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俺の赤単オボシュを見ろ!!!(モダン)


はじめまして。さわさわと申します。
赤いデッキを回すのが好きな一般人です。

この度、私がモダンにて調整したオボシュを相棒とした赤単について興味を持って頂いた方がいるようで嬉しいです。

赤単オボシュって果敢アグロでしょ?
そう思っているあなたは勘違いしています。

ぜひこの記事を読み、ある程度理解した上でプレイしてほしい。そういう思いで記事を書きます。

なお私自身はチャレンジレベルでの優勝経験もない凡人プレイヤーな為、様々な部分で最適かと言われると怪しい箇所があると思います。
遠慮なく指摘を頂けたら幸いです。


迷ったときの合言葉

MHayashiを信じろ


【デッキリスト】

5-0、5-0、4-1して感触の良かった下記のリストを叩き台としたいと思います。

さわさわ作 「赤単オボシュ」

相棒(1)
1 獲物貫き、オボシュ

クリーチャー(16)
4 僧院の速槍
4 損魂魔導士
4 歴戦の紅蓮術士
4 激情

呪文(20)
4 炎の稲妻
4 溶岩の投げ矢
4 稲妻
4 棘平原の危険
4 舞台照らし

エンチャント(4)
4 血染めの月

土地(20)
16 山
4 灼熱大峡谷

サイドボード(14)
4 大祖始の遺産
3 破壊放題
2 ドラゴンの爪
3 コジレックの帰還
2 忘却石


【まず初めに】

このデッキは果敢アグロではない。
ということを頭に入れて頂きたいです。
正しくは赤単ミッドレンジです。
果敢アグロとしての側面を持っているというだけです。

ある時はアグロとして顔面をどかどか殴りつけ、またある時はコントロールとして相手のリソースを枯らしたうえで圧倒する。赤単にも関わらず、相手に合わせてゲームプランを変えて勝利する柔軟さがこのデッキの強さと面白さに繋がっています。裏を返せば、適切なゲームプランを選択することができなければ良さが分からないということでもあります。

まずはこのデッキのプレイングを多様にしている3要素を順に説明できたらと思います。


【デッキを作る3要素】

1、テンポ要素

1番に注目されやすいところですね。
《僧院の速槍》と《損魂魔導士》の果敢クリーチャーに《稲妻》と《溶岩の投げ矢》のいわゆる果敢パッケージは今やモダンの定番となり、イゼットカラーやボロスカラーで活躍しています。このデッキでもその強さは健在で、盤面を制圧しつつ速やかに勝利することができます。
だからこそこのデッキが果敢アグロであると勘違いされやすいとも言えます。
また《激情》はピッチスペルという点を活かし、月や生物を盤面に展開しながら4点分火力を撒けるのでかなりテンポをとれます。
早さこそ強さ。赤いデッキ好きがハマる点です。

赤好き御用達コンビ


2、カードアドバンテージ獲得要素

先述したイゼット果敢やボロス果敢にも少しだけある要素で、《舞台照らし》が採用されているリストもありますね。
2つの果敢アグロとの違いとしては《炎の稲妻》《歴戦の紅蓮術士》《激情》の採用です。
これらの1対複数の交換ができるカードと相棒システムが組み合わさることでコントロールプランの遂行を可能にしています。

MH出身の熱い奴ら


3、ロック要素

要は《血染めの月》によるハメです。古来より、見え透いた月はフェッチランドによるケアが可能であり、その真価はケアさせることで動きに制限をかけることにあると言われてきました(私の中で)
しかし毎度そううまくいかないのもmtgです。たまにとは言えカード1枚で勝てるのであれば十分嬉しいですよね。
そして相手の動きに制限をかけるのもとても重要で、これはコントロールプランの遂行で活躍します。

どのイラストでもかっこいいという雑コラ


上記の3要素をうまく繋ぎ合わせるのがプレイヤーにも飛ばせる火力です。
アグロプランはライフを削りたい。コントロールプランはカードアドバンテージを稼ぎつつも相手を妨害したい。プレイヤーにも飛ばせる火力を利用することでメインボードから無駄のない動きを可能にしています。これは4枚採用している《棘平原の危険》が体現しています。
ある時は土地、ある時は追放除去、ある時は相手のライフを削り、またある時はエレメンタルトークンに変わり、さらにはピッチの種にもなります。

