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とらねこの共同マガジン『トランスミッションⅡ』

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トランスミッションⅠのミラーマガジンです。脆弱性が報告されたため設置しています。🌱参加者100名、フォロワ数150名、3000記事以上が収録されています。🌱コンテンツを広めたい方… もっと読む
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2023年2月の記事一覧

【掃除】掃除に時間を決める必要はない

【掃除】掃除に時間を決める必要はない お疲れ様です。 掃除って、めんどくさいじゃないですか。 毎日、掃除機かけたいけど、 めんどくさいじゃないですか。 そんなあなたに、ご提案です。 掃除機は、ダラダラたい時にこそかける。 You Tubeや各種サブスク、動画って、まあまあ時間を取るじゃないですか。 見てもいいんです。 1本見たら、掃除機をかける。それだけ。 そのあと、再度のんびりしたらいいんです。 掃除機をかけるためには、床のものを片付けないといけませんよ

【 エッセイ 】 警察官の言葉

警察官を見ると妙な親しみを抱いてしまう。 といっても親が警察官だったとかかつて警察のお世話になったとか、そういうことではない。 私が大学4年生の頃のこと。 大学に入り、行き帰りに自転車が必要になったので新品の自転車を買って使っていたが、古くなって買い替えなければならなくなった。 新品の自転車を買いたいところだったが、あいにく当時の私にはそれを買うお金がなかった。 そこで中古の自転車を買うことにした。 確か6000円くらいだったと思う。見た目のボロさは否めないが、乗り心地

つぶやき編集室in2024

2024年1月1日より収録―――。 つぶやき作成所です。

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小説 蒼猫のファンタジア~携帯小説~

こんにちは。とらねこです! Xで随時更新していきますので、ご確認ください。 本編はこちらから。 1章|人間に興味を持てない子どもの育て方1-1|人間関係 雪がちらつく小さな道で唯一の友だちが死んだ。交通事故。三歳のわたしには厳しい現実だった。人との接し方が分からないわたしが、唯一心許していた存在。人の気持ちが理解できない。父親と母親が考えてることが分からない。ましてや、この家の家族構成も。 死んだのは飼い猫。こたつの中でじゃれ合ったり、縁側で日向ぼっこをしたり。生まれつ

分類その12「因習の村」

地方の隔絶された村落などが舞台になる推理小説は多い。 古い伝承や数え歌や不思議な御神体を祀る祠などがあり、怪奇ムードいっぱいであるが、ミステリである限り超常現象は起きない。殺人には必ず生身の犯人が居て、筋の通る結末が待っている。 この作風を確立したのは誰あろう、やはり横溝正史だ。 田舎の怪奇なムードは何も日本国内に限られるわけではない。 アメリカの田舎町もなかなか薄気味悪い。 また、新しい作家の中にも、この作風に果敢に挑む人もいる。小野不由美氏はファンタジー「十二国記」

分類その11「西洋館」

やはり本格ミステリを演出するのは、犯行現場の間取り図だ。 隠し部屋や秘密の通路などがあれば、グンと雰囲気は盛り上がる。 事件解決の緒(いとぐち)とはならずとも、推理小説に何らかの図が入り込むのは、それだけで私などは気分が上がる。 勿論、建物の名称も大切な要素だ。そのままタイトルになっている作品の何と多い事か。これらの作品は、殺人事件そのものよりもむしろ建物が主役なのだ。 豪華客船や客車などもある。 ちなみに「ナイル殺人事件」は二度映画化されている。TVシリーズでも映像化

分類その10「倒叙推理小説」

倒叙ものというと、有名なところは「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」など映像作品が挙げられるが、これらはほぼ全て一人称として犯人の目線で語られてはいない。 そういう意味で私はこれらを純粋な倒叙ものと位置づける事に抵抗がある。推理小説の歴史を考えた場合、創始者はクロフツだと考えるのが妥当だろう。 私としては、完全犯罪を実現する為、主人公が苦心惨憺する話が本当の倒叙ものだと考えている。この場合、あくまでも物語の目線は犯人の一人称として進められなければならない。 古くはポオの「黒猫」

