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【湘南シェアサイクル 東海道旅 Ep2《藤沢宿から茅ヶ崎へ!甘味がつないだ歴史をたどって》】SURUGA Cycle Journal Vol.171

シェアサイクルで東海道の軌跡を辿りながら、湘南のサイクリングを楽しみ、素敵なスポットをご紹介する「湘南シェアサイクル 東海道旅」。

第2回となる今回は、藤沢・茅ヶ崎編をお届けします!
東海道を旅する人々にとって、宿場町はもちろん、宿場の間の休憩場所も重要な役割を果たしていました。かつての宿場町、藤沢市と平塚市との間に位置する茅ヶ崎市には、旅人が休憩するための「立場(たてば)」という場所があり、茶屋を営んでいた立場もありました。
今回はこれにちなんで、東海道の旅を支えた歴史あるスポットを散策しながら、藤沢・茅ヶ崎のおすすめ甘味スポットに寄り道します。

今回は藤沢市役所からスタートしていきます!ナビゲーターは藤沢市観光協会職員の福島さん(左)と茅ヶ崎市職員の原さん(右)のコンビです。

相棒の自転車は、湘南を中心に展開されているシェアサイクル「SHONAN PEDAL」をレンタルします。

藤沢市役所付近には、「藤沢市庁舎」と「藤沢市役所本庁舎駐輪場(北側)横」の2か所にステーションがあります。アプリでステーションの場所と、レンタル可能な自転車があるかを確認できます!またアプリ内にバッテリー残量も表示されるので、事前にチェックしておくと安心です。

準備ができたらさっそく出発しましょう!
まずは、藤沢市役所から北へ向かって走っていきます。途中、「江の島弁財天道標」という石碑を発見しました。

藤沢宿内の遊行寺橋(旧大鋸(だいぎり)橋)で境川を越えた先の南側には、かつて「江の島弁財天一ノ鳥居」がありました。その周辺、藤沢宿から江の島へ向かう「江の島道」約4kmの間に、48基の道標を建立したと伝えられています。今でも十数基の道標が残っており、市指定重要文化財になっています。

地図で見ると、真っ直ぐ江の島に向かって間隔を開けながら道標が建っているのがわかります。

他の道標も探しながら、散策してみてはいかがでしょうか?

続いては「白旗神社」にやってきました!

白旗神社の祭神は、太古の時代に関東地方を開拓した神様と言われる寒川比古命(さむかわひこのみこと)と、源義経です。

源義経は兄源頼朝から怒りを買い、奥州(岩手県)平泉で自害した後、その首の首実検(面識者に首の主を確かめさせたこと)が行われました。伝承では、弁慶の首も同時に送られ、夜の間に2つの首が金の亀の背に乗って白旗川を上り、この地に辿りついたといわれています。なんとも不思議な話ですね。首だけがこの地に流れ着いたという伝承に、少しゾッとする気もしますが…

このことを頼朝に伝えると、白旗が源氏の旗であったことから、白旗明神としてこの神社に祀るようにと指示しました。源義経を御祭神とし、のちに白旗神社と呼ばれるようになりました。

境内には源義経と弁慶の銅像があります。

正面の鳥居をくぐって左側には「SHONAN PEDAL」のステーションがありますので、ぜひご利用ください!
この白旗神社から道路を渡った向かい側には「古美根菓子舗(こみねかしほ)」さんがあります。

創業は1923(大正12)年。2023年でちょうど100周年を迎えた老舗和菓子屋さんです。

定番のお菓子は「笹りんどう最中」です。

「笹りんどう」は、鎌倉幕府を樹立した源頼朝の家紋と言われており、源義経をお祀りする白旗神社の御社紋でもあります。

撮影日の2023年9月中旬には、新作の「桃山 お多福」「藤芋パイ」などが登場していました。

古美根菓子舗さんのお菓子は、極力添加物は使わず手作りにこだわってきました。源義経や白旗神社の歴史を伝えながら、この藤沢の地で長く愛されています。

白旗神社にお参りしたあとは、歴史あるお菓子をいただいて少しひと休みして行きましょう。

続いては、古美根菓子舗さんから西に向かって15分ほど走ったところにある「大庭城址公園」です。

大庭城は平安時代の末期頃、関東平氏の雄、大庭氏の拠点だった場所です。室町時代中頃になってから、太田道灌(おおたどうかん)が本格的に築城を行ったと言われています。

園内を進んでいくと、高床建築の柱穴があった場所を示す「掘立柱建物址(ほったてばしらたてものし)」があります。城が本来はどんな姿をしていたのかなど、まだ謎が多く残っています。

裏門、二番構(にばんがまえ)、駒寄(こまよせ)など、城に関連した地名が残っています。園内では、遊歩道よりも窪んでいる堀の跡がところどころに見られます。

建物自体はありませんが、城の名残を多く目にすることができます。

正面入口の向かって左側には、シェアサイクル「SHONAN PEDAL」のステーションがあります。こちらもご利用ください!

次は、大庭城址公園から南へ向かって10分ほど走り、「御菓子処 丸寿」さんにやって来ました。この辺りは車通りが多いので、注意して走行してくださいね。

この日は定休日だったので、別日に撮影した写真と共にご紹介します!