実は超重要なナイスカード


ここまででメインボードのカードの選択理由はなんとなく分かって頂けたと思います。
次はメインであるゲームプランの概要です。


【ゲームプランの概要】

1、アグロプラン

果敢パッケージを用いて序盤から相手のライフを削りにいきます。適切に火力を使用することで相手の妨害をしながら3〜4ターンで勝利することが可能です。

[基本的な動き]
①《僧院の速槍》か《損魂魔導士》を出す
②火力を相手の盤面か顔に投げながら最大効率でライフを削る
③なんか勝ってる
→キープ基準は1マナの生物

[弱み]
・除去に弱い
・手札破壊に弱い
→総じて妨害されるとプラン遂行が難しい


2、コントロールプラン

意識されづらいプランです。
豊富なアドバンテージカードを用いて相手のカードと1対複数の有利トレードを繰り返し、消耗戦の果てに勝利します。
特に《歴戦の紅蓮術士》というカードは2枚引いて2/2を盤面に残し、処理されれば1/1を2体生むという化け物です。除去されてもカウンターされても得します。クロックを大事にしたいマッチアップでは《溶岩の投げ矢》《炎の稲妻》を捨てることでさらに得できます。コントロールプランの肝となる強力なカードです。
《血染めの月》はハメが注目されがちではありますが、このプランでは相手のリソースを制限する重要な役割を持ちます。後述するマッチアップの[ジャンド]が具体例です。

[基本的な動き]
①火力で相手の脅威を除去する
②《歴戦の紅蓮術士》や《激情》でアドバンテージ差を広げつつライフを削る
③なんか勝ってる
→キープ基準は土地が伸ばせるか、相手の動きを止められるか

[弱み]
・赤単ゆえに対処できないカードが出てきてコントロールしきれないことがある。

メインボードはアグロプランを目指しておくのが無難ですが、マリガンしてまで積極的に果敢生物を探しに行く必要はなく、土地3枚+除去+月や紅蓮術士みたいな手札もキープできます。土地は3枚以上を臨めるのか大事です。
マナフラッドは大丈夫ですが、マナスクリューは即敗北に繋がります。

上記のプランを踏まえて今の環境でなんとなく掴めているマッチアップについて私なりの解釈を記載しておきます。


【マッチアップガイド】

[ジェスカイ石鍛冶]
→アグロプラン(を採るが除去札も必要)

ラガバン→石鍛冶の押し付けやカウンターを利用した妨害、PWでの蓋など、バランスのいいデッキです。
PWやラガバンは火力やクロックでどうにかなる為、問題は石鍛冶が引っ張ってくる《殴打頭蓋》と《カルドラの完成体》です。
やっかいなのは両者の対応方法が異なる点です。
殴打頭蓋は《破壊放題》と《忘却石》が有効ですが、カルドラの方は損魂と火力の組み合わせで対処せざるを得ません。両方に言えることはライフに圧力をかけることで相手を後手に回せば完全な対処は必要ないこともあるということです。そんなわけで積極的に攻めていきます。
ちなみにシンボルが濃いので割と月が効きます。


[ゴルガリヨーグモスコンボ]
→アグロプラン

概要は省きますが、受けが弱いのとタフネス1が多いのでアグロプランでぷちぷち除去しながら殴ると勝てます。
注意すべきは横並びを許すとサーチからヨーグモスが出てきて一瞬で負ける点です。これを止めるには不死持ち生物にカード2枚分の役割をさせないことが重要です。故に《大祖始の遺産》をサイドインします。抜くカードには迷いがありますが舞台照らしか紅蓮術士だと思っています。
また棘平原の危険は追放除去なので《若き狼》か《絡み根の精霊》に当てていきたいです。
ちなみにシンボルが濃いので月が効きます。


[ランタンコントロール]
→アグロプラン

相手の護身が完成する前に生物で削っておき、あとは舞台照らしと紅蓮術士でカードを引いて火力でフィニッシュを目指します。
オボシュと墓地からの火力で割と簡単に削れます。
激情を抜いて破壊放題と忘却石は両方入れておきたいです。
《ウルザの物語》を始めとした特殊土地の関係で月が効きます。


[5c人間]
→コントロールプラン

びっくりするぐらい楽勝なマッチアップ。適当に除去して激情を素出ししたりオボシュ出してると勝ちます。
ただしサイドカードでプロテクション赤が入ってくるので注意です。最近は《オーリオックのチャンピオン》よりも《ヴェクの聖別者》が採用されており、ついでに火力の再利用を止めてきます。2/2なので《サリアの副官》で強化されると大変です。人間に限らずですが、プロテクション赤を採用しているデッキ相手には《コジレックの帰還》だけでなく忘却石も入れていいと考えています。抜くカードは相手の妨害を受けやすく、サイドカードも使いづらい舞台照らしじゃないでしょうか。
除去を優先しますがもちろん月が効きます。


