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韓国版「十二人の怒れる男」なのは確かなんですけど…:映画評「8番目の男」

韓国で裁判員制度が導入されて、最初の裁判。
裁判員として8人の市民が集め集められる。
対象となる事件は、貧しい家庭の障害のある男が、自分の母親を殺したと言う尊属殺人事件で、自白も証言も、証拠も揃っている簡単だ裁判であった。
だが、審議が続く中で、8番目に選ばれた裁判員が、事件の経緯に疑問を抱く…

実際の韓国の最初の裁判員制度の裁判をベースにしている映画のようです。
しかしまぁこんな感じで進んだんじゃないでしょうね。さすがに
そこら辺の実話の部分があまり情報がなくて、
そこのところが知りたくなっちゃうのが見終わった後のストレスの1つかもしれません。
映画自体はかなり面白かっただけに。



基本的には「十二人の怒れる男」なんですけどね。
本作の主人公は、ヘンリーフォンダみたいに理想的な正義感…と言うわけじゃないんですけれども、最初に彼1人が被告人の有罪に違和感を覚え、色々と意見を交わしていくうちに他の人たちも…と言う流れは同じになります。
まぁ主人公のキャラに合わせてかなりコメディータッチっていうのはありますが


ただ中盤からトーンが変わっていきます。
「12人の怒れる男」のような密室劇じゃなくなっていくっていうのもあるんですけど、それ以上に事件そのものへの裁判員たちの入り込み方がかなり違ってくるんです。
終盤、被告人の録音された声を全員で聞くシーンのあたりは本当になんというか…
こういうところが韓国映画の油断ならないところなんですよね


上映時間1時間53分
無駄なく仕上がってる感があって、そこも評価できます。
裁判ものにズレなしと言いますが、それにしても結構オススメの映画です。

#映画感想文
#8番目の男

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