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ベーシックインカムが始まればなくなりそうなもの(その3)銀行、証券会社、日本式学校

アンチワーク哲学では最終的にお金とモノやサービスの交換というシステムをなくすということを目指している。

BIが進み、貨幣経済が終わった後、ブルシットジョバーが大勢退職したり、業務時間を減らした場合、旅行者が増えそうな気がしている。

旅行というのは労働者が娯楽として行う場合もあるが、資本主義システムの補助的な役割以外にも価値があると思っている。今よりも多くの人が時間を持て余すわけだから、その時間を使って旅行しようと考える人も多いだろう。

そうすると、今よりもホテルへの宿泊客の数も増えそうだ。

すると、今あるホテルや旅館だけでは数が足りなくなる可能性もある。

今のシステムであれば、金額を上げることで需要を抑えるということができるが、貨幣システムを廃止するとそういうことができなくなる。

そうすると宿泊予約が1年待ちとかいう事態にもなりかねないと思っていた。

だが、泊まる場所はビジネスホテルや旅館だけではないことに気が付いた。

民泊なんかも増えている。強制労働に駆り出される人が減れば暇な人も増える。近所に空き家があれば、それをうまく活用したいという人も今よりも出てくるだろう。

そうなれば空き家を宿泊客向けの宿にリノベーションしたり、ブルシットジョブが滅び空いたオフィスを改装してホテルや長期滞在者向けのマンションに変えることだってできそうだ。もしかしたら丸の内や日本橋が滞在者向けの宿場町になるかもしれない。

そして、”前に倣え”の現代日本式の学校やその補助的な学習塾、とにかく英語をマスターしようという風潮もなくなって、民間の教室や昔のように寺に子どもたちが集まって物知りの暇な大人が学問を教えるスタイルが主流になるかもしれない。山の学校のような大学受験にはほぼ関係ないようなラテン語・古典ギリシア語の授業や西洋・東洋古典の講読を行う教室というのも今より人気になるかもしれない。教育がどうあるべきかというのは僕自身正直まだわかっていないところが多分にあるが、全員が同じ方を向いて英語を学ぶよりは古典や他の外国語を学ぶ人が増えたほうがよさそうだ。(もちろんある程度英語を学ぶことも必要だとは思う。)

貨幣システムがなくなれば銀行も証券会社もたぶん学校も不要になる。居抜き物件が大量発生する。それらをブルシットジョブから解放された人たちがより良い街にするためにどう活用していこうかと考える。

もうそこに資本主義や新自由主義が介入する余地はない。

貨幣システムを廃することは相当な時間がかかると思う。しかし、これほどまでにワクワクする社会構想は他にないのではないだろうか?

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