【即興短編小説】努力のムコウ
俺は高校二年に上がる頃、野球部を辞めた。
俺は小学生の頃から野球をやっていて、高校で甲子園に出るのが夢だった。しかし、中学時代、思うように振るわず、高校も地元の野球の弱い進学校に進んだ。一応野球部に入ったが、一年時は試合に出してもらえず、二年生になっても俺は試合に出してもらえそうもなかった。
俺は中学時代から、イップスを抱えていた。イップスとは精神的な原因で、ボールを思うように投げたり、バットを思うように振ることができない病気だった。俺は野球に絶望していた。中学の部活動