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街で見かけたネーミングを勝手きままににあれこれ論評 #1


エントリーNo.1「おかしばっかし」

https://twitter.com/cbhyg/status/1789782697499357493

おかしばっかし」。

近所に開店したお菓子屋さんとのこと。

「お菓子が沢山あるよ!」。これをアピールしたい時にどういう店名にしたらそれが伝わるか?ここが考えどころです。

  • 「おかしがいっぱい」(まんまやん…)

  • 「おかしの国」(ありそう。めっちゃありそう)

  • 「おかしまみれ」(「ねこまみれ」ってあるよね)

こんなのは思いつきそうだけど、まだまだひねりが足らないですな。凡庸。

この「おかしばっかし」の良い点は、「●●カシ」→「●●カシ」と繰り返すリズムの良さ。

正しい日本語で表現するなら、「おかしばかり」。ちょっと崩しても「おかしばっかり」だ。そこをもう一捻り。話し言葉ではよく使われる「ばっかし」を持ってきて、「おかしばっかし」という名前にしている。

これで「お菓子」の「カシ」と、「ばっかし」の「カシ」で語呂を合わせ、リズミカルなネーミングになったというわけだ。なかなか考えられていて、良いネーミング。秀作。

エントリーNo.2「ど・みそ」

東京スタイルみそらーめん ど・みそ

ど・みそ」。

東京スタイルのみそらーめんを提供しているラーメン屋さん。

このお店からしたら、自慢の「味噌」をなんとかアピールしたいわけですよ。店名の中で、「味噌」をどうやったら目立たせることができるか?

そこで編み出されたネーミングが、「ど・みそ」。

みんなが音楽の授業でならった一番馴染みのある和音「ドミソ」の「ミソ」の音に「味噌」をかけたわけだ。

ただ、単に「どみそ」としてしまうと、「みそ」の部分が埋没して印象が弱くなる。そこで、「ど・みそ」と「・(なかぐろ)」で区切って、「みそ」が埋没しないように工夫しているのもポイント。

「・(なかぐろ)」を入れたことによるもう一つの効果は、「ど」も目立つようになったこと。これで、「ど」に強調接頭語の「ど」(ド派手の「ド」など)のイメージを持ってもらえるようになる。

  • ただの味噌じゃない、凄い味噌を使っている

  • 味噌に相当な自信があるんだろう

見た人にそんな印象を与えることに貢献している。あっぱれ!

エントリーNo.3「ひかえめに言ってクリーム多めのシュークリーム」

ひかえめに言ってクリーム多めのシュークリーム

ひかえめに言ってクリーム多めのシュークリーム」。

近所のスーパーで売ってたシュークリーム。

一時期、流行った長文系ネーミングだね。「じっくりコトコト煮込んだスープ」とか、「辛そうで辛くない少し辛いラー油」とかの類。

でも、このネーミングはどうだろう?

「ひかえめに言ってクリーム多め」はかなり言葉を盛ってしまっている感じがする。これは自分で自分のハードルを上げていることになるよ。

クリームの量が相当たっぷり入ってないと、買った人は期待外れな感想を持つ。却ってがっかりさせてしまうことになるんだ。実際、僕も食べてみたけど、「言うほど、クリーム入っとらんやん!」と思ってしまったわ(苦笑)

こういうネーミングをするなら、買った人の期待を軽く超えていくくらいのクオリティのものを出していかないとね。

このネーミングは僕的には不合格!


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