エコー検査のデータを開封してみるものの・・・
2021年の夏、当時かかりつけだったクリニックを受診し、エコー検査を受けた。主治医の先生からは「良性のものだから大丈夫だろう」と言われても、とても不安だった。
診察室の机にはモニターが置かれていて、そこで、エコー検査の画像を切り替えながら「この丸っこいのが腫瘍で、大きさは・・・」というように説明を受けた。
診察が終わってから「甲状腺 腫瘍」で調べてみると、さっきみた画像と同じようなものが複数ヒットして、中には甲状腺癌と書いてあり、とても動揺した記憶がある。
僕の人生の中で、がんについて、こんなに真剣に調べたことは一度もない。
ふと「あの2年前の画像ってどんなものだったか」とても気になり、もらっていたCD-Rを開封することにした。
医療データはすぐには見れない
パソコンから、そのCD-Rを読み込んでみると、なんだか馴染みのないファイルがたくさん出てくる。
さすが医療データ、すぐには読めないらしい。
フォルダの中には「.exe」ファイルがいくつかみつかったので、これはWindowsで開くものかもしれないと思い、仮想ドライブから開いてみようとしても.exeが実行されない。
フォルダを調べていくと、help.pdf を発見したので開いてみたら、こんなことが書いてあった。
・製品名:簡易ビューワソフトウェア
・推奨動作環境: Windows XP SP2以降、Windows 7 Professional
・推奨メモリ: 2G以上
・起動方法:ディスクドライブを開き「OTHER」>「EVLITE」フォルダー内の「XXXXXX.exe」をダブルクリックして起動してください。
これを開くにはWindowsということは確定しているけど、起動しても動かないし。知人のWindowsで試してもらったらフリーズする顛末 笑。
マシンに画像を開くためのソフトが入ってないと、データだけでは実行できないっぽい。
無理やりみる方法を調べると
これが画像だろうというところまではすぐに特定できた。
拡張子も不明になるし、複数点同じようなファイルがならんでいたから。
そこで、この画像が格納されている最上位フォルダ「DICOM」で調べてみると、だんだんわかってきたことがあった。
(医療関係者なら当たり前のことかもしれませんが)このDICOMというのが医療画像のフォーマットであり標準規格になっている模様。そして、それをMacからでも開くには、オンライン・オフラインでサービスがあるようで、今回は対応ソフトをダウンロードして展開してみることにした。
画像再生用ソフト「Horos」
MacOS対応用のソフトから「Horos」というものを入れて、再度読み込むことにした。
※一応、MacOSのバージョンごとに対応ソフトが異なるようなので、もしダウンロードされる際は気をつけてください。それと有料課金のリンクを押さないようにしてください。
Horosを起動すると、上のようなUIが表示される。
うーん、なんとも言えない使い勝手で、あやうくUIチェックしそうになるのをぐっとこらえてデータを取り込んでみた。
エコー画像の比較
そこにはとても見覚えのある懐かしい画像が並んでいた。
たしかに2年前、この画像を見せられた帰り道、ググった記憶が蘇る。
詳しい見方はぜんぜんわからないが、どこの部位に、どんな形状(大きさ)の腫瘍があるかはっきりわかる。そして、この画像を見ながら主治医の先生が、
・丸の形状が綺麗ではっきりしていること
・石灰化の部分が少ないこと(白い点々が石灰化している)
・血液検査がそんなに異常値ではないこと
を理由に「良性」という診断をした。
そしてこちらが今年の4月に行ったエコー検査の画像。
確かに同じところにあるなぁ。
特段大きくなっている感じもなく、現在の主治医の先生も細胞診をする前までは、
「悪くない腫瘍だと思います」
と言っていた。実際、細胞診をした結果は「悪性」だったわけだが笑
エコー画像とやりとりからの教訓(伝えたいこと)
2021年時点で、もし細胞診をすぐに受けていたとしたら。
たらればになるので、その思いについては記載することをやめるが、自分の命への向き合い方が全然変わったものになったかもしれない。
当時の僕は、
・仕事も忙しいし、
・コロナの真っ最中で医療機関の予約も取れないし
と、細胞を調べることを後回しにしてしまった。
これだけネットが普及している時代なので、あの時、
「さっき見せてもらったエコー画像、この写真に似てるかも?」
と甲状腺癌のページに掲載されているデータや写真をみて、不安を覚えたなら別の病院で検査を受けることもできたはず。
もし、同じような状況にいる方がいて、ちょっとでも不安を感じるなら、納得の行く行動をとったほうがいいということ。
それが仮に良いものだったら安心だし、悪いものだったら早期治療に臨めることになる。当事者として、この判断がとても大事なものであることに変わりはなく、同じように悩む方に伝えたいことの1つ。
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