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カーフレイズを測る。デバイスの種類一覧

📖 文献情報 と 抄録和訳

カーフレイズテストの結果を測定する装置:ナラティブレビュー

📕Fernandez, Ma Roxanne, and Kim Hébert‐Losier. "Devices to measure calf raise test outcomes: A narrative review." Physiotherapy Research International (2023): e2039. https://doi.org/10.1002/pri.2039
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[背景・目的] カーフレイズテスト(calf raise test, CRT)は、下腿三頭筋の機能を測定するために、クリニックでは一般的に機器を使用せずに実施されている。結果を標準化し、客観的に定量化するために、研究者はリサーチグレードまたはカスタマイズされたCRTデバイスを使用している。エビデンスに基づいた実践を取り入れ、検査機器をクリニックで効果的に適用するためには、そのデザイン、適用性、心理測定特性、長所、限界を理解することが不可欠である。そこで本総説では、科学分野で使用されているCRT装置を特定し、要約し、批判的に評価する。

[方法] 2022年4月に4つの電子データベースを検索した。片側CRTの結果(すなわち、反復回数、作業、高さ)を測定するための装置を使用した研究を対象とした。

[結果] 35の研究が組み入れに適合し、その中から7つ(図では9つを紹介)のCRT装置が同定された。

✅ 様々なカーフレイズテストの測定装置
(a) Häggmark and Liedberg光線電子装置(📕Häggmark et al., 1986 >>> doi.)
(b) エレクトロゴニオメーター(📕van der Linden, Andreopoulou, Scopes, Hooper, & Mercer, 2018 >>> doi.)
(c) エレクトロゴニオメーターとフォースプレート(📕Österberg et al., 1998 >>> doi.)
(d) ハバロメーター (📕Haber et al., 2004 >>> doi.)
(e) リニアエンコーダ(📕Arch et al., 2018 >>> doi.)
(f) 3Dモーションキャプチャシステム (📕Hébert-Losier et al., 2011 >>> doi.)
(g) 3Dモーションキャプチャとフォースプレート (📕Hébert-Losier & Holmberg, 2013 >>> doi.)
(h) 持久力と筋力のための足関節測定 (📕Sman et al., 2014 >>> doi.)
(i) 特注CRT装置(📕Sara et al., 2021 >>> doi.)

リニアエンコーダ(n=18)が最も一般的に使用されている機器であり、次いで実験室用機器(n=6)(3次元モーションキャプチャおよびフォースプレート)であった。これらは3つのCRT結果を測定した。その他に使用された機器は、電気ゴニオメーター、Häggmark and Liedberg光線装置、Ankle Measure for Endurance and Strength (AMES)、Haberometer、特注品であった。デバイスは主に健常者またはアキレス腱の病態で使用された。AMES、Haberometer、カスタムメイドのデバイスが最も臨床医に使いやすかったが、数値化された反復練習のみが完了した。2022年後半、コンピュータビジョンのモバイルアプリケーションが文献に登場し、臨床医に低コストで研究グレードの代替手段を提供した。

[結論] 本総説では、CRTのアウトカム測定に使用される7つの装置について詳述した。リニアエンコーダは研究において最も一般的であり、CRTの3つの結果をすべて定量化する。最近のコンピュータビジョンの進歩により、iOSモバイルアプリケーションを介して、臨床医や研究者に低コストで研究グレードの代替手段を提供できるようになった。

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

理学療法士にとって、最も馴染みのある筋力トレーニングの1つで、筋力測定の手段ともなるもの。
それが、『カーフレイズ』である。
このメニューが筋力トレーニングに入らない患者は少ないと思われるほどに、日常的に行われている。

だが、その内実を正確に測ろうとしている人間は、ほとんどいないだろう。
どのような手段があるのかすら、知らなかった。
今回の抄読研究は、そのカーフレイズテストにおけるデバイス使用のレビューをした。
いくつかのデバイスが経時的に示された図があり、分かりやすかった(文献がしっかり紐付けされているのも好感+)。

研究、臨床に際してカーフレイズをしっかり測定したい。
そんな時には、この文献を紐解き、デバイスの特徴や使用頻度、目的などしっかり把握した上で選択肢たい。

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