小高い丘の自販機 #2ばあちゃんの煮しめ
建築資材を扱う会社の部長である亮介は、今日も仕事を終え、緑の多い公園の脇を急いで通り抜けた。いつも見慣れた風景に、考え事をしながら歩いていると、突然自販機を見つけた。
『でもおかしいなあ。朝、会社に行くときには確かなかったはずだ』
『昼間に設置されたのかなあ。それじゃあ、缶ジュースでも買おう』
と近づいたら書いてあるのは「思い出の品、買えます」という表示。
「えっ!これってもしかすると、一人一人のオーダーに応えるということなのか。もし、そんなことができるのだったら、ばあちゃん