綾小路

自宅で赤い文字を入力する仕事をしている隠居主婦。/鍵盤弾き(趣味)/JAZZ、スカ、美…

綾小路

自宅で赤い文字を入力する仕事をしている隠居主婦。/鍵盤弾き(趣味)/JAZZ、スカ、美術検定、美術館博物館、日本画洋画、そして大相撲 各種SNSアカウントは下記参照 https://taittsuu.com/users/swingmammav2/profiles

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このnoteについて

今までTwitterを中心に、インスタやFBに転載する形で美術館や博物館に行った記録を書いてきましたが、Twitterは過去の記事を振り返ることが難しく、また長文を書くと記事が複数に分かれてしまうことなどから、文字を中心に書けるnoteに記録を残すことにしました。 過去の記録をこちらに移すことは困難なので、とりあえずリンクだけここに貼るとして instagram.com/swingmamma0629/ これからミュージアムへ行くたびに記事を書いていこうと思っています。

    • 没後100年 富岡鉄斎 ―知の巨人の足跡―

      奈良の大和文華館で行われている「没後100年 富岡鉄斎 ―知の巨人の足跡―」を見に行きました。大和文華館は、近鉄学園前駅から東南の方向に歩いて10分程度の場所にあります。今回が初めての訪問でしたので迷わずに行けるか不安でしたが、駅の南側の道沿いに案内板が何カ所かにあり迷うことなくたどり着くことができました。 この看板のあるあたりが駐車場入り口というか敷地の入り口で、駐車場の横を通るとチケット売り場があるのでチケットを買って文華苑という広い自然園の中を歩き、文華館の建物を目指

      • ブルーナ絵本展

        大阪の大丸ミュージアム梅田で開催されている「ブルーナ絵本展」に行ってきました。大丸梅田店の15階です。 ディック・ブルーナさんはオランダのユトレヒト生まれの絵本作家で、2017年に亡くなりました。ミッフィーの名前でも知られる「うさこちゃん」の絵本は、ここ日本でも知らない人は殆どいないでしょう。 ブルーナさんの原画展は、今までも色々な場所で開催されてきていて、私はうさこちゃんやボリス、うたこさんが大好きですので何度も足を運びました。我が子が小さかった頃は、まだブルーナさんがご

        • 地蔵と地獄

          池田市にある逸翁美術館へ行き、「地蔵十王像重要文化財指定記念展 地蔵と地獄」を見ました。 ゴールデンウィークの前半と後半の合間の平日ですが、お休みの方が多いのかな、電車は普段の平日よりも混んでいますし、観光客の方が多いような印象です。今日は晴れて天気が良く、涼しい風が吹き観光日和だったと思います。気持ちの良い風を受けて、池田駅から五月山へ向かう道を歩き、逸翁美術館へ行きました。 展示室に入ると、まず今回の主役である国指定重要文化財「地蔵十王像」の展示が目に入りました。鎌倉

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          空海 KŪKAI-密教のルーツとマンダラ世界

          奈良国立博物館で生誕1250年記念特別展「空海 KŪKAI-密教のルーツとマンダラ世界」を見ました。 空海は日本史の教科書にも出てきて、その名前を知らない人の方が少ないのではないかと思いますが、その有名な空海が具体的に何をしたのか、どういう人生を送ったのか、空海が唐から持ち帰ってきた密教とはどういうものなのか、説明できる人はそれほど多くはないでしょう。今回の空海展では、空海の人生を辿りながら彼が日本の仏教に及ぼした影響や功績、密教とはどういうものか、それはどこから始まってどの

          空海 KŪKAI-密教のルーツとマンダラ世界

          雪舟伝説―「画聖カリスマ」の誕生―

          京都国立博物館にて開催されている特別展 雪舟伝説―「画聖カリスマ」の誕生― を見に行きました。 今日の京都は天気が良く暑いくらいの気温で、夏ほどは暑くないので観光日和でした。京博もそこそこの人出でしたが、入口で待つこともなくスムーズに入ることができました。 雪舟(1420~1506?)は備中国赤浜(現在の岡山県総社市)に生まれた人で、京都の相国寺で禅僧として修業をしながら絵の勉強を周文に教わったそうです。そして、遣明使節に加わり入明を果たし足掛け3年明で中国の画法を学び、帰

          雪舟伝説―「画聖カリスマ」の誕生―

          北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館コレクションより

          大阪の中之島にある中之島香雪美術館で「北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館コレクションより」が始まっています。香雪美術館は神戸の御影にあるのですが、今は長期休館中で中之島香雪美術館のみで展覧会を行っています。 今回は江戸東京博物館のコレクションから北斎と広重の風景版画を中心とした展示です。前期と後期で大幅に入れ替えがあるということで、前期後期共通券も販売されていて私はそれを購入し、始まるのを楽しみに待っていました。 展示室に入ると、まず広重が絵師になる前、まだ

          北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館コレクションより

          没後100年 富岡鉄斎

          京都国立近代美術館で開催されている「没後100年 富岡鉄斎」を見に行きました。鉄斎は「最後の文人画家」とも呼ばれ、幕末は1836年に生まれ1924年に没し、今年が没後100年ということなので鉄斎展が何カ所かで開催されています。 昨日からの大雨がやんだものの、冷たい風が吹き荒れてせっかく咲いた桜がどんどん散っている岡崎公園。かなり寒くてダウンを着てもおかしくないような1日でした。今日は自宅を出るのが少し遅くなってしまったため、早めのランチを食べてから鑑賞しようと思いました。美

