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小説専門の拡散マガジン~小説家になろう!~

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小説専門の拡散マガジンです。 小説家を目指す人におススメ。 エッセイ、日記、コラム、小説に関する記事を載録しています。 小説家を目指してる人は、気軽に声をかけてみて下さい。
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小説専門の拡散マガジン~小説家になろう!~

一ノ瀬瑠奈さんとの共同企画です。 エッセイ、日記、コラム、小説を専門的に取り扱う共同マガジンです。 📖人生を変える小説 コンセプト エッセイ、日記、コラム、小説を広める 管理人 一ノ瀬瑠奈 とらねこ 専門分野 ・エッセイ ・日記 ・コラム ・小説 活動頻度 ・月1回からの投稿 ・ときどき書いている該当記事の投稿 参加方法 この記事にコメント下さい。 エッセイスト、コラムニスト、小説家として一緒に活動したい人は、気軽に声をかけてみて下さい。 *** ■一ノ瀬瑠

楠公の 命日のとき 行事あり いつもと違う バラエティさに

いつもなら首が葬られている塚の前で仏式の法要が行われる命日の日。出席者を意識して例年命日の当日ではなく近くの日曜日に行っている。だが今年は少し違う、ある意味バラエティさがあるのだ。 偶然だろうか、今年は直前に天邪鬼がいる文化財級の建物内でマルシェを行う。昨年は確か統一された色の服を着て、大人のマルシェという事で行われていたが、果たして今年もそうだろうか?昨年にはなかった旅館跡を改装しているところが休憩所になるという情報もあった。 さらに命日には和太鼓やにわかと称される小さ

小説「わたなべなつのおにたいじ」最終話

 川のせせらぎの音で、私は目を覚ました。柔らかな風が吹き、抜けるような青空には雲一つない。若草と花の香りが、鼻孔をくすぐる。起き上がってみると、一面の草原だった。ところどころに色とりどりの花が、競い合うように咲き誇っていて、ゆらゆら風に揺られていた。 『あー、天国に来たんだ』 漠然と、そう思った。と言うことは、聞こえているせせらぎは、噂に聞く『三途の川』というやつだろうか。 「那津。」 名前を呼ばれて振り返ると、そこに父が立っていた。 「お父さん!」 私は立ち上が

【創作】女王の庭園にて【スナップショット】

ああ、何と良く晴れた 気持ちいい日でしょう お体は大丈夫でしょうか ええ 退位前にどうしても あなたに会っておきたくて わたくしが次の女王などと 数日前までは思ってもいませんでした 物事とはそのようなものです ある一日、ある瞬間が重要になって 人生は変わることもある あなたがこれから身を置く世界は特にそう 偶然の組み合わせで 全てが変わる それを神の思し召しと考えてもよいけど 有難いことと思います 同時に不安もあります あなたならできるはず 騎士団

四姉妹の話~緑(ヴェール)~

■前回のお話はこちら■本編 私は再び老人の家の戸口に立っていた。  相変わらずその住まいはひっそりと静まり返っていた。静かに降る雨の音だけが広がり、家はこうべを垂れた老人そのもののように、疲れ切って見えた。  雨の日、老人は散歩に出ない。戦争の古傷が痛む、とかで外出したがらず、安楽椅子の上で終日を過ごす。  今日はリュヌも来ていないようだった。娘と見紛う老人の孫の男は、甲斐甲斐しく老人の世話を焼いていたけれど、毎日来ているわけではなかった。  私は幾ばくかの落胆を覚え、出直す

📖【詩206】いたみ(加筆修正5/21PM)

悲しむこと 傷つくこと 黙り込むこと 希望を失くしてしまうこと そんなあの人を見てること ※創作です ※創作大賞2024応募作品はここまでです#詩 #五行詩 #五行歌 #いたみ #痛み #傷み #悲しみ #傷 #黙り込む #希望 #片恋 #オールカテゴリ部門 ***************** お天気の移り変わりや寒暖差が大きく、体調が良くない方が多いみたい。 妹なども、頭痛薬が効かない頭痛に苦しんでいるらしい。 我が家では、由美(仮名、長女)は相変わらず眠ってばか

焦がしても シャクシャク噛む噛む 新じゃがいも

昨日の夜。 帰りが遅くなり、料理アプリの力を借りて、慌てて新じゃがいも、ピーマン、豚肉の塩炒めを作りました。 レシピにはじゃがいもを先に炒めてその次豚肉と書いていたので、その通りにしたら、豚肉はじゃがいもに邪魔されてなかなか焼けず赤いまま… 菜箸でならしても効果なし。 どうやら新じゃがが豚肉の鍋敷状態となり、熱が伝わりにくくなったようです。 そうこうしているうちに、新じゃがが焦げてきました。 うーん。これはまずいと思い、レシピを無視してピーマンを入れ蓋をして蒸し焼きにする

普通に生きたい僕であった(63)

サッ 音が聞こえてきた。 僕は透視をやめ、音の下方向を見た。 そこには、一人の男性がいた。 「よ、久しぶりだな。数週間ぶりか?」その男性は知っていた。 シャドウキラーにいた人だ。 彼は一人で現れた。 「何をしに来た」僕は明快したが、どうやら殺意を全く持っていなかったようだ。 「暇で来た」彼は単純に答えた。「は?」僕は首をかしげた。 彼は空中に円を描いた。「暇だからここに来た。それだけだ」 彼は暢気に座り込んだ。「暇だから何かをしたい」 僕はため息をついた。急に侵入されて、何か

