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想い

小さい頃から物語や百科事典を読むことが好きだった私。

読む事は好きなんだけれども、どうにも「書く」ことが苦手だった。

言いたい事は山ほどあるのに、それを上手く「言語化」できないもどかしさ。

心で感じた事や今の思い、それを人に伝えるための「文章を書く」ということへの苦手意識はずっと持っていた。

小学校の夏休みの宿題、その定番課題である「読書感想文」という苦行。

本を読んで、感じた事を文章にしていくそれが、どんな課題よりも高い壁として立ちはだかる。

400字詰め原稿用紙に、なかなか字が埋まっていかない。

ひたすらに物語の場面を切りとって、「その時私はこう思った」って文章のオンパレード。

これは「とても人様に読ませられないな」と、小学生の私がそう思うほどには壊滅的な語彙力と、用紙を埋めるためだけに並べられた魂のこもっていない「言葉」。

ただただ提出条件をクリアするためだけに埋め込まれた言葉に、人の心を動かす力はない。

本当に苦手だった。

時は流れて今、誰かに強制された訳ではないのに、ここ「note」へ毎日投稿している自分がいる。

小学生だった頃の私が見たら、ビックリするんじゃいないだろうか。

「年一回の感想文ですら書くのが嫌でイヤで仕方なかったのに、なんで毎日文章を書いてんの?」と。

私自身、変れば変わるものだなぁと、なぜか他人事のように思っている。

別に「多くの人に読んでもらおう」と思って書いている記事は、実は一つもなくて「書きたい」と思ったから書いているものばかり。

テクニックなんてそもそもないし、自分をよく見せようという気もない。

所詮は自己満足の拙い文章なんだけれども、それでも誰かの目に留まって、少しでも何かを感じてもらえていたら、それはそれで光栄でしあわせな事だとも思う。

そんな事を思いながら、今日も言葉を紡いでいる。

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