分類その9「サイコ・スリラー」

このミステリとして比較的新しいジャンルは、名探偵の居場所を、暖炉の前のロッキングチェアから、厳重な鉄格子の中へと変えた。 これまでの推理小説と異なる点はいくつかあるが、大体まとめると次のような3点になる。 1.犯人がマトモじゃない。 2.そんな犯人の事がわかる探偵もマトモじゃない。 3.犯人の異常心理を分析する事で事件を解決する。 言わずもがな、このジャンルを不動のものにした作家は、トマス・ハリスだ。長編小説の第2作目である「レッド・ドラゴン」で登場したレクター博士は、新し

分類その8「ハードボイルド」

ハードボイルド文学を語るには、私はあまりにも造詣が浅すぎる。この分野を語る人は多いので、あまり半可通な事を言って恥を掻きたくない(笑)。 だいたい、この言葉は元の意味から乖離して来た長い歴史を持っている。 アーネスト・ヘミングウェイ「殺し屋」が書かれたのは1927年。ダシール・ハメット「マルタの鷹」が1929年だから、ハードボイルド(固茹での卵のように無味乾燥な表現)的文体という文学の問題と、ブラック・マスクのような大衆文学の流行とを同じ次元で語るのは馬鹿げているのかも知れな

分類その7「冒険小説」

戦後の日本で、まだ推理小説というジャンルが未分化だった頃、これらの読み物を「冒険小説」と言ったりもした。 実際、小栗虫太郎「人外魔境」のようなインディ・ジョーンズばりの探検隊ものを書いていたりするので、それらと混同される事も多いのである。ここでいう「冒険小説」はもっと広義である。 小栗作品は「新伝奇小説」などと呼ばれた事もあるが、所謂「伝奇小説」というジャンルは、古くは中国の怪談の類であり、現代で言うとファンタジー小説にあたるだろう。 戦後の日本に於いて「伝奇小説」と言うと角

分類その6「サスペンス」

サスペンスは純粋に演出的手法である。 語源を考えてみると、不安、疑わしい、宙ぶらりんを意味する。謎(ミステリ)とも密接に関係はしているが、サスペンスには精神的な緊張感が必須となる。 物語としての盛り上げも大いに関係するのだが、ここで重要なのはストーリーよりも演出だ。 本格推理小説と比較して、サスペンスは読者に挑戦する姿勢が少ない。既に起きた出来事を解明するのではなく、事件はまさに現在進行中だからである。 主人公格の登場人物は何らかの身の危険にさらされる。安楽椅子探偵が事件の当

分類その5「本格推理小説」

前4日に渡り、推理小説をテーマ(主たる目的)という視点で分類して来たが、今回からその形式的な位置づけに照明を当てていこうと思う。 前4回でのテーマを私が理想とする割合で考えると、次のようになる。 謎解きトリック   30% 名探偵の魅力    30% 知的雑学要素    25% 人間や社会問題   15% 断っておくが、これはそれらのテーマに割く枚数ではなく印象である。一文の中にでさえ、それぞれの割合を加味する事は可能なので、物理的には計れないし、読む側の受け取り方

分類その4「社会や人間に焦点を当てた作品」

推理小説は、いや、小説というもの自体、我々を日常から開放し、ファンタジーに誘ってくれるものである。しかしながら、社会で揉まれた大人の読者には、単なるファンタジーでは物足りない事もあるのだ。 リアルではない。そんな事はありえない。都合が良すぎる。子供騙しだ。 ミステリ小説について良く聞かれる批判として、殺人などという社会的重大事を扱うにあたって、作家がそれをあまりにも軽視しているように思える点がある。 華麗な名探偵が登場し、お城のような豪邸で、大金持ちが大金持ちによって殺され、

分類その3「雑学や知識の探究を主軸にした作品」

推理小説は本来、真犯人さがしを目的とした読み物であるが、時としてその目的を見失うほど、作者が作品の世界観を構築してしまう場合がある。 ただし、推理小説に舞台設定の魅力はとても大切だ。歴史ロマンだったり黒魔術だったり自然科学だったりと、読者が興味を示すだろう専門分野の、より深い見聞や博覧を物語の背景に据えるのは、作品の奥行きを増しミステリ趣味を膨らませる雰囲気づくりとして欠かせない要素だと言える。 しかし時としてその趣味・趣向は、登場人物たちにとって殺人事件の真相よりも重大な