マガジンのカバー画像

哲学論集

49
私の書いた短い哲学論文をまとめてみました。
運営しているクリエイター

記事一覧

哲学者とは何か?

哲学者とは何か? 「誰か」ではなく「何か」。 どういう人を哲学者と呼ぶのだろうか? 英語で…

SW大橋勇
2週間前
6

我流の哲学

私は大学の哲学科を出て、もう二十年以上経つのだが、やはり、哲学科にいたために、哲学が身近…

SW大橋勇
3週間前
11

【短編哲学小説】窓しかない部屋

 私は窓の外に繰り延べたカーペットに並んだ自作の彫刻たちを眺めている。  ひとつひとつの…

SW大橋勇
3週間前
11

アカウントの哲学

私はアカウントの意味を知らない。 しかし、私は前の記事で、「アカウントは私にとって文章表…

SW大橋勇
3週間前
10

哲学書を読まないという哲学

私はここ五年ほど哲学書を読んでいない。 大学は哲学科だったので、哲学書は卒業後もよく読ん…

SW大橋勇
2か月前
15

分人主義批判。私はあの人の何を愛するのか?

作家、平野啓一郎に「分人主義」という思想がある。 「個人」はそれ以上分けられない最小単位…

SW大橋勇
3か月前
4

物語を読む時間

最近、私は読書をしていない。 書く一方だった。 小説家になりたく、小説を書いていた。 それが結末を迎えると、私はどの物語にも属していない体になった。 小説家になって有名になるという成功物語を夢見ていたはずの私は、四十代になりそれを今現実にしなければならない年齢となって、単なる夢ではなくなってきた。 成功物語を人生のレールのように夢見ることは若い頃には特徴的にあるものだ。 最近はお笑い芸人などの人生がテレビで取り上げられることが多いが、芸人は売れるまでは貧乏な下積み時代をしなけ

分人主義と文体の哲学

分人主義とは小説家平野啓一郎の思想で個人というものはそれ以上分割できない存在(individual…

SW大橋勇
7か月前
11

分人主義と文体。小説、エッセイ、論文などの文体

noteを初めて三年が経ち、現在「小説家になろう」にほぼ毎日連載小説を書いて一年以上経ち、私…

SW大橋勇
7か月前
5

言葉の牢獄

答えは言葉で出せるものなのか? 哲学的な追究では、言葉の外に出ることはできないのではない…

SW大橋勇
7か月前
8

哲学の真実、人生の真実

哲学とは真実を曝露することである。 つまり真実を言語化すること、あるいは言語化しようとす…

SW大橋勇
7か月前
6

言葉と思考の哲学

人は言葉を使って物を考える生き物であると色々な人が言っている。 しかし、私はそうは思わな…

SW大橋勇
7か月前
7

分人主義を批判する。分人と分人のあいだ

分人主義とは小説家平野啓一郎が提唱する思想で、個人というものはさらに細かく分人というもの…

SW大橋勇
7か月前
5

文人主義。優柔不断の倫理学

先日、『「分人主義」∈「文人主義」』という記事を書いた。これは小説家平野啓一郎が提唱する「分人主義」にかけて、「文人主義」というものを考えてみたのだが、そこから、私は文人主義について真面目に考えるようになりつつある。 文人とは文人墨客のあの文人である。 小説家や詩人など文学者を指すとみていいだろう。 平野の「分人主義」には対する語として「個人主義」がある。「文人主義」に対するは「文武両道」とあるくらいだから「武人主義」と言ったらいいだろうか?いや、これは誤解がありすぎるか?武