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コラム|すみませんの代わりにありがとう。

「苦労する」ってどういう事なのかな。と、思ったので少し考えてみることにしました。

苦労してる人ってすごく多いと思うんですよ。
わたしもそうです。
どうでもいい事で悩んだり、ひとりでアタフタしたり、一人芝居みたいなことをしてしまうんですよね。
これって、どうしてなのかなと思って、苦労してる人の行動をよく観察してみたんです。

すると、面白いことが分かって、無意識のうちに「すみません」とか「ごめんなさい」って言ってることが分かったんです。
これ、ひとりやふたりじゃなくって、十数人を観察した結果です。
もちろん、これが絶対正しいとは思いませんけど、一つのサンプルみたいものができたと思うんですよね。

一方で、あまり苦労を感じてない人も観察してみたんです。
すると、これも面白いことが分かって、無意識のうちに「ありがとう」とか「うれしい」って言ってることが分かったんですね。
最初、その人たちの性格とか、ただの口癖だと思ってたんですが、どうやらそうでもなさそうなんですよね。

そこで、「すみません」とか「ごめんなさい」のように謝罪をする言葉と、「ありがとう」とか「うれしい」のように感謝を表わす言葉の違いについて考えてみました。

ただの言葉なので意味なんてないと思っていましたが、言葉って、その人の深層心理が出てると思うですよね。
だから無意識に出ると思うんですよ。

「すみません」とか「ごめんなさい」のように謝罪を表わす言葉って、つまり、自分が悪いと思ってるんですよ。
自分が悪いという事は、自分が何らかの責任を負っているという事で、その責任を果たそうとしてるんですよね。

つまり、言いかえると、周りの人が自分を集中攻撃しているような感覚なんです。
上手く言えないですが...。

「ありがとう」とか「うれしい」のように感謝を表わす言葉って、つまり、人のグループに属そうと考える訳です。
グループの中に入ってるので、責任ってひとりで背負う必要はないですよね。

例えば、食事の準備をしてたとします。
食事の準備が遅れてたので、パートナーが手伝ってくれたとしますよね。
そんなとき、「ごめんね」というのか「ありがとう」というのかです。

「ごめんね」と謝罪するときって、本当は自分が食事の準備をしないとけないんだけど、その責任が果たせないから謝ってるんです。
さらに言いかえると、謎の責任を一人で抱え込んで頑張ろうとしてるんですよ。

でも、「ありがとう」と感謝するときって、みんなと一緒に食事の準備をしようという感覚なんですよ。
なので、食事の準備が遅れても、それはみんなの責任なので負担が小さいんですよ。
もちろん時と場合によりますが。

別の状況でも考えてみます。
例えば、自分の不注意で人にぶつかったとします。
すると、とっさに出るのはおそらく「すみまんせ」とか「ごめんなさい」だと思います。
これは謝罪をするための言葉ですよね。
なので、なんらかの責任を果たそうとしているんです。
相手を不快にさせてしまったので、頭を下げるとかですよね。

誕生日を祝ってもらうと、「ありがとう」と自然に言いますよね。
感謝を伝える言葉ですが、みんなのグループの中に属せている安心感から来るんだと思ってます。

「ありがとう」というのは「みんなのグループに入れてくれてありがとう。」の略語なんだと最近は思ってます。

言葉って無意識に出てくるじゃないですか。
意識して感謝しようとか、謝罪しようとか、あまり考えないと思うんですよ。
でも、少しだけ感謝の言葉を意識すると、もしかしたら、苦労から解放されるかもしれませんよね。

わたしも意識して感謝を伝える言葉を使えるように頑張ります。

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