2023年の流行語大賞最有力候補にノミネートされていて、たぶん2025年くらいには世に広く認知されていると期待している医学用語です。

というわけで、これまで「腸内フローラの乱れ」だと簡単に流してき

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