          没後100年 富岡鉄斎

          鉄斎の九十歳落款

          宝塚市にある清荒神清澄寺へ行ってきました。阪急宝塚から一駅先の清荒神駅で降りて、北へ伸びる参道を歩きました。今日は天気が良くて気温は20度より少し低いくらいで過ごしやすい春の陽気、お散歩するにはちょうど良い天気でした。参道の桜は5分咲きくらいでしょうか、春を感じながらゆっくりと歩いて登っていきました。 今年は富岡鉄斎の没後100年ということで、京都国立近代美術館で大きな富岡鉄斎展が開催されています。もちろん見に行こうと思っていますが、その前に富岡鉄斎美術館のある清荒神清澄寺

          鉄斎の九十歳落款

          Colorful JAPAN―幕末・明治手彩色写真への旅

          神戸市立博物館「Colorful JAPAN―幕末・明治手彩色写真への旅」を見に行きました。 手彩色写真とは、幕末から明治時代に撮影された白黒写真に手作業で色をつけて、訪日外国人向けに販売していたものだそうです。写真の内容は、外国人向けだけあって日本情緒のある名所や、和服の女性、武士の格好をした男性など。撮影自体も外国人向けの演出をしていたようです。 なぜ写真に彩色を施していたかというと、当時はまだカラー写真が実用化されていなかったというのが大きな理由ですが、彩色は現物の

          Colorful JAPAN―幕末・明治手彩色写真への旅

          春に見に行きたい展覧会

          ついこの間2024年が始まったと思っていたら、なんともう1年間の4分の1が終わろうとしているではありませんか。桜の蕾も今にも咲きそうに膨らんできました。重たいコートを脱いで、軽やかなスタイルで歩ける季節がやってきた感があります。 各地の美術館や博物館でも春期展が始まります。皆さんはどこの春期展にお出かけになりますか?私は関西に住んでいますので、まずは関西の楽しそうな展示を見に行こうと計画しています。 一番楽しみにしているのが奈良博の「空海」です(2024年4月13日~6月9

          春に見に行きたい展覧会

          横尾忠則 ワーイ!★Y字路

          神戸市にある横尾忠則現代美術館で「横尾忠則 ワーイ!★Y字路」を見ました。阪急の王子公園駅から動物園の方向へ歩いて5,6分くらいでしょうか、王子公園駅から兵庫県立美術館へ続くミュージアムロードの北の端あたりに位置しています。 今回のY字路は、横尾さんが自分の故郷の西脇で夜の三叉路をストロボ撮影したことがきっかけで「Y字路」シリーズを描くようになり、ライフワークのように描き続けることで様々なバリエーションを生み出して、Y字路20周年記念で2020年に開催する予定だったものがコ

          横尾忠則 ワーイ!★Y字路

          没後50年 福田平八郎

          大阪中之島美術館で「没後50年 福田平八郎」を見ました。 お天気は良いけれど冬のように寒い大阪です。できるだけ日差しのある道を選びながら中之島の川沿いの道を歩いて美術館へ。 大阪中之島美術館の2024年度の展覧会は、木下佳通代や醍醐寺国宝、モダンアートコレクション、国芳など今年も面白そうなのでメンバーズを更新しました(というか忘れていて自動的に更新された感じかも)。 さて、今日は福田平八郎です。彼の作品は国内の公立の美術館のコレクション展を見に行くと何作品か展示してある、程

          没後50年 福田平八郎

          よきかな源氏物語

          本日2件目は嵯峨嵐山文華館「よきかな源氏物語」です。こちらは、福田美術館とコラボで同じタイトルの展覧会を開催することが多いですが、今回は独自の企画展示でした。 嵯峨嵐山という場所は、源氏物語のいくつかの巻の舞台になっています。たとえば、光源⽒の側室である明⽯の御⽅と、⼆⼈の間に⽣まれた明⽯の姫君が居住したとされる場所は嵯峨嵐山文華館のごく近所に設定されているそうです。また、光源氏が六条御息所を訪ねた地として登場する野宮神社、光源氏が建てた「嵯峨の御堂」は大覚寺の南に位置する

          よきかな源氏物語

          進撃の巨匠 竹内栖鳳と弟子たち

          京都の嵐山にある福田美術館で「進撃の巨匠 竹内栖鳳と弟子たち」を見てきました。今日の嵐山はポカポカと暖かく、美術館からは川で船あそびの船がたくさん見えていました。 今回の展覧会は「竹内栖鳳展」ではないところがミソで、竹内栖鳳(1864~1942)にスポットを当てつつ、彼が誰に師事し誰のどういう影響を受けていたのか、そして彼の弟子たちを紹介しながら作品を少しずつ見ていく流れになっていました。館内は一部を除いて写真撮影が可能です。 まずは竹内栖鳳の作品を見ていきます。 栖鳳は

          進撃の巨匠 竹内栖鳳と弟子たち

          須田国太郎の芸術―三つのまなざし―

          西宮市大谷記念記述館で開催されている「須田国太郎の芸術―三つのまなざし―」展を見に行きました。 須田国太郎の面白いところは「東洋と西洋では、なぜ絵画が異なる方向で発達を遂げたのか?」という疑問を解明するために、京都帝国大学及び同大学院で美学・美術史を学んだところで、大学院に在学中には「絵画の理論と技巧」を研究テーマとし、同時に関西美術院でデッサンを学んだそうです。めちゃめちゃ理論派の人、なのですね。 今回の展覧会では、第1章で「画業の歩み」として初期から晩年までをざっと紹介

          須田国太郎の芸術―三つのまなざし―