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2024.05.14

太宰治の「駈込み訴え」を読んで、イスカリオテのユダ、って誰だっけ、という思いが沸いた。それで、類書を読んでみようと思った。

まずは、荒井献氏の『ユダとは誰か 原始キリスト教と『ユダの福音書』のユダ』(講談社学術文庫)をKindleにて入手し、ぺらぺらとめくってみた。

2006年4月に新約外典『ユダの福音書』のコプト語本文が英訳と共に公表された、という(荒井 2007)。福音書っていったら、マルコ、マタイ、ルカ、ヨハネの四つだろうと。けれど、そこに「ユダの福音書」というのがあったのか、とおどろいた。

大貫隆氏編著の『イスカリオテのユダ』(日本キリスト教団出版局)には、「ほとんど修復不可能な状態にまで劣化、断片化していた写本を五年の歳月をかけて繋ぎ合わせ、隙間はあるものの、一応一連の物語として読めるところまで漕ぎつけた修復チーム、特にそのリーダーであるジュネーヴ大学名誉教授R・カッセル氏の血の滲むような努力には、感嘆を禁じ得ないだろう」(大貫 2007)と書かれている。

この荒井氏の『ユダとは誰か』と大貫氏の『イスカリオテのユダ』はどちらも2007年の刊行である。すなわち、カッセル氏の修復と発表をいち早く大家たちは目を通し、それを書籍にしたもようである。『ユダの福音書』ちょっと興味ある…。

で、買っちゃったよ!

2007年の刊行だから、詳しい人は知ってたんだと思うけど、不信心なアタシは、死海文書も何にも知らなくて、今、初めてそのドキュメントを読むよ。

昔、カタリ派の本を読んで、小説書いたことがあって、グノーシス主義には割と興味があったんだけど、なんか楽しいな。

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