小説「キャパの十字架」
報道写真家 ロバート・キャパを有名にした一枚の写真の謎を追ったノンフィクション。
深夜特急の沢木耕太郎さんの本です。
面白かった。
写真に付けられたキャプションによって真実は歪められた。
そう思っている。
キャパはそれに同調しただけ。
写真だけでは、兵士を誰が撃ったかわからないし、死んだかどうかもわからない。
前後を切り取った言葉みたいだなと思う。
そもそも、写真は瞬間を切り取ったものだから仕方がないね。
小説では、一枚の写真の前後を丹念に検証しながら補完した。
まだ戦いが始まってない土地で若きロバート・キャパとゲルダ・タローが兵士たちと撮影している風景が目に浮かぶ。
そんな小説でした。
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