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網膜剥離はこんな病気

網膜剥離はこんな病気 眼球の壁はいくつもの層で形成されており、大きく分けると外膜(角膜、強膜)中膜(虹彩、毛様体、脈絡膜)内膜(網膜)から成っています。一番内層の網膜は目に入った光の信号を視神経に伝える役目があり、眼球の内壁に張り付いているような形で存在しています。眼球壁の内側にぴったり張り付いていないと、光の信号を視神経に伝えることができず、また、十分な栄養や酸素が得られなくなり、機能を失ってしまいます。その網膜が浮き上がってしまう病気が網膜剥離です。 網膜剥離の種類 1

    • 網膜細動脈瘤はこんな病気

      網膜細動脈瘤はこんな病気 網膜は、眼球の奥で外界からの光を投影し、視神経に伝える役割を持っています。この網膜に血液を供給する動脈に異常が起き、さまざまな疾患を引き起こす状態です。 心臓から送り出された血液の一部は首の動脈(内頸動脈)を通って脳に送られますが、眼球にも栄養は必要ですので、途中で細い枝(眼動脈)を出して眼球に血液を送ります。眼動脈は視神経を貫いて眼球内に入ると、網膜動脈となって網膜にも栄養を供給します。 網膜動脈は加齢とともに硬化し、弾力がなくなります。さらに、血

      • 未破裂脳動脈瘤はこんな病気

        未破裂脳動脈瘤はこんな病気 脳の血管の壁が風船のようにふくらみ、コブとなったものを脳動脈瘤といいます。成人の2~6%に見つかり、その多くの大きさが10mm以下です。先天的に脳の血管に弱い部分を持った方に、高血圧や喫煙、動脈硬化などの後天的な要素が加わることで発生します。脳動脈瘤が大きくなると脳や神経を圧迫して頭痛や神経症状が出たり、コブの中にできた血液のかたまりが脳の血管に詰まり脳梗塞を起こしたりすることがありますが、通常は無症状です。最近では脳の健康診断である脳ドックなどで

        • 慢性腎不全はこんな病気

          慢性腎不全はこんな病気 腎不全は腎臓の機能が低下して、正常にはたらかなくなる病気です。慢性腎不全は数カ月から数十年かけて腎機能が徐々に低下し、腎臓のろ過能力が正常時の30%以下となって、体内の正常な環境を維持できない状態のことをいいます。慢性腎臓病(CKD)が進行することで発症し、腎機能の回復は見込めず、高度な腎機能低下の場合、多くは末期腎不全(腎臓のろ過能力が15%未満)へと進行し、生命に危険をきたします。そして最終的には、透析や腎移植をする必要が出てきます。 腎機能の

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          慢性腎臓病(CKD)はこんな病気

          慢性腎臓病(CKD)はこんな病気 慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)は、慢性に経過するすべての腎臓病を指します。自覚症状が出現することはほとんどなく、蛋白尿や腎臓の働きを示す糸球体濾過量が60mL/分(健康な人の60%)未満に低下し、3カ月以上持続する病気です。CKDは心筋梗塞や脳卒中などの心血管病の合併頻度が高く、透析療法が必要な慢性腎不全(尿毒症)に進行することから、もっと注意すべき病気という認識が高まっています。重症度は、糖尿病、高血圧、

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          慢性心膜炎はこんな病気

          慢性心膜炎はこんな病気 心臓を包むように存在する心膜に炎症を起こします。急性心膜炎が治癒しきらずに経過して、慢性に移行する場合や、ウイルス性、結核性の炎症、放射線治療の後、膠原病、甲状腺機能低下症に伴い、心嚢液の貯留や心膜の肥厚を認めるようになります。その結果、心嚢液貯留による心タンポナーデを起こしたり、心膜の肥厚・石灰化等を起こし、収縮性心膜炎に移行する可能性があります。胸痛、咳等が長引くようでしたら、胸部レントゲン、心エコー、CT等で心嚢液貯留や心膜肥厚を確認する必要があ

          慢性心膜炎はこんな病気

          慢性心不全はこんな病気

          慢性心不全はこんな病気 心臓は1年におよそ1億回、体の隅々に血液を送り出すポンプの仕事をしています。このポンプが、脳・腎臓・肝臓等の臓器に十分な血液や栄養を送ることができなくなる状況が「心不全」です。これは心臓弁膜症、心筋梗塞、心筋症などのような心臓の病名ではなく、それに伴う症状を示すものです。病気が進行すると、動悸や息切れを感じるようになり、足や瞼(まぶた)の浮腫、肝臓の大きさが正常な範囲を超えて拡大する肝腫大や心拡大等が現れる場合に心不全と呼びます。さらにこの状態が長期間

          慢性心不全はこんな病気

          慢性骨髄性白血病はこんな病気

          慢性骨髄性白血病はこんな病気 慢性骨髄性白血病は、血液中のすべての細胞を生み出す「造血幹細胞」に特徴的な異常が起こる病気です。特に、血液中の白血球が異常に増殖します。 自覚症状はほとんどないため、多くの場合、健康診断や定期血液検査などで偶然発見されます。発症後しばらくの期間を慢性期といい、症状はゆっくり進行します。しかし、放置しておくと、やがて症状が急に現れる急性転化期となり、急性白血病と同様に感染症や出血を生じやすく、治療が困難になります。白血球の中でも好中球系(骨髄球系)

