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人見知りでも一人焼肉をマスターしたい

どうも、ふわふわな赤身お肉を毎日頬張りたい、もふもふ留学生VTuberすずにゃんです。

東京へ行く度に会う友達から、大の肉好きだと勘違いされてます。

違うんです。
田舎の良質な焼肉のお店がどんどん減っていったから、
旅先でしか食べれないんです。
ついつい焼肉のお店に視線が行ってしまうのは、
美味しそ〜うなお肉の看板が悪いんです。
あちこちに焼肉屋さんが大量発生している東京が悪いんです。

みたいな言い訳を、
一人焼肉したばかりの焼肉屋さんから持ち帰った焼肉弁当と睨めっこしながら、
思い浮かべております。


日本文化はとても好きだけど、
日本の料理はとても苦手です。
苦手なだけで、嫌いではありません。

苦手意識が突出すぎて、好きな日本料理を聞かれる度、
「基本は苦手です」と、ついつい答えてしまいますが、
よくよく考えれば、実は好きなんです。
ただ、アレルギーや味覚などの体質の問題で、あれもこれも食べれないという悲しい現実を知ってしまっただけです。
それでも、ずっとずっと抱いていた憧れが、未だに消えてはいません。

ネガティブな話がしたい訳ではないので、これでしまいです。

ただ一つ、そんな悲しい現実とは反対に、
日本に来て初めて知り、得意になった料理があります。

日本の、焼肉です。
ジャパニーズバーベキューです。


日本人はどう感じているかは分かりませんが、
私は子供の頃からずっと、韓国焼肉を食べてきました。

よくよく考えれば、
多分本場韓国の焼肉とも違うと思ってしまうんですが、
とにかく、
日本の焼肉とは全然違いました。

同じ牛でもお肉が全然違います。
まず、目が回る程の難しい部位名はありませんでした。
豚も一応あるにはあると思いますが、
鶏を焼肉で焼いたことはありませんでした。

焼肉といえば韓国焼肉だったので、
JAPANESE BBQという概念すらありませんでした。
そもそも考えたことはなかったのですが、
きっと日本人の方も同じ焼肉を食べていると、
頭の隅で思い込んでいたかもしれません。

韓国焼肉もそれなり美味しく感じますが、
そこまで美味しくもないので、
数切れで飽きてしまいます。

白米と一緒に食べる習慣もうちにはなくて、
焼肉屋といえば韓国冷麺と韓国揚げ餅です。
肉は焼かなくても良い、冷麺だけ食べに行く時すらありました。

活字やスクリーン越しに日本文化を学び続けて約十年目、
高校生にもなって、
学校関連で行かせてもらった日本旅行で初めて、焼肉はこんなにも美味しくて、
とっっっても贅沢な物だったことを学びました。


旅行と留学、遊びと生活はまた視点が違うのです。

来たばかりの頃は物価のカルチャーショックにやられすぎて、まともな食事も取る余裕はありませんでした。

そんな中、初めて迎えた誕生日に、初めて焼肉食べ放題という物を食べました。
日本の「食べ放題」自体も初めてかもしれなくて、
放題の意味も、出された物の正体も、食べ方も、何も知らなかったから、
結局は数口しか食べなかったような気がします。

それでも、
異国の地で、家族以外の人と、ネット友達だけで、わざわざプレゼントまで一緒に選んでくれて、
初めてだらけが何もかもが嬉しすぎて、
普段まともな食事を取る余裕もない、アルバイトもしてない、一番最年少で未成年の学生でありながら、
殆ど食べなかったお高いお肉のお代を大人二人分まで全部払ってしまいました。

どう考えても正気の沙汰ではなかったが、思い返しても後悔はしていません。
慣れない土地で怯えていた私を連れ出して、
世界の広さを本当の意味で教えてくれたあの二人には、今もとても感謝しています。

思い返せば、やはり焼肉は私にとっては、思入れのある大事な存在でした。
目の前の焼肉弁当が更に愛おしく見えました。


あれから信じられない程の長い年月が過ぎて、
色んな出会いと別れを経て、
とにかく、
私の焼肉経験値がどんどん上がっていきました。

それと共に、でもないかもしれませんが、
兎にも角にも、
一人で何処へも行く勇気がなかった私は、
日本全土へ一人で行けるようになりました。

最後の難関は北海道、
LCC会社の皆様の頑張りのお陰様で、
ここ数年、お手頃なお値段で行けるようになりました。
日本で好きな街No. 1間違いなしの素敵な土地でした。

あの頃と同じように、
何もかもが嬉しすぎて、
遂に、
一人でしたくて一人でできなかったラスボス、
一人焼肉に、
挑戦できました。

6歳の頃までに住んでたお家の記憶は殆ど残ってないのですが、
近くの大きな韓国焼肉屋さんのことだけ、はっきり覚えています。
食後にもらえるアイスがとても美味しくて、未だに忘れられません。

冬の札幌が愛らしいすぎて、電車には乗らずに、何駅も歩いて、冷たくて気持ち良い風をいっぱい感じました。
記憶の中の焼肉屋さんと同じ名前のお店を通り過ぎていたので、勝手に親近感を覚えて、なかなか頭から離れられませんでした。

推しのライブ&サイン会の為に南から北へ飛んだのですが、
私が駅から駅まで歩いていた所をタクシーの中で見てたと、
まさかの推しからの目撃報告をもらいました。
衝撃的すぎて他のことはあまり覚えていないのですが、一人焼肉行きたい相談もしてた気がします。

