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映画鑑賞『ノルマル17歳。-わたしたちはADHD-』

北宗羽介監督。東京・アップリンク吉祥寺。

ADHDに対しては複雑な思いがあります。

小学生の頃、同級生とグループで帰宅してました。
当時は発達障害という概念が一般的ではなかった時代です。
私は何かに集中すると、周りが見えなくなる傾向があり、待ってる同級生の存在を忘れて、彼らの気分を害した記憶があります。
また、仕事でも家庭でも、空気感を無視して論理だけで説明して、職場の人間や妻に苦い顔をされたこともあります。
平素は空気感を掴んでから発言するようには努めていますが、何かに集中しているとボロが出ます。

Xで、この映画の情報を知り、たまたま連休中に上京予定だったので、アップリンク吉祥寺の席を予約して観に行きました。

結論から言えば、とても良かったです。

いわゆる教科書的・啓蒙的ではなく、女子高生の青春物語の中にADHDの実態を散りばめて、ストレートな解決(そんなモノ、そもそもあり得ませんが)を図るのではなく、家族を含む社会の受容、寛容性を促すあたりがスッとしました。

一方で、当事者的には、夫婦、親子関係含めて苦い経験とリンクする場面が多く、ヘビィに感じてしまう描写もありました。
特に、2人の女子高生のうち、進学校に通う絃(いと)の話は、自分自身や息子とも近いパターンで、グサっと刺さりました。

このあたりは、ADHD的要素のない方、そういう人間と接した経験のない方は、私とは異なる新鮮な感覚を抱けるだろうと思います。

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