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          慢性硬膜下血腫はこんな病気

          慢性硬膜下血腫はこんな病気 頭部外傷後、通常1~2カ月かけて、頭蓋骨の下にある硬膜(脳と脊髄を覆う膜の一つ)と脳の間にじわじわと血液がたまって血腫ができる病気です。血腫が大きくなり脳を圧迫することで、頭痛、物忘れ、認知症によく似た症状(意欲の低下、性格の変化、反応の低下など)、歩きにくさ、片方の手足に力が入らないなどさまざまな症状をきたします。高齢者に多くみられ、人口10万人あたり年間1~2人程度が発症するとされています。 慢性硬膜下血腫の原因 脳の片側に血腫が形成されるこ

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          慢性肝炎はこんな病気

          慢性肝炎はこんな病気 ウイルス肝炎は急性肝炎と慢性肝炎の2つに分けられます。ウイルスに感染している人の血液、あるいは血液成分が混入した体液や、浸出液(切り傷などを治すために傷口から出る分泌液)を介して感染し、その後ウイルスによって肝細胞が破壊され始めます。そのうち、肝機能異常が6カ月以上続く状態を慢性肝炎と呼び、B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスが原因となります。慢性肝炎は自覚症状がほとんどない人が多いですが、肝機能異常が持続して、長い年月をかけて肝臓を傷めていくこともあるた

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          慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチーはこんな病気

          慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチーはこんな病気 何らかの免疫の異常により、慢性的に末梢神経(脳や脊髄など中枢神経から枝分かれして身体の各筋肉につながっている神経)が障害を受ける病気です。日本での有病率は人口10万人あたり0.81~2.24人と言われています。難病に指定されていて、難病医療費支援制度の基準を満たせば医療助成を受けることができます。英語表記の略語としてCIDPと呼ばれることが多いです。 慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチーの症状 2カ月以上かけてゆっくりと進

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          慢性胃炎はこんな病気

          慢性胃炎はこんな病気 胃炎とは、胃の粘膜が炎症を起こした状態のことで、慢性胃炎と急性胃炎に分けられます。このうち慢性胃炎は原因となる特定の病気がなく、みぞおちの痛み、胃部不快感、吐き気などの上部消化器症状がみられます。かつては加齢に伴う現象だとされてきましたが、1982年にピロリ菌(ヘリコバクターピロリ)が発見され、最近では慢性胃炎の大半はピロリ菌の長期感染によって起こると考えられています。 また、胃炎が改善し、消化器潰瘍や胃がんなどもみられないが、みぞおちの痛みを中心とした

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          末梢神経障害はこんな病気

          末梢神経障害はこんな病気 末梢神経とは脳や脊髄などの中枢神経から分かれて、全身の器官・組織に分布する神経のことです。末梢神経は、大きく以下の3つに分けられます。 ・運動神経:全身の筋肉を動かす機能 ・感覚神経:痛み、冷感、触れた感触など、皮膚の感覚や振動、関節の位置などを感じる機能 ・自律神経:血圧・体温の調節や心臓・腸など内臓の働きを調整する機能 末梢神経障害とは、これらの神経がダメージを受け、働きが悪くなることで起こる種々の障害のことです。 末梢神経障害主な症状は、それ

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          麻疹はこんな病気

          麻疹はこんな病気 1週間程度続く発熱と激しい咳・鼻づまりなどの症状、全身性の発疹、ひどいぐったり感を伴う病気です。初めの2日程度は普通の風邪症状と変わらず、半日くらい熱が下がった後に再び高熱となります。奥歯のあたりの頬粘膜に白い付着物(Koplik斑)が見え、全身性の発疹が出現し、目の充血、激しい咳など、重症感が見られるようになります。発疹は顔→体→四肢と広がり、まだらな発赤が癒合(発赤同士がくっつくこと)して一面真っ赤となり、だんだん茶色くなっていきます。熱が下がってもしば

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          蜂窩織炎はこんな病気

          蜂窩織炎はこんな病気 蜂窩織炎とは、皮膚とその下の組織に細菌が感染し、炎症が起こる病気です。蜂巣炎(ほうそうえん)ともいいます。皮膚の細菌感染症の中では、伝染性膿痂疹、丹毒などと並び比較的頻度の高い病気です。 はじめに患部の皮膚に赤み、腫れ、熱感、痛みが出現し、急速に広がります。発熱、悪寒、倦怠感などを伴うことも多くあります。足のすねの部分や甲によく発生しますが、他の部位に起こることも多いです。通常は同時に複数の部位に発症することはありません。 蜂窩織炎の検査と診断 病歴聴

          蜂窩織炎はこんな病気

          母指CM関節症はこんな病気

          母指CM関節症はこんな病気 親指(母指)の付け根に位置する関節は母指MP関節といいますが、レントゲンではそのさらに中枢に母指CM関節を確認できます。この関節は、大菱形骨(だいりょうけいこつ)という手根骨に第1中手骨が乗った構造をしています。大菱形骨は乗馬で用いる鞍のような形をしているため、親指をいろいろな方向へ動かすことが可能となります。 本症では、いわゆる使い過ぎや加齢によって、この関節を支えている靭帯がゆるくなったり、関節表面を覆う軟骨がすり減ることで関節のかみ合わせが悪

          母指CM関節症はこんな病気