覚醒剤でハイになれない私は一体何者なんだ

無駄な日々とは言いたくないが、ここ三年は何も成長できていない
色んな薬物を試して自分のやる気に繋がるだろうと期待しては絶望してきた毎日である
鬱々な日々を終わらせたく、私は覚醒剤に手を出した

初日、期待と不安を感じながら起きてすぐ少量を摂取した
その日は仕事だったので1時間後に家を出た
でもなんかぁ眠気が取れなくて
『覚醒剤ってこんなもの?
そや、鬱すぎて効かへんのや』と思ったので
仕事から帰ってきて5倍の量を摂取した
じゃなんと気分が晴れるではないか!!!
というのも束の間、睡魔が襲ってきたので寝た
ぐっすり寝た
覚醒剤と共に寝た
プラセボ効果しかなかったのだ
どうして、どうして私には覚醒剤が効かないの
普通は初めて摂取したら誰でもハイになれると思うのだけど
私の鬱々した気分はどうにかできないの
高容量の覚醒剤でさえも私を救うことができないなら
もう何も手段はないかもしれない

この事実のおかげで一つの仮説が立った
『私って慢性的に覚醒剤を打っているような精神状態だったかもしれない』
ということだ
覚醒剤が脳内に作用するメカニズムは簡単に言うと、ドパミンとノルアドレナリンの濃度を急激に増加させる
その為に、簡単に多幸感を得られ、依存する
でも、私にとって覚醒剤は睡眠薬なの
作用機序と全く正反対の作用が私には働く
私は慢性的に極度の対人ストレスに晒されていると思っている
そのストレスのおかげで私は常に警戒状態に陥り、不安と恐怖と闘っている
対人ストレスが私のノルアドレナリン濃度を慢性的に過剰に高めているので
覚醒剤なんぞ効かない
『対人ストレスが覚醒剤に勝てるわけないだろ、何言ってんだこの小僧!』
という人があれば
行って怖がらなくてもいいと言い
『お前はただ、自分の精神状態を肯定したいだけだろ、この朝鮮小僧!』
という人があれば
つまらないからやめろと言い
日照りのときは涙を流し
寒さの夏はオロオロ歩き
みんなにでくのぼうと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういう者に
私はなりたい

※ここでいう『覚醒剤』とはメチルフェニデート徐放錠のことであり、向精神薬のことを指す。




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