小説「わたなべなつのおにたいじ」⑱

 「那津!」  近付く私に気が付いた江藤さんが、段の途中で足を止め、笑顔で手を振った。大江田先輩もこちらを見ている。できれば、鬼界じゃない学校で見られたかった。    「江藤さん!早く乗って!大江田先輩も!」    私は二人に5mくらいのところまで近付いて、急ぐように声を掛ける。    「君が、渡辺那津か!」   二人に追い付いた私を見て、大江田さまが笑顔でこちらに振り向いた。こんなに間近で微笑まれたら嬉しいはずなのに、今はそれどころじゃない。  『那津!何やってんだ!早く

火祭りで わかることには 火の怖さ 祭の意味は 意外なとこか

儀式としても見ごたえはある。だが、それ以上に感じたことは火の怖さであった。ほら貝と独特ないでたちをした山伏・修験者。決められた儀式を淡々と行っているが、メインは大きな護摩を焚く火祭りである。 いよいよ火を点火する時が来た。小さなろうそくの火からたいまつに点けるが、たいまつに火をつけるのが一苦労だ。修験者じゃなくてもこの苦労はわかる。キャンプで火おこしをするとき火がついても、それがしっかりと木や炭といった固形物にしっかりと点火するまでが大変なことを。 たいまつの火は山でとっ

砂遊びは終わらない。 #山岳カルマ 毎週ショートショートnote

「そっち側ならまだいけそう。」 ゆりさちゃんは、教えてくれる。 「たしかに!こっち側に回ればいける!」 ゆりさちゃんと私は砂山に建てた棒が倒れないよう、周りの砂をかき集めてゆく。 「ぎゃ!倒れちゃったよ。ちょっと攻めすぎたよね。」 そういってわらいながら、また砂山を作る。 もう何度この山を作っただろう。 作っても、作っても、砂は減らない。 山もなくならない。 「さあ。こっちゃん!次は、293771回目だよ。」 ゆりさちゃんが叫ぶ。 抜けだせない、私たちのカルマ。

🎤123【雨の物語】ジャイアンが弾き語ってみた

雨の物語 イルカ 作詞•作曲: 伊勢正三 コード譜: U-FRET アレンジ: ちゃりれれ BGM: FM SE:修(仮名、長男)の生活音と由美(同、長女)の「お腹空いた〜」 曇り後しとしとと雨が降る日曜日。 雨を歌った楽曲はいろいろあるけれど、この降り方はきっと「雨の物語」。 根拠はないけれど、何となくそんなイメージ。 余りに思い入れたっぷりに歌うと暗くなっちゃう。 軽く(できれば可愛らしく)歌いたいんだけど、この低さで軽く歌うのは難しいね。 仮面家族の我が家だけれど、喋らなくても人の気配を感じられるのはいい。 そりゃあ一緒にいるからこそ感じる孤独もあったけれど、「こういうもの」と割り切っちゃえば「いてくれてありがとう」という気になる。 勿論、出て行くときには止めないよ。 でもね、そのときは連絡くらいは取れるようにしてよね。 この雨でまた気温が下がってる。 今シーズンは寒暖差が激しいね。 体調にはくれぐれも御用心ですよ。 バラは雨で散っちゃったなかなぁ? アジサイは雨で咲き進んだのかなぁ? #66日ライラン 59参加中 #ヤス 様 新規募集は終了しました⤵️ https://note.com/u_yasushi/n/n55d224f31094 #note祭 #遊星 様⤵️ https://note.com/jolly_eagle607/n/naba42729ab6b #歌 #ウクレレ #歌ってみた #弾いてみた #弾き語り #ジャイアン、 #自己流 #エッセイ #ブログ #コラム #散文 #雑文 #身辺雑記 #音楽 #カバー #音声配信 #ラジオ #邦楽 #雨の物語 #イルカ #伊勢正三 #オールカテゴリ部門 552-773

幽世電車

 智臣は走っていた。  真夏のアスファルトの上を、息を切らし、頬を伝って流れる汗を拭いながら、線路沿いの道をただひたすら。  ぎらつく太陽の光が追い立てるように智臣の背を焼く。その熱が背中を中心に全身を走り、体温を、それどころか血の温度さえぐつぐつと煮立つように高めている気がした。  制服のスラックスとワイシャツは走るには窮屈だ。智臣は第二ボタンまでシャツのボタンを外し、息を吐いた。  高校の数学の授業を抜け出してきて二十分、走り通しだった。中学時代は陸上部だったとはいえ、高

君の好きなものは何ですか?

誰かの「好きなもの」の話を聞くのって、とっても楽しい。 聞いてるだけで、こっちまでワクワクするんだよね。 ショートケアを通して、いろんな発達さんたちと仲良くなった。 特に、6か月間の発達障害専門プログラムでともに学んだ仲間たちとは、いまもいい関係が続いている。 そのときのメンバーでグループLINEをつくって活発にメッセージを交わしているし、みんなで集まって食事会をしたりもする。 いまでもたまにショートケアで会うと、声をかけ合う。 絵を描くのが大好きだという彼女は、いつ