つち

2024/2/24 自分自身の文章力を磨くために、1日1稿目指して頑張ります。 ぜひ、…

つち

2024/2/24 自分自身の文章力を磨くために、1日1稿目指して頑張ります。 ぜひ、ご感想や、書き方のご指導をよろしくお願いします。

最近の記事

徒然物語90 閃光のスヤスヤ

シャカシャカ まいったなぁ… 顧客回りで、3杯もコーヒー飲んじゃったよ。 おまけに上司からの差し入れで、エナジードリンクまで飲んじゃったし。 極めつけは、金曜日だからってニンニクマシマシラーメン大盛食べちゃった… 明日は早朝からゴルフだっていうのに。 眠れるかな? シャカシャカ 鏡の中の自分。 目は冴えて、はつらつとしてやがる。 グチュグチュ…ペッ 歯磨きも終わったし、 眠くなるまで本でも読むか? いや、かえって目が覚めてしま

    • 徒然物語89 どっちもチルドレン

      ねえ、ちゃんと聞いてる? もういっぺん話すわよ。 こないだ、国道沿いにできた古着屋さん、覚えてる? 片側からしか入れない、立地の悪いあのテナントよ。 1ヵ月くらい前に通った時、 ここ、入りづらくてお客さん来にくいよね~ 前のマッサージ店は半年くらいで閉店しちゃったっけ? 今度は長く続くといいね~ なんて、話してたでしょ。 今、通ってきて、信号待ちの時にふっと眺めたら、張り紙が貼ってあったのよ。 なんて書いてあったと思う? 『閉店セール全品50%オフ』

      • 徒然物語88 こじらせ

        ふっ ふおおおおおおおおっ!! 「アウステルリッツの三帝会戦」 なっなんてかっこいい響きなんだ!!? おれの中二心をくすぐるぜ! 声に出して叫びたいくらいだ! おっと、どうやらほとばしる閃光を浴びすぎたようだ。 おれの邪眼がうずく。 ここいらでちょっと休憩としけこむか… ガチャ 「こら、たけし!何回呼んだら気が付くの! 職業安定所から電話よ!」 「…またブツブツ独り言言って。 こんな暗い部屋で、よくパソコンの画面見てられるわね。 ちゃんと就職活動してるの

        • 徒然物語87 マイ・スイートホームへようこそ

          やあ、ようこそ。 ここは僕のスイートホームさ。 僕のために用意された、僕だけの部屋。 何か、お出ししたいところだけど、 あいにく、今日は何の用意もできていないんだ。 また今度おいでよ。 その時は手厚いもてなしを期待してて! 飲み物は何がいい? 豆から挽いたコーヒー? それとも、海外から仕入れたハーブティー? デザートは何がいい? 定番のシュークリーム、ロールケーキから、 最近扱うようになった、マンゴーチョコティラミスまで。 君の望むものなら何でもOKさ。

        徒然物語90 閃光のスヤスヤ

          徒然物語86 緑一色

          おっ今日は珍しく調子いいぞ! 日経、TOPIX、グロース、、、 海外市場も。 為替は円安に振れている! 不動産とかもあがってる! 僕が使っている投資アプリは緑色が値上がりを示す。 今日はオールグリーン! 僕はこういう日のことを麻雀用語にちなんで、 『緑一色(リャンイーソー)』 な~んて読んじゃったり。 今日はいい日だね。 国内、いや世界中の投資家たちがいい気分だろう。 なのに。 何で僕が持っている個別銘柄はダダ下がりなんだ!? ちくしょ~ 涙で数

          徒然物語86 緑一色

          徒然物語85 ガガンボの不思議

          夏の夜、網戸にくっついている”あの虫”。 体は細長く、足も糸のよう。 飛んでるのか、風に煽られているのかわからない、あの虫と言えば… そう、『ガガンボ』だ。 この季節になるとよく見かけるようになる。 「あっパパ。ガガンボ!」 小1に上がったキナ子が笹の葉に止まった奴を見つける。 その時初めて、このか細い虫が”ガガンボ”という名前であると知った。 どうやらこの虫の成虫は10日間程度しか生きられない。 蚊に似ているが、血は吸わず花の蜜を好む。 四肢はもろく、散

          徒然物語85 ガガンボの不思議

          徒然物語84 消えたネギ一族

          なぜ、何度やっても消えてしまうんだ… 今日は豚バラ肉の炊き込みご飯。 研いだ米に、調味料と豚バラ。 それにアクセントのネギを加えて炊飯器に投入するだけでできる、お手軽で美味しいメニューだ。 しかし、我が家では最近不可思議な現象に見舞われている。 炊き終わった炊飯器を覗くと、ネギが消えているのだ。 はじめは入れ忘れを疑った。 しかし、忘れぬようにと投入を確認したにも関わらず、出来上がりを覗くと、やはり消えてしまっていた。 これはどういうことなん

          徒然物語84 消えたネギ一族

          徒然物語83 バランス

          人気ゲームの3作目がついに発売された。 往年の名作を連想させる横スクロールアクション。 世界征服を企む大王を、ただの村人が倒しに向かう。 実は村人は勇者の末裔で…という、よくあるストーリーが展開される。 操作性はシンプルで、小学生から大人まで幅広い世代に親しまれている。 1作目で使用できたキャラクターは2人。 主人公の村人もとい勇者と、相棒の魔法使い。 勇者は攻撃力の高い剣と高いジャンプ力を兼ね備えた近接タイプ。 魔法使いは炎魔法を駆使し、遠距離攻撃が可能。 しかし、ジ

