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【mtg格安スタンダード】赤単シンセサイザー


2023年12月、私は悩んでいた。

500円で組めるスタンのデッキはないか…?

と言うのも、近所の店舗で開催されているカジュアルイベント(プロモももらえる)に参加したくてしかたなかった私は、知る人ぞ知る小遣い極少おじさんなのだ。紙のスタンで遊ぶ金銭的余裕は全く無い。そこで冒頭の問いに繋がるというわけ。


概要

2024年1月、環境上位にいるデッキで安いのは赤単だと思われる。
(言語日英、状態不問、ノーマルとfoilごちゃ混ぜの設定。以下当記事内ではこれでご紹介します)

多少上下するがだいたいこんなもん

プロモもらいたいだけなのに2万も払えないよ…
ていうか《血に飢えた敵対者》とかいうカード高すぎんだろ
※なお《火遊び》も1枚400円で買えれば安い方

こいつが癌


参加すれば景品はもらえるのでデッキの強さは求められない。しかし勝てて嬉しいカードゲーム。値段重視で弱いデッキを持ち込み、

「いや〜トップメタは凄いな〜デッキの値段から違うな〜」

とかブツブツ言いながらすごすごと退散するようなみっともない男ではいたくないのだ。
そして“楽しいプレイ体験”というのはやはり欲しいので趣味に合うデッキがいい。

というわけで設定された条件は下記。
①環境上位のデッキと張り合えるデッキパワー
②なるべく安く
③手に馴染む、好みのデッキタイプ

そして完成したデッキが“赤単シンセサイザー”である。

デッキリスト


レア7枚、神話は0枚。MOだと約8tixとネット上でも格安である。

なるべく安くと言いつつも《反逆のるつぼ、霜剣山》が2枚も入っているのは“他フォーマットの都合で持っていたから”に他ならない。このデッキで1番いらないカードなので《山》でいい。でも《ミシュラの鋳造所》は必須と言ってもいいのでぜひいれよう。マナフラ受け兼アーティファクトカウントでお値段以上の価値がある。

というわけで基本土地の山と《反逆のるつぼ、霜剣山》を含めないお値段が下図

500円には程遠いが…

そうして組んだデッキだが格安を目指していたはずなのにいつの間にか光っていた。な…何を言っているのかわからねーと思うが(以下略)
ただしこれでもたぶん1万円ぐらいなのではと思う。君もお手軽フルフォイラーになろうではないか。

デッキパワーに関しては大したことないが、本気のやつしかいないMOのスタンリーグでも勝ち越せる程度はある(ということでお願いします)
アリーナを資産0の無課金から始めた友人はダイヤまではこれでやってたと思う。その後ミシックになっていたがなぜか通常の赤単になっていた。はい。

芸術的な編集力に涙


なおデッキの使用感としては通常の赤単とやや違う。
なんせ長所と短所が異なる。明確に強い点がある。
というわけでプレイガイドもご紹介します。


プレイガイド

・基本的なプレイ方針

テンポ命!本体火力が入っていないので最後の数点も殴って削る必要がある。とにかく殴ろう。プレイに迷ったらテンポを重視してライフを削ろう。《巨怪の怒り》や《熊野と渇苛斬の対峙》で避けられる除去はケアしよう。最高のテンポアドバンテージだ。

横に並べればブロッカーをすり抜けてダメージを入れられる。《巨怪の怒り》は最高のカードの1枚です。ウィザーズに感謝。

・このデッキの長所

①面で攻めるタイプのアグロデッキではあるが、攻めの主役となる《僧院の速槍》《ゴブリンの爆風走り》《ゴブリンの墓荒らし》それぞれの基本スタッツが概ね1/2であり、さらに自身の能力での強化に加えて《熊野と渇苛斬の対峙》や《巨怪の怒り》も絡むと盤面とライフ両方の有利をとりやすい。

