耳の後ろのト音記号
早いですね。あまりにも早いです。
15日の昼、訃報を受けてから、国分町の地面に座りながら、昔のことを思い出してました。旧shaftで出会ってから10年ほどでしょうか?
低めのテンションで「ゲンくんさぁ」と呼ばれてから始まる会話は、いつもブラックすぎるジョークを真顔で言うから、本気か冗談か、判断するのがいつも大変でした。でも毎度痛快で気持ちよかったです。
故人に語りかける文章は御涙頂戴でダセェって言われそうだな…
どんなジャンルでもハンパなDJを一度も見たことがなく、先々週?ぐらいにハイハットでテクノをプレイしていたところを見て、テクノのパーティーでプレイしたときの自分と比べてしまい、見よう見まねの内容ではなく、完全にそちら側のカルチャーと一体化したプレイで圧倒されました。
単純に盛り上がることはコツを掴めばできるのですが、「溶け込むこと」は非常に難しいです。少しかじったぐらいでは決してできません。
究極にスムースなミックスというのは、技術の他にもサウンドのツボを押さえるセンスみたいなものが必要で、その点は天才的というか、経験値が桁違いであり、昔からいつも尊敬しておりました。
DJに関して、周りの誰よりもシビアな視点を持ってました。だからプレイ後に「ゲンくんはやっぱ違うね」と、褒められると嬉しいというか、もはや認定でした。自分の中の「本当の合格ライン」でした。
話題として触れたことはなかったのですが、耳の後ろに入れていたト音記号のタトゥーが死ぬほどカッコよかったです。あれはオレも真似したいっす。顔まわりは社会的に厳しいのでどっか別な部分に…ひよってすみませんけど…
俺死んだら付き合い長いのに一度もやってなかったやつ一緒にしましょう。ご馳走します。
メソメソするのはダサいし、俺はこういう文章とかに吐き出して形にしたらスッパリ切り替えるので変わらず音楽活動を優先していきますが、悪く思わないで下さい。つーかそうするべきですよね?当然!
現場のクラブシーンを大切にしてきた石母田さんならわかってくれると思います。
たまに思い出しますんでお許しください。
しかし早いっすねえ。あまりにも早いです。
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