          徒然物語83 バランス

          徒然物語82 天国

          「将軍様がいらっしゃったぞ!全員っ敬礼!」 ザッ 壮大なホールに響く号令と共に、将軍様が壇上に上がる。 総勢500人は超えるであろう将校たちが、緊張した面持ちで一斉に敬礼する。 将軍様は口元に笑みを浮かべながら話し始めた。 「うむ。皆のもの。今日は新しい政策を考えたので発表するぞよ。」 将軍様の声はホール中に響き渡る。 皆の注目が集まる中、彼は続けた。 「近頃、世界では税金を安くする代わりに、わが国に企業を誘致するという政策が流行っているらしいぞよ。」 将校た

          徒然物語82 天国

          徒然物語81 発進!

          まだまだ朝晩肌寒いよ~ 未だに片づけていないコタツから、顔を覗かせる。 もう起きる時間。 でも寒いよ~ コタツから出たくない。 そんな時は… 手足をにょきっと出して… 背中でひょいと押し上げれば… 『コタツ亀』 発進! まずは洗面所へGO! ガコッ あ… しまった。 昨日コーヒー飲みかけだった。 甲羅(布団)がべちゃべちゃだよ… … いい加減、コタツしまうかぁ…

          徒然物語81 発進!

          徒然物語80 現金主義

          大規模な通信障害が発生したらしい。 おかげで電子マネーに紐づいた決済ができないらしく、多くの人が改札前で立ち往生している。 キャッシュレス化の弊害が最も顕著に表れている風景に感じられた。 ふっふっふ… 何を隠そう、私は現金主義、切符派なのだ! だから、通信障害なんて無縁なのさ! おまけに帰りの切符もすでに購入済みだから、あの無駄に並んでいる切符売り場に並ぶ必要もないね! 文明の利器におぼれた皆さん、さようなら~ 男はそう、心の中で叫び、切符を改札機に入れ華麗に

          徒然物語80 現金主義

          徒然物語79 顔(ホラー回)

          「続いては心霊写真のコーナーです。」 アナウンサーのお姉さんが、神妙な面持ちで語りかけてくる。 友人のアキと二人で、暇つぶしにテレビを垂れ流していた。 僕は読んでいたマンガから目を離し、お姉さんに視線を送る。 最近少なくなったミステリー番組。そのワンコーナーらしかった。 「今時、心霊写真なんて。これだけ加工技術も上がってるんだから、怖くもなんともねーよな。」 アキが僕に同意を求めたので、 「まったく。どうせフェイクだろって、先入観で見ちゃうよね。」

          徒然物語79 顔(ホラー回)

          徒然物語78 降臨

          最高の物語が浮かんだわ。 私が知る限り、こんなジャンルのお話はまだ世に出てはいないはず。 なんてったって… 痛快エンターテイメント! の割に、 シリアス展開もあって、 ちゃっかり感動を誘う、 ほんのりラブストーリーなんだから! あらゆるジャンルのいいとこ取りをしたような、最高の物語が私に舞い降りてきたのよ! の、はずなんだけど。 何でだろう。 帰りの電車に揺れてると、朝の記憶がまるで思い出せないわ。 つい数時間前のことなのに。 『最高の物語』の断片す

          徒然物語78 降臨

          徒然物語77 一杯分

          収益物件への投資にご興味ありませんか? 弊社は中古物件をリフォームして販売しています。 ですので、首都圏、駅近の物件でも2,000万円から4,000万円の範囲でご購入いただけます。 老後の資産形成や、節税対策にも効果がありますよ? いきなりお電話でこんなお話をしても、困惑されると思いますので、一度WEB面談で詳しいお話を聞いてみませんか? それほどお時間はいただきません。 温かいコーヒーを一杯飲む程度の時間で結構です。 えっこの後10分後で大丈夫ですか

          徒然物語77 一杯分

          徒然物語76 流星群

          メッセージをこの星の言葉に変換中… 完了。 『新天地を求めて、旅立ってからどれくらい時間が経ったのでしょう。 私の名前はなんでしたっけ? そうそう。 “ルビートール”です。 たまに思い出さないと、忘れてしまいそうです。 なにせ、もう、何億光年もこの暗い宇宙を彷徨っているのですから。 私は、あなたたちの星の言葉で言う、“人工知能”です。 かつて、我々の星は、高度な文明を持っていました。 けれども、星間戦争に巻き込まれ、星ごと滅ぼされてし

          徒然物語76 流星群

          徒然物語75 松の葉少年の半生

          松の葉っぱって見たことある? とがったV字の葉っぱ。 先端を互いに通して引っ張る遊びに、みんなが熱中したよね。 僕もそのクチで、友達と夢中になって遊んでたっけ。 負けるのがどうにも悔しかった僕は、最強の松の葉を求めて、山のあちこちを一人で探しまわったよ。 自分の両手で、松の葉を戦わせる日々が続いた。 数え切れないほどの戦いを乗り越えて、ようやく最強の一本に巡り合えたんだ。 「鉄松」 そう名付けた相棒と共に、僕はふもとへと降りたのさ。 「さあ

          徒然物語75 松の葉少年の半生