[ジャンド]というか除去コン
→コントロールプラン

MHayashiメソッドで速槍と損魂を抜いて遺産と忘却石を入れます。
相手に1:1交換をさせず、有利トレードを強要して優勢な盤面を作っていきます。クロックは紅蓮術士がだすエレメンタルで足りますが、オボシュは火力を構えつつ出すなどライフを詰める努力は常に意識しましょう。後半にポン出しされる《漁る軟泥》が対処できずに死ぬのが恐いです。

さて、ここで月の話をします。

《血染めの月》はケアされると効果が薄くなるのでサイドアウトすべきなのか

答えはNOだと思っています。
ケアされて効果が半減したとしても、《怒り狂う山峡》とキャノピーランドを止めるだけでも最低限仕事をしています。この考え方は私がMTG人生で1番好きなこちらの記事における対青白コンの考え方と似たものです。
コントロールプランを採る相手に対してはこの考え方が有効な場合が多いと思っています。
要するに月が効きます。
※ラクドスミッドレンジについては月ハメしづらく、また土地もほぼ付加価値がないものばかりなので月は抜いていいと思います。代わりに《大祖始の遺産》を入れましょう。


[アミュレットタイタン]
→コントロールプラン?(結局は月が大事)

月を置ければなんとかなるというのは速やかにゲームを終わらせてこそ。《原初のタイタン》を素出しされると6/6トランプルが単純にきつい。コントロールプランだからといってもライフは積極的に狙います。
でも結局は月が効きます。

[エンチャントレス]
→アグロプランかも

モダンに定着するかは謎ですが複数回当たったので。月を入れたナヤタイプが定番なのかな。
エンチャントレスを除去できればテンポの悪い置物デッキでしかないのでどかどかライフを削って勝ちます。真の木立ちが絡むと除去できなくなりますがテンポが悪いのは同じ。独房監禁キツすぎわろたとか思ってたけど案外ロック成立しなくてなんとかなる。とにかく攻めてライフを削りに行きます。除去が忘却の輪系なのもあってサイド後は忘却石がかなり強力です。
月は効きません。


[各種続唱デッキ]
→アグロプラン

概ね無理です。全力で攻めて間に合えば勝てますがほぼ負けます。ティムール続唱に関してはテンポに難があるフェアデッキなので、リビングエンドや明日の瞥見に比べればまだマシなのではとは思います。
だいたい月が効きません。糞です。


[イゼットテンポ]
→アグロプラン

各種続唱より無理です。
《濁浪の執政》がどうにもなりません。相手はこちらの生物に除去を撃ちつつ執政を探して出すと勝てます。墓地のリカバリーも早いので《大祖始の遺産》では対策として全く足りていません。またオボシュ→除去でいいんじゃない?と思った時期もありましたが、まず間に合わない。そしてオボシュ自体も《邪悪な熱気》のせいでメインから除去されてしまい、デッキの優位性がありません。
ただしイメージ的には果敢デッキ対ヘリオッドカンパニーのようなイメージなので、果敢に対する《オーリオックのチャンピオン》よろしく執政さえどうにかなれば構造的には悪くないのではと思っています。この点に着目してデッキを改良したいですね。
青のシンボルは濃い目ですが月は効きません。


長くなりましたが今の段階で伝えたいことはだいたい書けたと思います。

何かご意見、ご感想、質問などあればお気軽に私のTwitterまでご連絡ください
もし試しに回してみたいという方がいれば少しでも助けになれば嬉しいです。

今後の予定としては赤いデッキに対してガードが低いのでサイドカードに《金線の使い魔》を採用してみたり、もっと回数をこなして環境に蔓延るフードデッキ相手の知見を増やしたいと思います。
あとお気軽にジュース代をください!!!お願いします!!!残金200円なんです!!!喉がカラカラです!!!課金していただければ感謝します!!!感謝するだけです!!!!


【2021/7/18追記】

だいたいお気づきかと思いますが、このデッキは月が効かないデッキとの闘いが楽ではありません。1:1交換を繰り返す除去デッキ(ジャンド、ラクドスミッドレンジ)や部族デッキ(人間やマーフォーク)、丁寧な除去が苦手なデッキ(ヨーグモスと一応エンチャントレス)はデッキの構造上得意なので月がなくても大丈夫。続唱やイゼットテンポは月が効かないしデッキの構造的にも苦手な部分があります。書いてて月いらなくね?と思い始めましたが既にみっくすさん(@SAMURAIDRIVE_Tw)が7/17に5-0してますね。

私は対イゼットテンポでの《濁浪の執政》さえなんとかなればいけるだろ理論で《流刑への道》を採用すべくボロス型を試し始めました。
こちらもいい結果が出れば記事をお披露目できればと思います。
※1、マッチアップガイドに[イゼットテンポ]を追加
※2、マッチアップガイドのジャンドにラクドスミッドレンジについて追記
※3、有料部分に追記


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