#5 保護者になってわかった子どもと関わる仕事の責任の重さ

#4の記事でもお話しさせて頂いた通り、私は数年前まで新卒で認定こども園に就職し、保育士(保育教諭)として働いていた。

ただ私の熱意のなさ、根性のなさなどが原因したのだろう、仕事量の多さや職場での人間関係に悩んで2年で退職した。

幸い転職、結婚でき、子どもも産まれて今は不自由なく幸せに生活できている。

当たり前だが我が子はかわいい。
こんなにもかわいいものなのかと毎日感じている。

そんな日常でふと保育士として勤めている時、本当に預かっている子どもを大切に思えていたのか思いかえすのだが、自信がなくなってしまう。

もちろん担任をしている時も1人1人を大切にし関わっていた。

しかし給食を食べる際、当時の私は全量食べさせることにこだわってしまっていた。苦手なものを残している際、どう声をかけても嫌がることに対して自分もムキになってしまい食べきるまで横についていた。

苦手なものを怒られながら食べていた当時の子どもたち。
当時の子どもが我が子だったとしたら自分は親としてどう思うのだろうか。

遊ぶ時間を削ってまで苦手なものを残すことがそれ程悪いことだったのだろうか。

もちろん最初から甘えて食べようとしない態度は望ましくない。
その態度がまわりまわって、他のしたくないことでも甘えてしようとしないようになる可能性もある。
そうなるとわがままばかりで嫌なことは何でも周りのせいにしてしまう大人になってしまう。

ただ最初から食べようとしないのではなく、少しでも食べようとし、1,2口でも食べられればそれで良いのではないだろうか。

我が子が産まれて改めて保育士の子どもと関わる責任の重さが分かった。
それがわかった今、私はもう一度保育士として働くことは絶対にできない。
大切な子どもたちを預かり、楽しく安全に集団生活を送るという責任に耐えられないからである。
(これは私の力のなさや人間としての弱さのせいもある。)

もう1点思うのは、現場で現在働いている保育士さんの中にどれくらい子どもと関わる責任の重さを、心から分かっている人がいるかということである。
現在、私は少しでも保育の世界に恩返しがしたいと思い、保育士養成校の事務員として働いている。
通学している学生を見ているが、「本当にこの学生たちが数年後に子ども達と関わるのだろうか…」と心配になる学生ばかりである。

我が子は4月から保育園に入園する予定なのだが、その保育園に自分が今見ている学生のような保育士さんばかりだったら、と思うとゾッとする。

子どもがいない学生に、どれだけ子どもと関わる大切さを教えたとしてもおそらくピンと来ないだろう。学生時代の自分がそうだったように、頭では理解できても心で理解できないように思う。

だから私は今年、もう1度保育のことを学び直したい。
我が子が産まれた今、再度勉強すると改めて気づくこともたくさんあると思う。
そして何かの形で将来子どもと関わる学生に何を大切にして欲しいか、元保育士兼保護者の立場として伝えたい。

大人の感情は子どもに伝染するため保育者が幸せなら子どもも幸せになる。

少しでも幸せな気持ちで働き、子どもを幸せにできる保育士が増えることを心から願っている。

#今年学びたいこと

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