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予防医療型ジムに行くか?病院に行くか?の線引きが重要

【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】
予防医療型のジムをしていると、ジムだからウェイトトレーニングをするところといった先入観や、痛みやしびれを治してくれるといったイメージがいまだに多くの方から寄せられます。
トータルケアラボラトリーでは痛みやしびれがある場合、定期的なケアや補強エクササイズを通じて症状を緩和することで健康を維持することが重視されています。しかし、痛みやしびれがある場合ウェイトトレーニングや治療はできません。
それでも多くの痛みやしびれがある方が多くトータルケアラボラトリーに相談に来られます。
『トータルケアラボラトリー』では、
【健康管理士資格保有者】と【トレーナー資格保有者】があなたの健康、ダイエット、美容についてサポートさせていただきます。

【統合予防医療】と【フィットネス】をコラボさせた『パーソナルトレーニングジム』です。

【健康管理士】であり、【トレーナー】でもある『鳥飼』が情報をブログにて配信しています。

是非、過去の記事も参考にしてください。


予防医療型ジム

トータルケアラボラトリーは予防医療型ジムと呼ばせていただいています。
予防医療型ジムの存在理由と、何をするのかサービスについて解説します。

予防医療型ジムは、通常のフィットネスはもちろん、健康状態の管理や病気や怪我の予防、回復もできる施設です。
私は予防医療型のジムを8年間運営しており、その間に多くの利用者から痛みやしびれに関する相談を受けることがあります。
痛みやしびれは一般的で、それに対処するためには専門的なケアや補強エクササイズ、いわゆる「リコンディショニング」が必要です。

確かに一般的なパーソナルジムは主にウェイトトレーニングをする場として認識されていますが、予防医療型ジムではウェイトトレーニングの他に体の痛みやしびれのあるお客様の症状の緩和に対処します。

そこで、痛みやしびれがある利用者にとって、予防医療型ジムでケアや補強エクササイズを理解していただくことが重要です。

なぜなら、症状の緩和を目的とした補強エクササイズがウェイトトレーニングと混同して考えられたり、症状を緩和するためのケアがとりあえずストレッチしておけばいいなどと誤解されることが多いからです。

あくまで、症状の緩和とは適切に行われることで効果が期待されるものです。

今でもジムはウェイトトレーニングをするところといった先入観があります。
また、予防医療型のジムに行けば痛みやしびれを治してくれるといった誤ったイメージが多くの方から抱かれています。

予防医療型ジムは、あくまで定期的なケアや補強エクササイズを通じて症状を緩和することが目的です。治療はできません。


予防、治療、回復の3段階

怪我や病気は予防、治療、回復の3つの段階に分けてられます。

予防の段階では、怪我や病気にはリスクが潜在しているが、健康状態が維持される過程です。
いわゆる健康的な人です。
誰でもなんらかの要因によって病気や怪我を引き起こす可能性があります。
これらのリスクを最小限に抑えるために、予防段階があります。

予防段階では、健康な生活習慣や予防策を実践することで、疾患や怪我のリスクを低減し、健康を維持することが目指されます。

次に、何らかの症状が発症し、医療機関での治療が必要な治療段階です。
この段階では、疾患や怪我の症状が現れ、状況に応じて適切な医療ケアが必要です。
医療機関での治療は、専門知識や適切な医療技術を用いて、症状の緩和や根本的な治療を行うことが求められます。
この段階では、医療従事者が患者の状態を評価し、適切な治療プランを立案し、実施することが重要です。
予防医療型ジムは治療行為は行うことができません。
あくまで、治療のサポートに回り、治療を優先します。

最後に、治療が完了し、社会復帰や再発予防のための回復段階です。

この段階では、患者が治療を受けた後の生活において、健康を維持し、社会に復帰するための支援やケアを行います。
また、再発を防ぐための計画が立てられ、持続的な健康管理を行います。

