おっきく口開けて歌いたい日々(425字)
今日も今日とて暑い。灼熱。
家を出るのも、自転車を漕ぐのも、電車を待つ数分とて億劫。
じりじりとした熱気がジワリと迫る。なんだか心まで何かに追い立てられている気がしてしまう。
まだまだ時間はある、今だけ見ていようよ、と囁く悪魔。
ぼーっとしてたら時間なんてあっという間だよ、今から先々を見越して頑張らなきゃ、と囁く天使。
戦っております。沸き立った脳髄のマグマの上で火花を散らしております。
私はこの先どうなっていくのか。
どうなるも何も、自分が選ぶのに。他人事な自分に嫌気がさしてくる。
そんな、だらしなくて弱気で頑張りたいのに頑張りきれない自分を応援してくれるのはいつだって歌。音楽の力ってすごい。
おっきく口開けて歌おう、換声点ギリギリの音を地声で歌っちゃおう。
喉頭が下がりきらないまま、歌っちゃおう。
楽しけりゃいいんだ。いいんだ。
梅雨が明け切った空は青い。
生命力すら感じる力強い入道雲も伸びている。
自転車のギアを一つ上げてみた。
暑いもんは暑い。でもなんか良い。
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