②面で攻めるテンポデッキは、単体除去による減速の影響を受けづらい。特に1ターン目が《熊野と渇苛斬の対峙》だった場合、相手が2枚の単体除去を使う間にこちらは5〜6体展開できていたりする。このテンポ差で勝つ。

③メインから4枚入っている《電圧のうねり》が《火遊び》に比べて除去としての範囲が圧倒的に広く、特に《分派の説教者》《ヨーグモスの法務官、ギックス》《地底のスクーナー船》といった通常の赤単では対処しづらいカードをメインから除去できる。
また《上機嫌の解体》も《地底のスクーナー船》に当たるのでテンポを獲得しやすい。

・このデッキの短所

①《一時的封鎖》で終わる。
②《危難の道》でほぼ終わる。

③《大洞窟のコウモリ》の存在が辛い。
除去が少ないのでカードは返ってこないしなぜか飛行絆魂なので地道にライフを稼がれて勝ちきれなくなる。
④攻め手が途切れると概ねそのまま負ける。①②はそういうこと。本体火力がないので残りライフ3点が非常に遠く思えることがそこそこある。


・強いカードの組み合わせを理解する。

アグロに慣れてない方はプレイの指針となるので覚えておきたい。いや見たままだろと言われればそれまでだけど。

①《熊野と渇苛斬の対峙》→《僧院の速槍》
使用感が違うと言いつつ通常の赤単と同じく強い動き。似たパターンに《熊野と渇苛斬の対峙》→《ゴブリンの墓荒らし》+《ヴォルダーレンの美食家》がある。3/3+1/1がいいか2/2が2体がいいかは除去の種類や突破しなければならない相手のサイズで変わってくる。

②《ヴォルダーレンの美食家》→《ゴブリンの墓荒らし》
2ターン目に《ゴブリンの墓荒らし》2枚出して殴りだすと祭である。《上機嫌の解体》を唱えるのも有り。

③《ゴブリンの爆風走り》→《ヴォルダーレンの美食家》or《実験統合機》or《ミシュラの研究机》+《電圧のうねり》
1、2ターン目にやると考えれば①②に比べると正直弱い。生贄の条件達成はできるだけアーティファクトの起動型能力でまかないたい。マナフラッドしやすいこのデッキの貴重なカードアドバンテージ源である。

・サイドボーディング

割と見たままなので割愛したい(スタンのことよく知らないし)
ただ《山》だけは意味不明だと思うので…
これは赤単に対して《回路の修理屋》を4枚入れるが、ストレートに3ターン目に出すには土地が少なすぎるし土地1で止まると致命的なのでその補填ということ。正直《ミシュラの鋳造所》2枚か《山》と1:1にするのがいいとは思うがまあ格安ということで。《上機嫌の解体》と《実験統合機》でも抜いておいてください。

おわりに

ここまで読んでくださりありがとうございました。
500円で組めないデッキで本当に申し訳ないな。私も残念です。
ご紹介した赤単シンセ以外にも、いくつか試したが全没。
でも出費を抑えるために頭をひねるのは面白かった。
ご質問等がある方は私のX(旧twitter)@swdjp_mtgまでどうぞ。
そして最後に没案の概要だけ少し。

・青単テンポ(ジン&蛇)
→環境にはびこる黒いデッキに勝てる気しないうえに《かき消し》とかいうコモンの値段にびびって没。1枚600円した気がしたが実際は半額でさらにびびった。
・《生命ある象形》を使用した青単アーティファクト
→デッキパワー低すぎるしどう考えても2色でやるべきで没
・上記を青白にしたタイプ
→青白ファストなんて今後使うか怪しい贅沢品買ってられず、かと言って基本土地のみでやる気にはなれず没。赤単にほぼ負けなしだったり黒系相手にも戦えたりでデッキパワーは及第点ではあったので残念。
・青赤のタイプ
→やはり土地。そして対抗色のアグロはファストがない分さらに弱い。

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