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シェアサロン経営のはじめかた 【その3.】 フタを開けてみると。

「日本初、女性専用シェアサロンnuu」2022年、7月19日オープン。

オープンといっても大々的に告知したわけではなく、グループ内ベンチャーとしてひっそり出航した。

最初は、上原を含む自社内スピンオフスタイリスト3名でのオープン。
売上のあるスタイリストばかりだったので「ゆっくり業績を伸ばしていければいいかな」そんな船出になる予定だった。

HPは私のデザイン。
実装は学生時代からの友人である塩入くんに発注。
トップビジュアルは上原にヘアメイクをやってもらった。

フォント頼みのシンプルなHP



集客方法がさっぱりわからなかったので、とりあえずインスタとグーグルADで広告を回してみることに。

そんな最初期の記念すべき広告がこちら

nuu最初期の広告。あまりに平凡である


この頃はまだシェアサロンという業態についての理解が浅く、基本情報を押さえて、それなりにオシャレな雰囲気があればいいか、くらいの感覚でやっていた。

しかし、蓋を開けてみると、オープンしてすぐに思ったより多くの利用希望者の方から問い合わせがあったのだ。

見学対応は上原の担当。
彼女は、同性として、ママとして、仕事、結婚、子育てなどの共通の話題や、フリーランスになるにあたっての不安や疑問を丁寧に伺い、親身に向き合ってくれた。
同時に、見学対応の際に話した内容や属性、nuuを使うにあたっての不安点、要望などをデータとしてグーグルドライブで共有、蓄積。

そんな中見えてきたのは、現在働いている職場への十人十色の悩みの数々。
上原と同じような悩みを抱えている女性美容師の方がいっぱいいるんだと知ると同時に、我々は女性専用シェアサロンのフロンティアとして、どういった価値を提案・訴求していくべきかについて考えるようになっていった。

徐々に見学希望の問い合わせが増え、オープンから2ヶ月で12人ほど。
そのうち4〜5人の方が実際に利用を開始。

思ったより早く結果が出て嬉しい反面、nuuのセット面の数は6面。
このままではすぐに足りなくなる見通しで、せっかく「nuuを利用したい」と見学に来てくれる方々をお断りしなくてはいけなくなる。

そこで、2022年10月には2店舗目の出店を決断。
「よっしゃ、大海原に出航や」
そんな浅はかなノリで2店舗目プロジェクトはスタート。
7月にオープンしてから2ヶ月半後のことだった。

たまたま同じ代官山エリアで立地と雰囲気の良い物件見つけ、そちらで契約することに。
2店舗目の内装も私がデザイン。施工業者さんはいつもお願いしているところなので、進行も意思疎通も早い。

2022年12月。
nuu出店から4ヶ月後。
構想から2ヶ月であっという間に2店舗目のnuu femがオープン。
1店舗目の出店からそんなに間が空いていなかったので、出店準備は滞りなく進み、すぐに開店まで漕ぎ着けた。

「上原の売上があればどうにかなるだろう」
そう算段をつけてスタートしたが、オープン当初は彼女ひとり。
その後すぐに利用者さんが決まり2名になったが、とても余裕のある状況とは言えない。

nuu femオープン初月の売上は上原ともう1人の利用者さん合わせて137万円。
繁忙月である12月でこの結果なので、閑散月の1月2月はかなり落ち込むことが予想される。
nuu femは代官山1F路面なので家賃もまさに代官山。

いまさらながら雷雨轟く航路を選んでしまったことに気づく。
このフェーズに差し掛かって、ようやく自身の甘えも払拭され、ビジネスとしてシェアサロンと向き合う覚悟が決まっていった。


つづく。

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