予防から回復までの、怪我や病気に関する理解していきましょう。


ケア、補強エクササイズ、トレーニング

予防医療型のパーソナルジムではお客様に対して3つの取組みがあります。

1つ目は、ストレッチやマッサージなどの「ケア」です。
ケアは、身体の柔軟性を向上させたり、筋肉の緊張を緩和するために行います。
ストレッチやマッサージは、身体のバランスを整え、痛みや不快感を軽減するのに役立ちます。

2つ目は、症状を緩和する目的で行うための「補強エクササイズ」です。
特定の症状や不調に対処するために役立つエクササイズだけを選択して行います。

補強エクササイズは、患部の負担を和らげる筋肉を強化し、症状の緩和や改善を促進するのが目的です。
例えば、腰の痛みを軽減するための骨盤周囲のインナーマッスルの補強を行い骨盤の安定を目指すことで症状が緩和するなどです。

最後に、3つ目は、「健康な部分の筋肉を増やすためのトレーニング」です。
いわゆる筋力トレーニングです。
健康な状態を維持している場合のみ実施します。
身体の機能やパフォーマンスを向上させるためのトレーニングが行われます。
これにより、筋力や持久力の向上、体脂肪の減少が期待されます。

ここで注意をしなければいけないのは、「補強エクササイズ」と「トレーニング」は目的が異なり、別物です。

補強エクササイズが主に症状の緩和や改善を目指し、特定の不調に対処するために実施するのに対し、トレーニングは健康な状態を維持し、筋肉増強や体脂肪の減少、ボディメイクを目的としています。


検査主義

まず、予防医療型のジムでは「医療施設の検査を優先する」検査主義が取られています。
ジムでのサービスはどれも医療行為ではありません。
予防医療行為は、活動が医療的な観点から管理されるべきです。
健康状態の評価や異常の検出を重視し、治療段階なのか、予防や回復段階なのかを線引きする必要があります。
そこで、予防医療型のジムは医学的知識を基に検査評価などの知識を重視しなければいけません。
痛みやしびれ、体の不調があるときは医療機関での検査を受けることをお勧めするべきです。
なぜなら、その結果を基にケアや補強エクササイズのプランを立てることになるからです。

医療機関の検査で怪我などの異常が見つかったり診断を受けると治療が優先されます。
このような場合、ジムでのトレーニングは一時的に制限され、患部に負荷をかけるようなトレーニングは避けます。

代わりにケアや補強エクササイズ、または患部に全く影響のない種目に限りトレーニングを行います。
希望があれば患部に影響のない部位を対象としたトレーニングも行われることがあります。
これにより、患者は怪我や病気の治療に専念しながらも、身体の他の部位のトレーニングや健康維持を行うことができます。

まとめ

予防医療と医療は線引きが必要です。
予防の段階なのか、治療の段階なのか、回復の段階なのかをまず見分けなくてはいけません。
そして、ケアが必要なのか、補強エクササイズが必要なのか、トレーニングは行っていいのかを判断しなければいけません。
なので痛みやしびれがある方のために医学的な知見から評価をしっかりと行い、改善のためのプログラムを作らなければいけません。
その意味で予防医療型ジムは医療的知識をしっかりと学び続ける必要があります。それこそがお客様に安心を与えることに繋がります。

予防医療と医療の違いを理解することは、健康管理において非常に重要です。
予防医療は、疾病や病気を予防し、健康な状態を維持するための活動を指します。
これに対して、医療は、既に病気や疾患が発生した場合にそれを治療し、健康な状態に戻すための活動を指します。
また、回復の段階は、治療を受けた後に健康な状態に戻るプロセスを指します。

痛みやしびれがある方に対しては、まず医学的な知見を用いて評価を行い、その結果に基づいて適切なプログラムを作成する必要があります。
これによって、症状や不調に合わせた個別化されたケアやトレーニングが提供できます。そして効果的な改善が期待されます。

予防医療型ジムが医療的知識を学び続けること、適切なケアやトレーニングを提供することは、安心感を高めるだけでなく、効果的な健康管理を実現する上で欠かせません。
そのため、私たちは常に学び続け、専門知識を深めていきます。

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