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お兄ちゃんみたいになりたい Artti TR1

こんにちは。あら50りっぷです。
ハイエンドモデルのArtti R1のレビュー直前に購入していた Artti TR1が届きました。3DDモデルのR1とは異なり、TR1 は1BA+1DDのオーソドックスな構成。Arttiの新しいエントリーシリーズになります。

地模様のあるマットブラックにゴールドラインが目を惹く


価格はAliExpressでおよそ4,000円。価格がバグっているKZ Castorと比べるとおよそ2倍、TRN Conchと同程度の価格帯ですね。競合他社の名機がひしめく中で、TR1はどんな音で勝負してくるのでしょうか…

シンプルに機種名のみシルクプリントされるのはR1と同じ
半透明樹脂からは10mm ダイナミックドライバーが覗ける


TR1はベリリウムコート振動板を採用した10mm DD ×1基とBA ×1基のハイブリッド。ベリリウム振動板の特徴を考えれば、カリカリ硬質な高域と全帯域で寒色系のサウンドが期待できそうです。現状では日本未発売となっていますが。まだレビューもなさそうですね。

TR1のシェルは、今ではすっかり見飽きた金属フェイスプレート+半透明樹脂の組み合わせ。絶妙なラインデザインは安っぽさも感じさせません。フェイスプレートの薄いアルミ素材が超軽量なため、装着するとほぼ重量を感じません。金属ノズルもスムーズな角度で快適なつけ心地が得られます。

ノズルは太めだが装着感は良い。フィルターも金属
JSHiFi Rubine ケーブルととても相性が良かった(3.5mm)

付属のケーブルは、HIDIZSの純正と良く似ている硬質な針金を編んでシールドしたような極細OFCケーブルで、コネクタはniceHCKと同じTFZ型、端子はL字型を採用しています。でもTR1の音質パフォーマンスを最大限発揮させるために、JSHiFi Rubine 0.78mm 2pinコネクタ/ 3.5mmアンバランスケーブルに交換して試聴します。また純正イヤピがなかなかの高性能で、厚いシリコン軸が低域を増幅してくれるためTR1との相性が良く、純正のまま試聴することにします。

音質について

初聴で感じたのは、ハイエンドモデルのR1にチューニングがそっくりだということ。特にBAが高い解像度を実現している高域が刺激的にならずに、聴き疲れしない角の丸いサウンドを届けてくれることで、R1のレビュー時にもまったく同じ感想を持ちました。匠のチューナーがこだわって仕事しているんでしょうね。この高域、クリアでありながら癒し系でもあるなかなか良い味付けだと思います。

シェルはコンパクトで厚みも抑えられている


中域のボーカルはフラット傾向で、R1に比べるとやや後方で定位しますがとても聞きやすく感じます。フェイスプレートが開放構造ではないため、ナチュラルな響きが量感を伴ってシェル内に広がり、しっかり主張してきます。音場も中程度に広いので臨場感のあるサウンドが楽しめます。

低域は想像以上に迫力があって、ミッドベースもサブベースもいい感じで沈み込み、下支えしてくれています。重低音機ではないものの、バランス的には十分ドンシャリサウンドの範疇です。このバランスではとてもエントリーモデルとは思えないし、R1の流れをくむ素晴らしいチューニングだと思います。

予算的にハイエンドのR1を狙えない人でも、エントリーのTR1でArttiの高音質と優秀さを感じ取ることができるでしょう。外観や構造体には一切共通点がないのに、音を聞いたら兄弟機だとわかるR1とTR1。 どちらを所有してもきっと満足するでしょうし、もう片方も欲しくなってしまう Artti 兄弟は、二人で一人、どちらも揃っていいオトコなのでした。

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