何もかもが嬉しすぎて、決行してしまいました。

「一人でも大丈夫ですか?」
つい最近、もしくは今回ようやく卒業した挨拶です。
席が空いてたら通さない選択肢はないだろうから、店員さんを困らせてしまいそうな質問ですね。

やはり心の何処かで焼肉を神聖視しているから、
一人焼肉というラスボスを倒した後でも、
やはり畏まってしまいます。

結局あのお店はあまり宜しくない場所で、
少し可哀想に思った同胞の店員さんが裏事情を色々話してくれました。

勝手に親近感を覚えたのはこちらとはいえ、
色んな意味で裏切られてショックでしたが、
一人焼肉ができるようになったことは変わりありませんでした。

数年が経って途中経過が少し曖昧になりましたが、多分二軒目はこちらでした。

名古屋のライブ後、迷子になりながらぱったり遭遇したお店です。
看板通りの、素敵な一人焼肉向けの焼肉屋さんでした。

「旅先で焼肉」の趣味が「旅先で一人焼肉」に変わったのが、多分このお店のおかけてす。

初めての一人焼肉大成功でしたので、より意欲が湧き、こちらのお店まで進みました。

黒毛和牛なのに、お手頃価格でランチセットが楽しめます。

行ったのが誕生日の数日前でしたので、悪魔のような誕生日クーポンをもらいました。

道頓堀みつるアプリ会員の誕生日クーポン

千円台で黒毛和牛ランチが食べるお店なので、もちろん条件なしでプレゼントしてはくれません。
「5000円以上の会計」が条件です。


ここで、大前提の話をします。

普段ご飯を共にする友達は全員年上のお兄さんなので、どうしても放題のお店が多いです。
特に焼肉はお高いから、稼いでいない成年男性の留学生と行くなら放題一択です。
一番上のプランは絶対に頼めません。

私は少食だから元々食べ放題には向いてなくて、安いお肉を必死に頬張るよりは、
上質なお肉を必要な分だけ頼む方が、
満足感も高くて基本は安く済みます。
一人でなら。

もちろん高級肉を扱う食べ放題のお店もありますが、やはりコスパは悪いのです。

必死に食べた後のお腹の苦しみに溺れる度、
もう二度食べ放題は食べないと意気込んでしまいます。
つい金曜日もお兄さん達と食べてしまいましたが。
どう考えてもお兄さん達とはお互い足を引っ張っている気がします。

なので、一人焼肉は私にとって、一番合理的な選択肢です。


話を戻します。

どうしても道頓堀みつるさんのサーロインステーキが忘れられなくて、
無料ではくれなくても、タダでもらえる物はやはり逃したはないのです。

だって、2999円もするA5黒毛和牛のサーロインステーキですよ?
宝くじでも当たらない限り、
ぜっっったいに自分では頼めないレベルの物です。

泣く泣く口実つけて、有効期限内に急遽お兄さん一人捕獲して、一緒に新幹線で食べに行きました。

とても美味しゅうございました。

約三千円のお肉をタダで頂いても五千円では絶対済ませませんでしたが。

……あれ?おかしくありませんか?コスパは?合理性は?一人焼肉は?

お気づきでしょうか?

この頃はまだ、千円台という破格価格の和牛セットしか手が出せませんでした。
まだまだひよこでひよってました。

そして、名古屋と大阪、次は、東京てすね。

一番大きいターニングポイントはこちらです。

賑やかな怖い街ですれ違い、一目惚れしたお店です。
安くはないのですが、意外とボリュームがあり、何より、最高に美味しいのです。
8秒ロースを日本の国宝に入れて欲しいくらいです。
サムネ写真の左の子です。

やはり上質なお肉をお腹いっぱい食べても食べ放題よりはコスパが良くて、
食べ放題では絶対に味わえない幸せな気分が恋しくて、
何度も足を運んでしまいました。

ここからは東京のお店を何軒か行って、順調に一人焼肉マスターのレベルを上げて行きました。
コンサート後の多幸感と空腹感のデュエットに惑わされ、相模大野で学割に釣られて、一人焼肉放題まで実行しました。

「この勢いで叙々苑も行けるんじゃない?」という錯覚に一度は堕ちいてしまったものの、
系列店前の劇場でひたすらGoogleマップでメニューと睨めっこした末、
不戦敗を認めました。

い、いつかは……いや……

やはりこのお店が一番です!
世界一好きな焼肉屋さんです!

布教もしまくりましたが、やはり関東のお兄さん達には少し敷居が高くて行ってはくれませんでした。

たった一人、リッチな観光客のお兄さんがとても気に召してくれました。
人の金で食べる焼肉の美味しさを教えてくださった元凶で、
先月、こちらのお店を奢ってくださいました。
今でも一人では頼めないワンランク上のお肉を全部頼んでしまいました。
なんて罪な男、いや、神様でしょうか。

他にも社会人の神様が二人も旅でいらしていて、比較的に物価の安い住み慣れた街で絶対にしない贅沢が立て続けにできました。

それでも、
やはりこの焼肉屋さんが一番でした。
世界一好きだと、胸を張って言えるようになりました。

それで最愛の8秒ロースと睨めっこしながら、
この文章を思い付きましたが、
今更、
メニューの最後に焼肉弁当がしれっと書いてあることに気が付いてしまいました。

赤身ロースとしか書いてなかったのですが、気になって気になって、2回も店員さんに尋ねてしまいました。

頼んでしまいました。

信じられないことが起こっていました。

一人前のお肉とさほど変わらないお値段で、
変わらないボリュームで、
ご飯もお惣菜も付くのです。

プロが焼いてくれる8秒ロースなのに!?

これで、明日の朝ご飯も焼肉です。

I LOVE JAPANESE BBQ!


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