丸寿さんは戦後に創業され、以来70年を越えて営業されている和菓子屋さんです。「季節のお菓子が心を彩る」という想いが込められた「季菓彩心(きかさいしん)」のコンセプトの元、手作りならではの美味しさを大切にされています。

看板商品は、「大庭城最中」です。

お城の形が印象的!最中の皮は厳選したもち米だけを使用し、口のなかでとろける食感を実現しています。中のつやっとした粒餡も皮にあう工夫がされています。

大庭城最中は、神奈川県指定銘菓に指定されており、ふじさわ観光名産品にも名を連ねています。

季節ごとにさまざまな和菓子を販売されている丸寿さん。ナビゲーターの福島さんのおすすめは、夏~秋限定で販売されているシャインマスカットの水まんじゅうとピオーネのぶどう大福。お饅頭やどら焼きなど、1個から買える和菓子もたくさんあります!

ぜひ季節の和菓子の魅力を感じてみてください。

さて、そろそろお昼時。今日のランチはラーメン屋さんに行きましょう!丸寿さんから西に向かって10分ほど。ここから茅ヶ崎市に入り、辻堂にある「麺処そばじん 茅ヶ崎本店」さんにやってきました。

黒い建物が目印です。入口の屋根には「あなたのそばに…」のメッセージ。

そばじんさんの看板メニューは、すっきりした味わいが人気の「鶏そば」。黒い鉄鍋に入って運ばれてきました。

細めの麺に、あっさりめの鶏スープがマッチします!分厚い柔らかな鶏チャーシューがのっていて、ボリューム感にも満足です。通常の器ではなく、鉄鍋に入っているおかげで、最後までアツアツが食べられるのもポイントのひとつ。

絶対にあう!ということで、焼き飯も頼んじゃいました。

平日にもかかわらず、お店の外まで入店待ちの人がいるほどの大人気!季節によって冷製そばや期間限定メニューが登場しますので、何度も足を運びたくなります。

お腹も満たされたところで、午後一番は東海道にまつわる史跡から再出発!

そばじんさんから東海道に沿って西へ進むこと10分ほど。ここに東海道「牡丹餅立場(牡丹餅茶屋)の跡」があります。
牡丹餅?不思議な名前です。

立場は宿間の長いところに多く建っていたとされており、藤沢宿と平塚宿の間には、四谷、牡丹餅、南湖(なんご)、八幡の4つの立場がありました。

冒頭でも説明しましたが、「立場茶屋」といって、土地の名物を用意した茶屋などもありました。牡丹餅立場は、牡丹餅が名物だったので、そう呼ばれていました。
中でも茅ヶ崎の南湖の立場は、江戸から京に向かうと東海道の左側に富士山が見えるので「南湖の左富士」という名所になっています。二階建ての茶屋が建ち並び、茶屋町として栄えた大きな立場でした。

宿場町を結ぶ立場の存在が、人々の旅路を支えていました。

続いては、牡丹餅立場跡から自転車で約3分ほどのところ、桜道沿いにある洋菓子屋さん「パティスリーオベイサン」さんにやって来ました。

「オベイサン」は、フランス語で「素直」という意味です。ウッド調の店内には、美しく彩られたケーキや焼き菓子が並べられていました。

旬の素材を使ったスイーツも豊富で、ユニークな名前のケーキが多いので、どれにしようかな、と選んでいる時間もワクワクしてしまいます。

(※今回は特別に、店内でケーキをいただきました。)

ここで、ナビゲーターの原さんが「マドレーヌが美味しいんです」と教えてくれました。

「マドレーヌ エラブル」は、粉砂糖をまぶしたメープル風味のしっとりとしたマドレーヌです。

窓際にはクッキーやフィナンシェなどがずらりと並びます。ひとつから買うことができるので、贈り物にもぴったりです。

さて、今回最後にやってきたのは「海前寺」です。創建されたのは1591(天正19)年と、400年以上の歴史あるお寺です。

門の両脇には仁王像がありました。

境内には、相州炮術調練所(そうしゅうほうじゅつちょうれんじょう:現在の神奈川県藤沢市および茅ヶ崎市の海岸にあった、江戸時代の銃術鍛練場)の責任者として、江戸幕府の大筒役であった佐々木卯之助(ささきうのすけ)の墓があります。

東海道の大通りから横道に入ったところにあるので、境内はとても静かです。

お寺自体は江戸幕府、ないし東海道ができるよりもっと前からこの地にあったので、長きにわたって茅ヶ崎を見守り続けてくれています。

さて、今回の旅はここまでです。宿場町があった場所だけでなく、その間にも江戸時代の旅人たちを支える立場の存在があったからこそ、東海道がひとつに繋がるのですね。歴史に基づく湘南の銘菓も辿りながら、サイクリングを楽しんでみるのも面白いのではないでしょうか?
東海道がもたらした歴史の繋がりを感じつつ、地元に愛されるおやつ巡りに出かけてみてください。

それでは、次回の湘南シェアサイクル東海道旅もお楽しみに!

【Information 1】
▼藤沢市
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp

▼藤沢市観光公式ホームページ
https://www.fujisawa-kanko.jp/

▼茅ヶ崎市
https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp

▼HELLO CYCLING
https://shonanpedal.hellocycling.jp/

▼SHONAN PEDAL
https://www.enoden.co.jp/shonanpedal/

▼白旗神社
http://www.shirahata-jinja.jp

▼古美根菓子舗
https://instagram.com/komine_kashiho?igshid=NzZhOTFlYzFmZQ==

▼大庭城址公園
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kouen/kyoiku/leisure/koen/fujisawashi/obajoshi/

▼御菓子所処 丸寿
https://instagram.com/marusu__official?igshid=NzZhOTFlYzFmZQ==

▼麺処そばじん 茅ヶ崎本店
https://instagram.com/sobajin01?igshid=NzZhOTFlYzFmZQ==

▼パティスリーオベイサン
https://instagram.com/patisserie.obeissant?igshid=NzZhOTFlYzFmZQ==

【Information 2】
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