2024.05.15
フネさん。思った以上に、司会が上手くない。そのために、会議の時間が爆伸びしている。今どき、こんな昭和な会議なんてあるのだろうか、と愚痴りたくなるほどの、長い長い会議であった。
フネさんは、良い人で、人の話をよく聞いてくれるが、その反面決断力に欠ける。これは私もそうなのだけれども、人に嫌われたくないので、どうしても自ら悪者になることは避けようとする。その結果、誰かが、決断を下すまで、話しを続けさせる。また、判断に誘導するような事前資料の配布や、根回しをしない。そのために、決断しないと先に進めない案件について、百家争鳴、喧々轟々、全員に意見を聞いたのちに、決められない、というタイプの人だった。
フネさんは、新しいプロジェクトについて、「これ目的はこうだから、それを達成するために全部まかす」と言ってくれたら、全然やるのに、気を遣ってそれが言えない。気を遣われるよりも、責任のほとんどを委譲してくれれば、むしろありがたい。自分のペースでできるからだ。でもフネさんは、この人とこの人を使って育てて、という自分の目的もある。ただ、それを言えずにその自分のやって欲しいこととバーターで時間管理とかに気を使い、ここはやらなくて良いからこの条件設定飲んでよ、と暗に持ちかけてくる。それならそれと、ハッキリ言ってもらったほうがいい。
イベントを打つにしても、リソースが割けないのでできません、と羅さんに言えばいいのに、とりあえず集めてみました、みたいなパフォーマンスをしようとする。それで、上は、できるのできないの?と期待をしてしまう。どう考えても、今、いっぱいいっぱいだろ、と思う。できません、ってハッキリ言うべきだと思った。
さて、今回は《ある実施計画の構成の変更と新規立ち上げ》が議論のポイントだったのだけれども、発案者の理想が具体に落とし込めていないきらいがあった。理想のまま具体に落とし込んでいったら、ものすごい資金と、ものすごい人的リソースの調達が必要となる。それはフネさんもわかっている。けれども、その理想を実現する上で、諦めなければならない部分を、諦めさせる努力を会議の場でやろうとした。同時に、理想を諦めても見せ方で理想をしているかのような錯覚が参加者に可能だという羅さんの無茶な意見に賛同してしまった。
理想や夢を叶えることに対する疑念を呈して、新しいことを遮りたいわけではない。新しいことを実現しようとする過程で妥協を余儀なくされ、結果、面白そうだったことが面白くなくなり、惰性で参加することが嫌なだけだった。だから、ある程度の疑念や異論に対して、先んじて解答を用意しておかねばならないはずなのに、それを怠った。その場で議論しようとしてしまった。それだと話は長くなる。フネさんが羅さんの目論見と、担当者(堤さん)の理想に対して、きちんと出てきそうな疑念をあらかじめ投げておいて、会議の場での答えを用意しておくべきであった。だから、今回はグダグダになってしまった。
それってお前が手伝ってやればよかったじゃない、と言われそうだけど、何でもかんでも手伝えるほどの体力もお人よし力はもうない。
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