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アマゾンのおじいちゃん

夕方、インターホンが鳴った。
インターホンにはそこそこ警戒するので、
インターホンに映る人をよく見る。
荷物を持った宅配員と思しければ、マンションのオートロックを開ける。
その人はアマゾンを名乗り、おでこにゴムベルトのついたライトを光らせていた。外はまだそこまで暗くなかったけど。

おじいちゃんだった。
アマゾンは近頃ほぼほぼ荷物をポストや宅配ボックスにしれっと置いていくので、インターホンを鳴らすバージョンは珍しいなと思った。
おじいちゃんだし。
対面式かぁ、と思いつつ次は玄関のインターホンが鳴らされるのを待っていたら、鳴らなかった。
いつまでも。しばらくして 玄関の様子を見に行ってみると、扉の脇に小ぶりな箱が置いてあった。
ここに置いてくのかー。
対面なしかーと少しおじいちゃんに会えなかったのを残念に思いつつ箱を手に取って宛名書きなどを何気なく見ていたら、その荷物はうち宛ではなく、よそ様のだった。 Σ(゚Д゚ υ) アリャ
近所のマンション。部屋番号はうちと同じ。名前は違う。

                                                 To be continued



                                                      


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