見出し画像

Nioが人員削減&米国進出戦略を打ち出し

中国のプレミアムEVを展開するNioの周辺が最近ざわついています。
従業員の10%削減と経営資源の集中投下先の変更、そんな中での米国事業立上の表明などが為されています。
傍から見ると結構迷走している感はありますが、米国での値下げはしない方針とのことでIRA補助金を受けた競合他社との戦い方の違いには注目です。

1;Nioのグローバル戦略

 NIOは25か国/地域への拡大計画を持ち、25年までに米国市場への参入を目指す中で、米国NioのCEO; Ganesh Iyer氏が11/2のカンファレンスで下記発言を行った
 -[私の目標/コミットメントは、いつか私たちが自分の給与からNioの車を購入できるようすることである]
 -[”いつか”が早くなることを願っており、政府/政策立案者/供給エコシステム/インフラ準備など、全ての関係者の協力が必要]
 
 米国市場では[IRAによる補助金][Teslaの販売攻勢(値下げ)]で市場環境はほぼTesla一強で確定。Iyer氏は[IRA対象でなく、価格競争力は無いが"価格下げ競争の沼"に入ることはしない]とする
 一方で、中国本土では4200USDディスカウント…(販売自体は好調)

2;Nioの人員整理

 11/3の社内文章によると[熾烈な競争によるコスト削減/資源再配分]の推進に向けて一時解雇を実施するとCEO;Li氏が発表。今後の事業戦略の優先順位を変更して[中核技術への長期投資を継続]するために、従業員の10%を一時解雇する。
 なお、新しく優先度を高めた事項は下記の通りで11月末までに実行する
  1-価値創出;[販売/サービス能力の拡充][製品/プロダクトのスケジュールに沿ったリリース]
  2-経費削減;[重複部門の統合][非効率なポジションをの閉鎖][今後3年間の事業に貢献しないPJ投資を凍結]

 同じく社内文章でLi氏は下記のとおりコメント
 [調整の影響を受ける従業員には申し訳ないが、熾烈な競争の中では必要な決断である]
 [Nioの旅は泥まみれの道を走るマラソンであり、効率性/システム機能の向上に引き続き注力する]

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?